まいにちポップス(My Niche Pops)

令和初日から毎日、1000日連続で1000曲(せんきょく)を選曲(せんきょく)しました。。。古今東西のポップ・ソングのエピソード、洋楽和訳、マニアックなネタ、勝手な推理、などで紹介しています。キャッチーでメロディアスなポップスは今の時代では”ニッチ”なものになってしまったのかなあとも思いますが、このブログを読んでくださる方の音楽鑑賞生活に少しでもお役に立てればと願っています。みなさんからの追加情報や曲にまつわる思い出などコメントも絶賛募集中です!text by 堀克巳(VOZ Records)

「リトル・モア・タイム(Give Me a Little More Time)」ガブリエル(1996)

おはようございます。

今日はイギリスの女性シンガー、ガブリエルの「Give Me a Little More Time」です。

 


Gabrielle - Give Me A Little More Time

 

You try your best to show me
That you really care
You said if there were days I was lonely to call you
You'd be there
You tried your best to convince me
That you understand
And if I ever need someone to hold on to
You wanted to be the man


And I knew
It was true
All the feelings that I had inside for you
I cannot deny
Many times I've tried, hooo, hooo


Give me a little more time
I need to make up my mind
'Cause you know I'm in two minds
I wanna be more than your friend
Oh, I just can't pretend any longer
Feelin's gettin' stronger
Give me a little more time
I need to make up my mind
'Cause you know I'm in two minds
I wanna be more than your friend
Oh, I just can't pretend any longer
Feelin's gettin' stronger


You've been there when I needed
You've never let me down (ha-ooh)
I just don't know how I'd cope without you
Being around (ha-ooh)
Feelings have grown between us
And friends we have been (ha-ooh)
Don't you think it complicates this
Or is it just me?


Then I knew
It was true
All these feelings that you had
I shared them too
I cannot deny
The many times I lied, hooo, hooo


Give me a little more time
I need to make up my mind
'Cause you know I'm in two minds
I wanna be more than your friend
Oh, I just can't pretend any longer
Feelin's gettin' stronger
Give me a little more time
I need to make up my mind
'Cause you know I'm in two minds
I wanna be more than your friend
Oh, I just can't pretend any longer
Feelin's gettin' stronger

 

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 "あなたは、どれだけ私のことを思っているか伝えようとがんばってくれた

  さみしいときは呼んでくれれば 駆けつけるって

  あなたは理解してるってことを私に確信させようと懸命だった

  私が頼れる誰かが必要な時、自分がその男になりたいって

  それは真実なの  私の中の感情は全部あなたに向かっていること 

  何度も否定しようとしても できなかった

  

 もう少しだけ時間をちょうだい

 気持ちの整理が必要なの

 だって私の気持ちは二つの分かれている

 あなたと友達以上になりたい

 もう気持ちは偽れない 想いは日々強くなる

  

 もう少し時間をちょうだい
 私がいてほしいときあなたはいつもそこにいてくれた
 私をがっかりさせたことも一度もない

   あなたがそばにいなかったら どう対処していいかわからない

 二人の間の感情は大きくなっていく

 ずっと友達だったのに

 これってこんがらがっちゃうよね それともそう思うのは私だけ?

 そうね、本当ね あなたが抱いてた気持ちは全部 私も同じだった

 否定できない 何度もそうしようとしたけれど” (拙訳)

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 今まで長い間友達として付き合っていた男性から告白され、自分も同じ気持ちでいるのに気づいても、すぐにYESと言えない、そういう素直で可愛らしい曲です。

 こういうシチュエイションは世間でも良くあるでしょうし、そういうドラマもたくさんあった気はしますが、考えてみると洋楽の曲では意外と他に思いつきません。

 そういう普遍的な設定と等身大の歌詞、そこにあえてクラシックなR&Bのサウンドを加えることで、広く共感を呼びやすい曲になっていると思います。

 

 ガブリエルはドミニカ人の両親を持つロンドン生まれのシンガー。デビュー時にアイパッチをつけていたのが印象的でしたが、これは彼女が幼い頃から患っている眼瞼下垂症をカムフラージュするためで、その後は前髪で隠すスタイルが多く、それが帰って彼女のビジュアルイメージになっています。

 

 僕はアイパッチのスタイルを見て勝手に怖そうな人だと決めつけてしまっていましたが、彼女の音楽を聴くと、ナイーヴでかつ人間味や温かみもあって、外見や先入観で決めてはいけないなと、当時猛省しました、、。

 

  歌詞を書いたのはガブリエル本人。曲を書いたのははベン・バーソン、それにベン・ウルフとアンドリュー・ディーンのユニット・チーム”ボイラー・ハウス・ボーイズ”。
 
 ベン・バーソンはキーボーディストで、ニック・ロウのアルバム「ニック・ザ・ナイフ」でピアノとハモンド・オルガンを弾いています。
 ボイラーハウス・ボーイズは本来リミックスをメインに活動してきた人たちで、この曲のアレンジ、プロデュースをしています。
 この曲の肝は、彼らの60年代後半のR&B、特にモータウンを意識した、音色、サウンド感で、それがこの曲の魅力を倍増させていると思います。
 この曲の入ったセカンド・アルバム「ガブリエル」全体も彼らのプロデュースで、
このアルバムのボーナストラックでシングルにもなったバカラックのカバー「ウォーク・オン・バイ」(全英7位)もなかなかいい仕上がりでした。

 


Gabrielle - Walk On By

 ボイラーハウス・ボーイズ、けっこういいなあと僕は思ったのですが、その後、彼女の制作からしばらく離れてしまいます。しかし、2007年に久しぶりに復活。彼らがプロデュースしたシングル「WHY」にはポール・ウェラーも参加しています。


Gabrielle - Why

 そして、2018年に彼女は11年ぶりのアルバム「Under My Skin」をリリース。全英最高7位と、変わらない人気の高さを示しています。 

 

 

ガブリエル

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  • アーティスト:ガブリエル
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