おはようございます。
今日はアラン・パーソンズ・プロジェクト。先日このブログで紹介した”パイロット”のプロデューサー、アラン・パーソンズによるレコーディング・プロジェクトです。
"君がもし魔法の力を信じるなら、僕は君の心を変えられる
君が誰か信じれる人が必要なら 振り返って後ろを見ればいるはずさ”
こんな歌詞で始まる、この「ドント・アンサー・ミー」はこのブログでもよく登場するフィル・スペクター・サウンドを80年代らしく再現した作品です。
ただし、フィル・スペクターの”ウォール・オブ・サウンド”は、ギターやピアノやパーカッションなどの演奏者をそれぞれ複数人スタジオに入れていっぺんに演奏させ、いろんな楽器の音とスタジオの反響音が一緒になって”塊”となって聴こえてくるというものでしたが、この「ドント・アンサー・ミー」は大人数で録っていません。
あくまでも、フィル・スペクターっぽいリズムパターンを真似て、楽器を何度か重ねて録音し全体に深いリバーヴ(エコー)をかけることで、それっぽく聴こえるわけで、本質的にはまったく違うものといっていいでしょう。
ただ、アラン・パーソンズはもともと超有名エンジニアだけあって、80年代らしいサウンドとフィル・スペクター・テイストの合わせ方が見事です。80年代はモータウンなどの60年代ポップスのリバイバルが盛んで、フィル・スペクター風のアレンジもよく聴かれましたが、海外のものでは僕はこれがベストだと思います。国内はもちろん「君は天然色」。次点が佐野元春「Someday」でしょうか。
あと、この「ドント・アンサー・ミー」についてのトピックは、バック・ボーカルに
このブログで紹介したゾンビーズのボーカル、コリン・ブランストーンとクリス・レインボウが参加していることです。彼らは、アラン・パーソンズ・プロジェクトのレギュラー・ゲスト・メンバーとして毎回アルバムに参加していました。この曲が収録されているアルバム「アンモニア・アベニュー」でもコリンとクリスのメイン・ボーカル曲が1曲ずつ収録されています。
この曲のサビの
「僕の呼びかけに答えないで、沈黙を破らないで、僕を勝たせないで
返事をしないで 君は島の上にいて 僕を入れないで」
というフレーズの意味は、作詞したエリック・ウルフソンが亡くなってしまったので
アラン・パーソンズ自身もわからないそうです、、、。
The Alan Parsons Project - Don't Answer Me (Official Video)