まいにちポップス(My Niche Pops)

令和元年初日から毎日更新中〜1日1ポップス。エピソード、歌詞の和訳、謎解き、マニアックな捜査、勝手な推理、などで紹介していきます。text by 堀克巳(VOZ Records)

「IF YOU WANT IT」ナイトフライト(1979)

   おはようございます。

   今日はナイトフライトの「IF YOU WANT IT」です。


Nite Flyte - If You Want It

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If you want it
You can get it
With your love
If you want it
You can get it
With your love

I had a feeling that I met you
Some place before
I had a feeling that I wanted you
Deep inside my soul (Oh, woah)
When I saw your face just smiling back at me
I knew no other could ever take your place
If I want you to be part of my life
I gotta just wait, as long as it takes

 

If you want it (Oh, if you want it, baby)
You can get it
With your love (Say wit' your love, yeah)
If you want it (If you want it)
You can get it (You can get it)
With your love (All you gotta do)


If you want it
You can get it (Oh, pretty baby)
With your love (With your love, with your love)
If you want it (Girl, if you want it)
You can get it (You can get it)
With your love

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それがほしいなら 手に入れられるさ 君の愛があれば

それをほしいなら 手に入れられるさ 君の愛があれば

 

前にどこかで僕らは会っていたような気がする

僕の魂の奥底で君を求めていると感じる

ただ僕に微笑み返す君の顔を見た時

君の代わりになるものはいないってわかったのさ

もし僕が、君を人生の一部にしたいなら

ただ待つしかないんだ それまでの間

 

それがほしいなら 手に入れられるさ 君の愛があれば

それをほしいなら 手に入れられるさ 君の愛があれば   (拙訳)

 

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    1979年の作品ですが、日本では90年代にクラブシーンやフリー・ソウルのコンピレーション、そこに山下達郎の「sparkle」のイントロのギター・フレーズの元ネタ?などという話題もそこに乗っかっていき、大人気曲になっていきました。

 

  トム・ミッシュを聴いていると、ギターのカッティングが生み出すグルーヴって本当に気持ちがいいなあと思ったりしていたのですが、数日前カーラジオからこの「IF YOU WANT IT」が流れてきたとき、やっぱり昔からそうなんだなあ、と思い知らされました。

 

 ナイトフライトはマイアミで結成された、キューバ出身の白人ギタリスト、アレンジャー、プロデューサー、サンディ・トレノと黒人シンガー、ハワード・ジョンソンのユニット。

 ハワード・ジョンソンは80年代にソロデビューしR&Bファンからも認知されていたので、”彼が所属していたバンド”という見方の方が多かったように思いましが、音楽的な中心はサンディ・トレノのほうでした。

 もともと、サンディはナイトフライトのファースト・アルバムでも3曲書いているラリー・アレキサンダーという人と「トルネイダー」というグループを結成しメジャーからシングルを発売しています。


Tornader - Back Up (Hit It Again)

 しかし、シングルは売れずアルバムを作ることもできなかったようです。

そして、このグループに加わっていた(らしい)ハワード・ジョンソンとあらためて組んだユニットがナイトフライトで、サウンドもストレートなファンクから当時の流行である洗練された都会的なR&Bスタイルに変えたのです。

 

 そして、シングルでリリースしたこの「If You Want It」は全米チャート37位まであがるスマッシュヒットを記録。この曲では、スコットランド出身の白人ファンクバンドのアベレージ・ホワイト・バンドの中心メンバーでギタリストのヘイミッシュ・スチュワートとドラムスのスティーヴ・フェローンがゲスト参加しています。

 白人でファンク好きなサンディはアベレージ・ホワイト・バンドを敬愛していたのは間違いないでしょう。ナイトフライトのサウンド・スタイルにも少なくない影響があると僕は思います。

 それから、サンディと共同でプロデュースを手掛けた、バリー・ムラーズという人は70年代にオハイオ・プレイヤーズのエンジニアだった人。オハイオ・プレイヤーズはファンク・ナンバーとメロウな曲の両方を得意とする人たちですから、これまた、サンディの好みだったのかもしれません。

 彼らはもう一枚アルバムを出して終わってしまいましたが、前にも書きましたがハワードはソロ・シンガーになります。サンディはソングライターとしてコモドアーズなどに曲を書いたようです。

   ナイトフライトはアメリカではこの曲のみの一発屋的な見られ方もしているようで、当時は当然この路線のメロウな曲を書いてくれという要望がかなりあったんじゃないかと思うのですが、そういう曲は彼は作ってないんですね。基本、アッパーなファンクナンバー。本来の俺の持ち味はファンクだ、という矜持があったのかもしれません。

   そういう世渡り下手なところがあったかどうかはわかりませんが、ともかく彼はもっと評価されるべき才能だと僕は思いますが、この曲が、特にイントロのギターのフレーズが今もなおたくさんの人たちの耳を惹きつけて、心地よい気持ちにさせている、それだけでも素晴らしいことなのかもしれないですね。

 

 

  最後に、SMAPの「がんばりましょう」の元ネタということで、日本では人気が高かった「You Are」もどうぞ!


Niteflyte - You are

 

こちらは、とてもレアな山下達郎吉田美奈子のカバー。


If You Want It

  

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