おはようございます。
今日はビートルズの「ユア・マザー・シュッド・ノウ」です。
Your Mother Should Know (Remastered 2009)
”さあ立ち上がって 歌に合わせて踊ろう
君のお母さんが生まれる前に流行った曲だよ
彼女がずっと昔に生まれたとしても
この歌を知ってるはずさ 君のお母さんは知ってるよ
もう一回歌おう
さあ立ち上がって 歌に合わせて踊ろう
君のお母さんが生まれる前に流行った曲だよ
彼女がずっと昔に生まれたとしても
この歌を知ってるはずさ 君のお母さんは知ってるよ
元気を出して僕に歌ってよ
君のお母さんが生まれる前に流行った曲だよ
彼女がずっと昔に生まれたとしても
この歌を知ってるはずさ 君のお母さんは知ってるよ”(拙訳)
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Let's all get up and dance to a song
That was a hit before your mother was born
Though she was born a long long time ago
Your mother should know (your mother should)
Your mother should know
Sing it again
Let's all get up and dance to a song
That was a hit before your mother was born
Though she was born a long long time ago
Your mother should know (your mother should)
Your mother should know
Lift up your hearts and sing me a song
That was a hit before your mother was born
Though she was born a long long time ago
Your mother should know (your mother should)
Your mother should know
Your mother should know (your mother should)
Your mother should know
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この曲は映画「マジカル・ミステリー・ツアー」でメンバーがコミカルな振り付けで踊っているのがとても印象的です。
実際、ポールはミュージカルでたくさんの人が歌って踊るシーンで使うようなもの(production number)としてこの曲を思いついたそうです。
彼がダイニングにあるハーモニウムでこの曲を作っている時に、リビングでは彼の叔父や叔母や何人か親戚がいたそうで、リビングのドアを開けたまま行き来したりしたので”家族的な雰囲気が曲に入ってきたんじゃないか、特にジンおばさん(Aunty Jin)がいた影響があると語っています。
ちなみにこのジンおばさん、「夢の人(I've Just Seen The Face)」の最初のタイトルが「ジンおばさんのテーマ(Auntie Jin’s Theme)だったり、ウィングスの「幸せのノック(Let'Em In)」にも登場してきて、ポールにとってちょっと”ミューズ”的存在だったのかもしれませんね。
そして、歌詞に込められた思いについて彼はこう語っています
「いつだって僕はジェネレーション・ギャップというものが嫌いなんだ。親子がお互い理解し合えないのは残念に思う。母親が子供から理解されないのはとりわけ悲しいことだよ、だって母親というのは子供を授かることの痛みを乗り越えてきているんだから。だから母性愛には信じられないくらい強い絆がある、動物でもそういう絆があるようにね。だけど僕らはすぐに台無しにして、一つ揉め事があると残りの人生ずっといがみ合ったりするんだ。だから、僕は世代間の平和を提唱していたんだよ。”ユア・マザー・シュッド・ノウ”という曲の中で、僕は基本的に言っているのは、君のお母さんは君が思っている以上にたくさんのことを知っている、信じてあげなさい、ってことなんだ」
いかにもポールらしいつかみどころのない歌詞なので、それだけ読むとそこまでのことを考えているようには思えないのですがw、母親へのリスペクトを歌詞として直接語っていないところがかえっていいですね。
ビートルズとなるとついつい深読みしたくなりますが、世代を超えるつながりを生む鍵となるのは”音楽”なんだ、ということを歌っていると解釈するくらいでたぶんいいのでしょう。
個人的なことで恐縮ですが、僕の母親のことを思い出してみると、かなり年を取って記憶がどんどん消えてゆくなかで自分が子供の頃に聴いた歌はほんとによくおぼえていました。特に歌が具体的な出来事と結びついていると、その出来事を昨日のことのように鮮明に語っていて、びっくりしたことをおぼえています。
<追記>2023年11月4日
<しょうちゃん>さんからこの曲についての興味深い情報をいただきました。
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