まいにちポップス(My Niche Pops)

令和初日から毎日、1000日連続で1000曲(せんきょく)を選曲(せんきょく)しました。。。古今東西のポップ・ソングのエピソード、洋楽和訳、マニアックなネタ、勝手な推理、などで紹介しています。キャッチーでメロディアスなポップスは今の時代では”ニッチ”なものになってしまったのかなあとも思いますが、このブログを読んでくださる方の音楽鑑賞生活に少しでもお役に立てればと願っています。みなさんからの追加情報や曲にまつわる思い出などコメントも絶賛募集中です!text by 堀克巳(VOZ Records)

「キャント・ストップ・ザ・フィーリング(Can't Stop The Feeling)」ジャスティン・ティンバーレイク(2016)

 おはようございます。

 今日はジャスティン・ティンバーレイクの「キャント・ストップ・ザ・フィーリング」です。


Justin Timberlake - CAN'T STOP THE FEELING! (From DreamWorks Animation's "Trolls") (Official Video)

I got this feelin' inside my bones
It goes electric, wavey when I turn it on
All through my city, all through my home
We're flyin' up, no ceilin', when we in our zone


I got that sunshine in my pocket, got that good soul in my feet
I feel that hot blood in my body when it drops 
I can't take my eyes up off it, movin' so phenomenally
Room on lock, the way we rock it, so don't stop

 

And under the lights when everything goes
Nowhere to hide when I'm gettin' you close
When we move, well, you already know
So just imagine (Just imagine, just imagine)


Nothin' I can see but you
When you dance, dance, dance
A feelin' good, good, creepin' up on you
So just dance, dance, dance, come on
All those things I shouldn't do
But you dance, dance, dance
And ain't nobody leavin' soon, so keep dancin'


I can't stop the feelin'
So just dance, dance, dance
I can't stop the feelin'
So just dance, dance, dance, come on


Ooh, it's somethin' magical
It's in the air, it's in my blood, it's rushin' on (Rushin' on)
I don't need no reason, don't need control (Need control)
I fly so high, no ceilin', when I'm in my zone


'Cause I got that sunshine in my pocket, got that good soul in my feet
I feel that hot blood in my body when it drops 
I can't take my eyes up off it, movin' so phenomenally
Room on lock, the way we rock it, so don't stop


And under the lights when everything goes
Nowhere to hide when I'm gettin' you close
When we move, well, you already know
So just imagine (Just imagine, just imagine)


Nothin' I can see but you
When you dance, dance, dance
A feelin' good, good, creepin' up on you
So just dance, dance, dance, come on
All those things I shouldn't do
But you dance, dance, dance 
And ain't nobody leavin' soon, so keep dancin'


I can't stop the feelin'
So just dance, dance, dance
I can't stop the feelin'
So just dance, dance, dance, come on
I can't stop the feelin' (Woo)
So just dance, dance, dance
I can't stop the feelin' (Yeah)
So keep dancin', come on

 

Oh  Yeah, oh
I can't stop 
I can't stop 
I can't stop , I can't stop 


(I can't stop the feelin')
Nothin' I can see but you
When you dance, dance, dance
(I can't stop the feelin')
A feelin' good, good, creepin' up on you
So just dance, dance, dance, come on (Oh)
(I can't stop the feelin')
All those things I shouldn't do
But you dance, dance, dance (Dance, dance, dance)
(I can't stop the feelin')
And ain't nobody leavin' soon, so keep dancin'
(I can't stop the feelin')


Everybody sing
Got this feelin' in my body
(I can't stop the feelin')
Got this feelin' in my body 
(I can't stop the feelin')
Wanna see you move your body 
(I can't stop the feelin')
Got this feelin' in my body, come on
Break it down
Got this feelin' in my body 
I can't stop the feelin'
Got this feeling in my body, come on

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骨の中から感じるこのフィーリング
スイッチを入れると、電気のように、ハイになる
僕のいいる街中で、僕の家中全部で、
僕たちは高く飛んでいる、天井知らずさ、
ゾーンに入ってしまえば


