おはようございます。
今日はパイロットの「マジック」を。
Oh, ho, ho
It's magic you know
Never believe, it's not so
It's magic, you know
Never believe, it's not so
Never been awake
Never seen a day break
Leaning on my pillow in the morning
Lazy day in bed
Music in my head
Crazy music playing in the morning light
Oh, ho, ho
It's magic you know
Never believe, it's not so
It's magic, you know
Never believe, it's not so
I love my sunny day
Dream of far away
Dreaming on my pillow in the morning
Never been awake
Never seen a day break
Leaning on my pillow in the morning light
Oh, ho, ho
It's magic you know
Never believe, it's not so
It's magic, you know
Never believe, it's not so
Oh, ho, ho
It's magic you know
Never believe, it's not so
It's magic, you know
Never believe, it's not so
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” それはマジック わかってるだろう
絶対思わないで そうじゃないなんて
それはマジック わかってるだろう
絶対思わないで そうじゃないなんて
目覚めたことなんてなかった
夜明けを見たことなんてなかった
朝、枕に寄りかかって ベッドの中で気だるく過ごす1日
頭の中には音楽 朝の光のなか 大好きな音楽が鳴ってる”
それはマジック わかってるだろう
絶対思わないで そうじゃないなんて
それはマジック わかってるだろう
絶対思わないで そうじゃないなんて
晴れた日が大好きさ
遥か彼方のことを夢見て
朝、枕の上で夢見ている
目覚めたことなんてなかった
夜明けを見たことなんてなかった
朝、枕に寄りかかって
それはマジック わかってるだろう
絶対思わないで そうじゃないなんて
それはマジック わかってるだろう
絶対思わないで そうじゃないなんて ”(拙訳)
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彼らはスコットランドのエディンバラ出身のポップ・ロック・グループです。エディンバラというと、1970年代に日本でも凄まじく人気があったベイ・シティ・ローラーズを生んだ土地です。
実は、パイロットのメンバーのデヴィッド・ペイトンとビル・ライアルもブレイク前のベイ・シティ・ローラーズに短期間ですが交代メンバーとして在籍していたようです。
この「マジック」は彼らのデビュー・アルバムからのシングルでいきなり全米5位の大ヒットになりました。
プロデュースはアラン・パーソンズ。
ビートルズ「アビーロード」でアシスタント・エンジニアをつとめ、ピンク・フロイドの「狂気」でメイン・エンジニアを務めたという人で、パイロットは彼が初めてプロデュースしたアーティストでした。その後、自身のグループ、アラン・パーソンズ・プロジェクトを作り、70年代から80年代にかけて大ヒットを飛ばしています。
パイロットがデビューするにあたり、レコード会社のEMIは10人のプロデューサーを提案したそうで、その中にアラン・パーソンズの名前がありました。デヴィッド・ペイトンはプログレッシヴ・ロックも好きだったそうで彼がピンク・フロイドを手がけていたこと、あとポール・マッカートニーとも仕事をしていたことからアランをチョイスしたそうです。
パイロットのデビューアルバム「パイロット(From the Album of the Same Name )」からは最初に「ジャスト・ア・スマイル」という曲がリリースされますがヒットしませんでした(1975年に再発売され小ヒット(全英31位 全米90位)になっています)。
そして、その次のシングルがこの「マジック」で全米5位、全英11位の大ヒットになります。
キャッチーなメロディにのった歌詞の内容、思えば音楽好きな人なら誰でも十代のころは、こういうことがあったかもしれないですね。大好きな音楽が頭に鳴っているまま目を覚ますこと。朝も夜も関係なくずっと音楽に夢中になってるという状態。そして、この頃夢中になった音楽は、何十年たっても体に染みついたように残っているんですよね。
”It's Magic"という言い回しは、当時スコットランドでは日常的によく使われるフレーズだったらしく、デヴィッドは曲を作ろうとこのフレーズを何気なく口に出してメロディをつけたのだとのちにインタビューで語っています。
しかし、曲の他のパートはなかなか作れなかったようでしたが、あるとき彼は友人に頼まれて”牛乳配達”をするために朝5時に起きたことがあったそうで、そのとき誤って眠っている奥さんを起こしてしまいます。すると奥さんはこう言ったそうです。
”I've never been awake to see the daybreak"
それを聴いた彼はこのフレーズは使えると思ったそうですが、ピアノを弾くには朝早かったので紙に書き残して牛乳配達に出かけ、帰って来てからピアノに向かい仕上げると、これは前に書いておいた”It's Magic"とピッタリ合うことに気づき、1曲になった、そんなエピソードがあるそうです。
余談ですが、以前このブログで紹介した、同じスコットランド出身のクリス・レインボウはビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンの大ファンでしたが、パイロットのメンバーのデヴィッド・ペイトンもブライアン・ウィルソンの大ファンだったそうです。
デヴィッドは後年念願かなって彼に会えたそうですが、そのときに彼からこの「マジック」をファンタスティックな曲だと褒めてもらたことが、すごくうれしかったと語っています。
あと、ちなみに、この「マジック」をセレーナ・ゴメスもカヴァーしています。彼女の出ていたTVドラマ「ウェイバリー通りのウィザードたち」のサントラからのシングルだったようです。
Wizards of Waverly Place | Magic Music Video - Selena Gomez 🎶 | Disney Channel UK
最後にデヴィッド・ペイトンの最新作『The Magic Collection』(2022年7月発売)から、「マジック」のセルフカバーを。