まいにちポップス(My Niche Pops)

令和元年初日から毎日更新中〜1日1ポップス。エピソード、歌詞の和訳、謎解き、マニアックな捜査、勝手な推理、などで紹介していきます。text by 堀克巳(VOZ Records)

「ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ( Got To Get You Into My Life)」ビートルズ(1966)

 おはようございます。

今日は、ビートルズゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」です。


Got To Get You Into My Life (Remastered 2009)

 

  ”  ひとりっきりで 乗り物に乗った

      そこに何があるのかもわからずに 

      いつもと違う自分で出会えるかもしれない

      いつもと違う道を選んで

      そして突然君に出会った

   君に言ったっけ?君が必要なんだって

      僕の人生で1日も欠かさずにね

 

         君は逃げもせず 隠れもしないで

    僕が君を抱きしめたいことを君はわかってたね

         君は行ってしまっても やがて知るだろう

    僕が行った通り ふたりはまた出会うって

          君は僕のそばにいる運命なんだ

    僕の言うことを聞いてほしい

          毎日一緒にいようよ

     僕の人生には君がいなくっちゃ!

 

     僕は何をすればいい? どうなればいい? 

     君と一緒にいるとき 僕はただそこにいたいだけ

     もし僕が自分に正直なら 君から離れないよ

           もしそうなら そこに行く道もわかるはず

   そして突然君に出会った

   君に言ったっけ?君が必要なんだって

      僕の人生で1日も欠かさずにね

    僕の人生には君がいなくっちゃ!

 

   ひとりっきりで 乗り物に乗った

      そこに何があるのかもわからずに 

      いつもと違う自分で出会えるかもしれない

      いつもと違う道を選んで

    そして突然君に出会った

    君に言ったっけ?君が必要なんだって

       僕の人生で1日も欠かさずにね               "  (拙訳)

 

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I  was alone, I took a ride
I didn't know what I would find there
Another road where maybe I
Could see another kind of mind there
Ooh, then I suddenly see you
Ooh, did I tell you I need you
Every single day of my life

You didn't run, you didn't hide

You knew I wanted just to hold you

And had you gone, you knew in time

We'd meet again for I had told you
Ooh, you were meant to be near me
Ooh, and I want you to hear me
Say we'll be together every day
Got to get you into my life

What can I do, what can I be
When I'm with you I want to stay there
If I'm true I'll never leave
And if I do I know the way there
Ooh, then I suddenly see you
Ooh, did I tell you I need you
Every single day of my life
Got to get you into my life

I was alone, I took a ride
I didn't know what I would find there
Another road where maybe I
Could see another kind of mind there
Ooh, then I suddenly see you
Ooh, did I tell you I need you
Every single day


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  アルバム「リボルバー」(1966)に収録された、ビートルズのナンバーの中でも屈指のポップ・ナンバーの一つですが、シングルカットされたのは彼らが解散してから6年たった1976年のことです(全米7位)。

 その代わり、「リボルバー」と同年にこの曲を歌ってヒットさせたのがクリフ・ベネット&ザ・レベル・ラウザーズというグループでした。


Cliff Bennett & The Rebel Rousers - Got To Get You Into My Life

 このバンドはビートルズのマネージャーであるブライアン・エプスタインがマネージメントをしていたこともあって、1966年にはビートルズのヨーロッパ・ツアーのオープニング・アクトをつとめ、この曲を聴かせてもらう機会があったようです。

   この曲がシングルにならないことを知って、彼らはこの曲の作者であるポール・マッカートニーのプロデュースのもとレコーディングを行ったようです。

 

 この曲は管楽器がフィーチャーされR&B色が強いところが、ビートルズナンバーの中でも異色なところでしょう。

 ジョージィ・フェイム&ザ・ブルー・フレイムスのメンバーで、このセッションに呼ばれたテナー・サックス奏者のピーター・コーはこう語っています。

ビートルズははっきりしたジャズ感を求めていたんだ。ポールとジョージ・マーティンがスタジオを仕切っていた。譜面のようなものは用意されていなかったが、ポールがピアノの前に座って、こうしてほしいというのを示してくれた。僕たちはヘッドフォンからリズム・トラックを聴きながら演奏した」

                  (The Complete Beatles Recording Sessions)

 ジャズ感というのが、この曲のキーワードなんですね。

 

 「アンソロジー2」にはこの曲のレコーディングの初日の”とりあえずのベスト・テイク”の音源がアップされています。


Got To Get You Into My Life (Take 5 / Anthology 2 Version)

 初日の段階では”ジャズ感”というアイディアはなかったんですね。翌日以降、あらたに一から録音したようです。

 

 それから、ジョン・レノンはこの曲はポールの作品の中でベストの一つだと言い、特に歌詞を褒めていて、ポールも本気を出せばいい歌詞が書けるという見本だと言っています。そしてLSDをやった経験からできた歌だろうと推測しています。

 

 当のポールは、これは初めてマリファナをやった時の高揚感から生まれたもので、マリファナを褒め称える歌(ode)だと語っています。

 まあ、そういう歌だということなんですね(苦笑)。

 

  ホーン・セクションが効果的な曲ですので、ブラッド、スウェット&ティアーズなどもカバーしていますが、何と言っても極め付けはアース・ウィンド&ファイアーのカバーでしょう。


Earth, Wind & Fire - Got to Get You Into My Life (Audio)

 これは、ビー・ジーズピーター・フランプトンが主演した映画「サージェント・ペパーズ・ロンリー・クラブ・バンド」のために作られたもので、映画自体は映画史上に残る”大失敗作”という烙印をおされてしまっていますが、このE,W&Fのカバーの評価だけはとても高く、セールスも全米チャート9位、ソウルチャート1位に輝いています。

 昨日このブログに登場した「宇宙のファンタジー」の翌年、まさに彼らがノリに乗っているタイミングだったことがよくわかります。

 しかし、映画「ザッツ・ザ・ウェイ・オブ・ザ・ワールド」も失敗作でしたから、彼らはどうも”映画運”だけはなかったようですね。

 

 

 

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