ポケットにはサンシャイン、足元にはグッドソウル
始まれば、あの熱い血潮を体で感じるんだ 
目が離せないよ、びっきりするほどの動きさ
部屋をロックして、それが僕らの楽しみ方、だから止めないで

 

ライトに照らされて、すべてが進行しているときは
僕がキミに近づいても、どこにも隠れる場所はないんだ
僕たちが動く時、もうわかってるよね
だから、ただ想像してみて(想像してみて、想像してみて)


キミしか見えない
キミがダンスしているときは
いいフィーリングがそっとキミをつつんでいるのさ
だから、ただダンス、ダンス、ダンス、
僕がやるべきじゃないことがあるけど
キミは踊ればいい
すぐに誰かいなくなるわけじゃないから、踊り続けよう

 

このフィーリングを止められない
だから、ただ、ダンス、ダンス、ダンス
このフィーリングは止められない
だから、ただ、ダンス、ダンス、ダンス

 

それは魔法のようなもの
空気中に漂い、血の巡りが良くなり、急ぎ足になる
理由なんていらない、コントロールなんていらない 
僕は高く飛んでいる、天井知らずさ、ゾーンに入ってしまえば

 

ポケットにはサンシャイン、足元にはグッドソウル
始まれば、あの熱い血潮を体で感じるんだ 
目が離せないよ、びっきりするほどの動きさ
部屋をロックして、それが僕らの楽しみ方、だから止めないで

 

ライトに照らされて、すべてが進行しているときは
僕がキミに近づいても、どこにも隠れる場所はないんだ
僕たちが動く時、もうわかってるよね
だから、ただ想像してみて(想像してみて、想像してみて)

 

キミしか見えない
キミがダンスしているときは
いいフィーリングがそっとキミをつつんでいるのさ
だから、ただダンス、ダンス、ダンス、
僕がやるべきじゃないことがあるけど
キミは踊ればいい
すぐに誰かいなくなるわけじゃないから、踊り続けよう

 

止められない、止められない、止められない、、

 

このフィーリングを止められない
だから、ただ、ダンス、ダンス、ダンス
このフィーリングは止められない
だから、ただ、ダンス、ダンス、ダンス、、、

 

キミしか見えない
キミがダンスしているときは
いいフィーリングがそっとキミをつつんでいるのさ
だから、ただダンス、ダンス、ダンス、
僕がやるべきじゃないことがあるけど
キミは踊ればいい
すぐに誰かいなくなるわけじゃないから、踊り続けよう

 

みんなで歌おう
体でこのフィーリングを感じる
(フィーリングを止められない)
体でこのフィーリングを感じる
(フィーリングを止められない)
キミの体が動くのを見たいんだ
(フィーリングを止められない)
体でこのフィーリングを感じる
体でこのフィーリングを感じる
このフィーリングを止められない
体でこのフィーリングを感じる

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 ご存知の通り、彼は音楽界だけではなく映画界でも活躍するスーパースターですが、インシンクというグループにいたことを知らない人もそろそろ多くなっているのかもしれません。

 1990年代終わりから2000年代にかけて、バックストリートボーイズのライバルとしてインシンクが活躍したことが、男性アイドル・グループのムーヴメントが何倍ものスケールに拡大したと言って僕は間違いないと思っています。

 インシンクはバックストリート・ボーイズのメンバーになれなかったクリス・パークパトリックがバックスのマネージャー、ルー・パールマンに違うグループを作りたいと話したことから生まれました。クリスとルーがメンバーを探して行く中で、ブリトニー・スピアーズも出演していたことのある「ミッキーマウス・クラブ」というTV番組に出ていたジャスティンにも声がかかったわけです。

 そして、インシンクはデビューすることになり、スウェーデンのシェイロン・スタジオに行き、デニス・ポップとマックス・マーティンというバックスのデビュー曲と同じ組み合わせでシングルを作ります。この曲はもともと、バックス用に書かれていたという話もあります。

