まいにちポップス(My Niche Pops)

令和初日から毎日、1000日連続で1000曲(せんきょく)を選曲(せんきょく)しました。。。古今東西のポップ・ソングのエピソード、洋楽和訳、マニアックなネタ、勝手な推理、などで紹介しています。キャッチーでメロディアスなポップスは今の時代では”ニッチ”なものになってしまったのかなあとも思いますが、このブログを読んでくださる方の音楽鑑賞生活に少しでもお役に立てればと願っています。みなさんからの追加情報や曲にまつわる思い出などコメントも絶賛募集中です!text by 堀克巳(VOZ Records)

「Me&You」HONNE(ホンネ)(2018)

 おはようございます。

   今日はロンドンのエレクトリック・ミュージックのデュオ”HONNE"の「Me&You」です。


HONNE - Me & You ◑

 

You came into my life with no warning
Like a flash of light
And I was doing fine but as you came in
I watch my future rewrite


I‘m not ready, I am not prepared
I was so steady
On my feet but now I’m up in the air


It’s just you and me
With the world beneath our feet
We can see for miles up here
We can go wild up here
It’s just me and you
Now we’re taking in the view
We can spend the rest of our days
Way up here, just me and you


See, I like you a lot
You make me buzz like an astronaut
These feels I can't shake off
I’m in your orbit and I will never drop


I'm so ready you take me as I am
You’re worth every penny, yeah I'll pay all I can


It’s just you and me
With the world beneath our feet
We can see for miles up here
We can go wild up here
It’s just me and you
Now we’re taking in the view
We can spend the rest of our days
Way up here just me and you


I'm not ready, I am not prepared
I was so steady
On my feet but now I’m up in the air


It's just you and me
With the world beneath our feet
We can see for miles up here
We can go wild up here
It's just me and you
Now we're taking in the view
We can spend the rest of our days
Way up here just me and you

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キミは何の前触れもなくボクの人生に現れた
まるで閃光のようにね
そして、僕はうまくやっていたのに
君がやってきてボクの未来が書き換わるのを見たんだ


ボクは用意ができていない、準備ができていないんだ
ボクはとても安定していたのに
今じゃ宙に浮いている


キミとボクだけさ
足もとには世界がある
ここから何マイルも見渡せる
二人ならどこまでも行ける
キミとボクだけさ
この景色を楽しみながら
残りの日々を過ごせるさ
この高い場所で、ボクとキミだけで


ほら、ボクはキミが大好きだよ
キミは宇宙飛行士のように僕をざわつかせる
この感覚は振り払えない
ボクはキミの軌道の中にいて、決してそこから外れないのさ

 

ボクは準備万端、キミはありのままのボクをに受け入れるのさ
そうさ、ボクはすべてを捧げる、キミにはそれだけの価値があるんだ

 

キミとボクだけさ
足もとには世界がある
ここから何マイルも見渡せる
二人ならどこまでも行ける
キミとボクだけさ
この景色を楽しみながら
残りの日々を過ごせるさ
この高い場所で、ボクとキミだけで

 

ボクは用意ができていない、準備ができていないんだ
ボクはとても安定していたのに
今じゃ宙に浮いている

 

キミとボクだけさ
足もとには世界がある
ここから何マイルも見渡せる
二人ならどこまでも行ける
キミとボクだけさ
この景色を楽しみながら
残りの日々を過ごせるさ
この高い場所で、ボクとキミだけで       (拙訳)

 

 

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 HONNEとは日本語の”本音”からつけられたそうです。しかも彼らのやっているレーベル名が”建前”にちなんだ”Tatemae Recordings"というんですから、なかなか面白いセンスですね。

 

   唐突ですが、今の時代のポップスって何なんだろう?と僕は時折考えてしまいます。文字通り、ポピュラー・ミュージック(大衆音楽)であるならば、ジャンル問わず今流行っているもの、ということになるのでしょう。

 

  ただ、ポップスは海外の”POP”とは微妙に違う日本独自の表現であり、日本人のなかでもポップスの概念というのは世代差はもちろん、当然個人差もあるわけです。

 

 なので、僕は僕の物差しで測った”ポップス”について毎日書いているわけですが、僕にとっては聴いていて少し気分が良くなるというか、沈み気味の心がふわっと軽くなるということが大事な基準になっています。

 

 そうなると、今の時代では邦楽ではまだそういう曲はときおり耳にしますが、洋楽のメジャーなものの中から滅多に見つからなくなってしまいました。かえってややマニアックなダンス・ミュージックやクラブ・ミュージックの中に見つかったりします。

 (ポップスの一般的なイメージである”キャッチーで軽快な歌”がマイナーでニッチな存在になっていて、こはや大衆音楽の主役ではない、というねじれ現象が起きてしまっている、というのがきっと21世紀なんですね)

 

 このホンネの「Me&You」もそんな1曲です。

  ホンネはプロデューサーのジェイムズ・ハッチャーとシンガー、プロデューサーのアンディ・クラッターバックのユニット。彼らは複数の楽器を演奏できるプレイヤーでもあって、それが音楽性にも反映しているように思います。

 

 彼らはボーカルを際立たせることを一番重要視していて、ピアノとボーカルでも成立するような曲にするというのを心がけているそうで、”声と曲”に重きを置いたエレクトロ・ミュージックだから、ポップス好きの僕も反応してしまったのかもしれません。 

 

 「Me&You」は以前にこのブログでピックアップしたトム・ミッシュをフィーチャーして制作されています。そういえばトムは、星野源の新作「Same Thing」に収録されている「Ain’t Nobody Know」という曲のプロデュースをやっていますね。

 

 彼の大きな持ち味であるギターもさりげなく効いていて、ホンネの他の楽曲に比べてもとても軽快です。

 ヒューマンなエレクトロ・ミュージック、そんなところに21世紀のポップスは密かに息づいているのかもしれません。

 

 

 

 

Me & You ?

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