まいにちポップス(My Niche Pops)

令和元年初日から毎日更新中〜1日1ポップス。エピソード、歌詞の和訳、謎解き、マニアックな捜査、勝手な推理、などで紹介していきます。text by 堀克巳(VOZ Records)

「ペニー・レイン(Penny Lane)」ザ・ビートルズ(1967)

 おはようございます。

 いよいよ、ビートルズ

 このブログを書いていくなかで、誰も声高には言ってないですけど、1967年ってポップスの大豊作の年じゃないか!などと大発見したような気分になって、そういえばビートルズはこの年どうしてたっけ?と思って調べてみたら「サージェント・ペパーズ」と「マジカル・ミステリー・ツアー」がリリースされた年で、愕然としました。

 ポップス史上最高の才能、ポール・マッカートニーのポップ・センスがまさに爆発した年だったわけです。なんて年だ!1967年、と心で叫んでしまいました。

 

  ビーチボーイズの「ペット・サウンズ」にポールが触発されて「サージェント・ペパーズ」を作ったのは有名な話ですが、この天才の才能が大爆発した原因はもちろんそれだけではないでしょう。

   ただ「ペット・サウンズ」をきっかけにしてポップスに深みのようなものが持たされたようには思います。その深みに、多様な広がりやバリエーションをポールがもたらした。そんなイメージが浮かびます。その以前にはフィル・スペクターがいましたが、彼が変革をもたらしたのはサウンド、あくまでも曲自体はシンプルでした。

    天才に触発された天才が一気に進化する、そういう大きな化学反応が連鎖的に起こってこの時代のポップスをそして音楽シーンまでも大きく変えていったのは間違いないことでしょう。

 

  この「ペニー・レイン」はジョン・レノンの「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」と両A面シングルとして発売されました。プロデューサーのジョージ・マーティン史上最高のシングルと言っています。そして、どちらも実在する、ジョンとポールにとって懐かしい場所を歌っています。ジョンのほうが先に書いたらしく、ジョンがそれならオレはペニー・レインだ!と思ったのかもしれません。あっ、やっぱりポールはライバルに触発されると、能力が引き出されるタイプなんですね。ただ、この頃のジョンとポールはまったく別々に曲を書くことが多かったようですが、ペニーレインに関しては二人共通の思い出の場所だったこともあって、ジョンは特に歌詞についてのアイディアをいろいろ出しているようです。

    

  しかし、同じ年にリリースされた他のヒット曲と並べてビートルズの曲を聴くとその凄さをまざまざと思い知らされます。まあ、わざわざそんなことしなくてもいいんですけど(苦笑

 

  もちろん、歴史に残る大天才だからと言ってしまえばそれまでですが、僕は一つの楽曲に注がれた、情熱なアイデアやエネルギーの量が半端じゃないと思います。そうじゃないと時の淘汰に太刀打ちできないはずです。

 私事なんですが、「ペニー・レイン」を初めて聴いたのは小学生4年くらいでした。ビートルズが好きだった兄がほぼ無理やり聴かせた何曲かのうちのひとつでしたが、その時聴きながら心が浮き立つような感じになったことを今でも覚えています。

    10歳の子供が楽しい気分になる親しみやすい曲なのに、大人になっても全然聴き飽きないような細かい音楽的な仕掛けが施されています。

    ポップスがグン、というかドッカーンと進化したのが、この1967年前後というのは間違いないなあ、と僕は思います。

 


The Beatles - Penny Lane

 

Penny Lane

Penny Lane