 


*NSYNC - I Want You Back (Official Video)

 2002年にインシンクが解散し、彼はソロ活動を始めますが、ティンバランドをメインに他にファレル・ウィリアムスのいるネプチューンズなど、R&Bのトップ・プロデューサーたちと組み、自身も制作に深く関わって、アーティスティックな路線を踏み出し、大成功を収めます。

 

 ネプチューンズが手がけた「Rock Your Body」(2003年全米5位)

www.youtube.com

 ティンバランドのプロデュースの「SexyBack」(2005年全米1位)

www.youtube.com

 その後はティンバランドとの共同作業をメインに数々のヒット曲を生み出しています。

 2016年にその年を代表するヒット曲になったこの「キャント・ストップ・ザ・フィーリング」は、今までの彼のキャリアの中で最も軽快なポップ・ナンバーです。

 

 これは、彼が声優をやり、エグゼクティヴ・ミュージック・プロデューサーとしても関わったアニメーション映画「トロールズ」の主題歌として作られたからです。映画は妖精たちがE,W&Fの「セプテンバー」を歌うような場面もあって楽しいダンス・ナンバーが求められていました。

 映画「怪盗グルーのミニオン危機一髪」で世界的に大ヒットしたファレルの「ハッピー」を当然意識したんじゃないかと僕は思います。

 しかし、そこでジャスティンは、今まで何度も一緒に制作しているファレルではなく、マックス・マーティンにインシンク以来久しぶりに声をかけたわけです。

 

 マックスは、業界最高の”ヒット請負人”として、様々なビッグ・アーティストのシングル曲の共作者として大きな成果を残しています。ヒットさせるための”魔法のひと振り”が彼にはできるようなのです。

 例えば、僕はこんな映像を見たことがあります。ケイティ・ペリーがプロデューサーのドクター・ルークと一緒に曲を作っていて、だいたい出来上がるのですが、「シングルにするには何か物足りないなあ」ということで、次の日にマックスをスタジオに呼びます。

ギター一本持って現れた彼は、スタジオに入って行きます。どんな魔法が使われたかは謎ですが、その曲はご存知の通り見事に仕上がって大ヒットしました。

 自分である程度曲が書けるアーティストがヒット曲を作るために助けを求める最適なお助け人、という地位を彼はますます強固なものにしたわけです。

 

 ジャスティンの場合も、ファレルに頼んじゃ「ハッピー」の二番煎じと言われそうだし、ここはマックスしかいないか〜ということになったんじゃないでしょうか。勝手な憶測ですが。

 

 この曲はジャスティン、マックス、そしてマックスの有能な弟子、シェルバックの三人で作っています。デニス・ポップがマックスを育てたように、マックスはシェルバックをヒット・プロデューサーに育てています。 自分一代だけ成功することを望まず、ちゃんと後輩を育てて1人前にするわけですね。

 日本ではまだ少ないですが、後輩を共作者に入れて勉強させて育てていく、ということを実践するソングライターも知り合いにいますし、増えていくべきだと僕は思います。

 

 さて、R&BはHIPHOPに呑み込まれ、HIP-HOPの中の一つのジャンルになったのだという風に言う人がいましたが、ロックやポップスの世界でも新しいアーティストは特にHIPHOPの影響を大きく受けていて、創作に大きく影響を与えているようです。クールなトラックにルーブするメロデイを乗せるスタイルが、いまのポップ・ミュージックの王道になっています。80年代のポップスとは全く違う音楽です。ですから、曲をポップにキャッチーにできる人は、気がつくとほとんど残っていない状況になっていました。

 バックスやブリトニー、インシンクなどがブレイクした時代が、今思えばポップス最後の黄金期だったのかもしれません。

   ただし、ポップでキャッチーな曲は、時代の揺り戻しのようなタイミングですが必ず求められます、その時、ポップス最後の黄金期の担い手であったマックス・マーティンが持つノウハウというのが、今もなおすごくレアで価値があるわけです。

  

 

 

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