おはようございます。
今日は朝からセクシーに。シルヴィアの「ピロー・トーク」です。
Hey, baby, let me stay
I don't care what your friends are 'bout to say
What your friends all say is fine
But it can't compete with this pillow talk of mine
Ooh, you can't find love on a one-way street
It takes two to tango, takes two to even compete, oh, yeah
So boy, just put that stop sign down
And let's get together before the day runs us down
I'm pleading to you now
Hey, baby, let me try
To be the one who's gonna light your fire, ha-ha
What your friends all say is fine
But it can't compete with this pillow talk of mine
Ooh, I don't wanna see you be no fool
What I'm teachin' you tonight, boy, you'll never learn it in school, oh, no
So friends who tell me wrong from right
I'll ask to borrow their man some cold and lonely night
Ooh, hey, baby, let me be
The one who turns you on from A to Z
What your friends all say is fine
But it can't compete with this pillow talk of mine
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ねえ、ベイビー、ここにいさせて
あなたの友達の言うことなんて気にしないわ
友達が何て言おうとOK
だけど私のピロー・トークにはかないっこないわ
ああ、一方通行じゃ愛は見つからないわ
タンゴを踊るには二人必要、競い合うにも二人いるのよ
だからボーイ、ストップ・サインは下に置いて
日が暮れる前に会いましょう
あなたにお願いしているのよ
ねえ、ベイビー、私にやらせて
あなたに火をつける人にならせて
あなたの友達がなんて言おうと問題ない
だけど私のピロー・トークにはかないっこないわ
馬鹿じゃないあなたに会いたくない
今夜教えてあげることは、ボーイ、学校じゃ絶対に教えてくれないわ
だから私が間違っていると言う女友達には
寒くて寂しい夜はあの人たちの彼氏を貸してちょうだいと頼もうかしら
ベイビー、私はなりたいの
あなたを何から何まで本気にさせる人に
あなたの友達がなんて言おうと問題ない
だけど私のピロー・トークにはかないっこないわ
（拙訳）
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歌の内容もとてもセクシーですが、歌い方もすごいですね。歌い出す前に息を吸う、そのブレスの音までセクシーに響かせるんですから。
こんな歌い方ができるのは、あとは松尾和子さん（「誰よりも君を愛す」）くらいしか思い当たりません（笑。
さて、昨日このブログでご紹介した「孤独なハイウェイ（Love on a Two Way Street）」の作者でもあるシルヴィア・ロビンソンはとても興味深いキャリアの持ち主ですので、駆け足でその足跡を追ってみたいと思います。
1935年にニューヨークのハーレムで生まれ育った彼女は、1951年16歳で”Littele Sylvia"という名前で歌手デビューを果たします。
ソロとして数枚のシングルをリリースした後、ケンタッキーのギタリスト、ミッキー・ベイカーと出会い、”ミッキー＆シルヴィア”というデュオとして活動を始め1956年にリリースした「Love Is Strange」が全米R&Bチャート1位を獲得、ポップチャートでも11位まで上がる大ヒットになりました。
この曲はもともとボ・ディドリーが書いたのですが、レコード会社との法的紛争のため、妻のエセル・スミス名義になっていて、彼のヴァージョンはお蔵入りになったのでミッキー＆シルヴィアのヴァージョンが最初に世に出ることになったのです。
ちなみに、1987年の大ヒット映画『ダーティ・ダンシング』でもこの曲は使われていましたね。
その後、彼らはヒット曲を出すことはできませんでしたが、シルヴィアは彼らの後釜（？）男女デュオ、アイク＆ターナーのヒット曲「It's Gonana Work Out Fine」（1961年全米14位）でプロデュース、アレンジだけでなく、ミッキーから教わったギターの腕前も披露しています。
1966年、彼女は夫のジョーと共にニュージャージーに移り住み、1967年ソウル・ミュージック・レーベル「オール・プラチナム・レコード」を設立。そこでブレイクしたのがモーメンツでした。
1972年彼女はセクシーな「レッツ・ステイ・トゥゲザー」で大ヒットを飛ばしていたアル・グリーンに「Pillow Talk」のデモを送ったそうですが、セクシーすぎたのか却下されたため、自分でレコーディングすることを決めます。単にシルヴィアと名義されたこの曲は大ヒットとなり、R&Bチャートで1位ビルボード・ホット100でも3位まで上がりました。この時彼女はキャリア二十年を超えていましたがソロ・アーティストとしては初めての大ヒットになったわけです。
経緯を考えると、この曲は「レッツ・ステイ・トゥゲザー」の女性版としてとらえることもできるのかもしれません。
そして1979年に彼女は旦那と一緒に新たなレコード会社”Sugar Hill Records"を設立します。そしてこのレーベルからの第一弾シングルが音楽シーンに大きな”革命”を起こします。
それがシュガーヒル・ギャングの「Rapper’s Delight」。史上初めて大ヒットしたラップの楽曲とされています。
この曲のプロデューサーとしてクレジットされているのがシルヴィア・ロビンソンなんです。
シュガーヒル・ギャングについて彼女はこう語っています。
「私は世の中にあるものをコピーしようなんて思わないタイプなのよ。いつも何か新しいもの、何か違ったものをやるのが好きなの。こういうコンセプトで臨むとヒットするか外れるかのどちらかになるような気がしたけど、ヒットすると強く感じたの」
そして彼らの音楽（ラップ）を聴いた時
「これはいったい何なの？そしてこう言ったの、OK、こうしましょう、あなたたち3人と一緒にやる（marry）わ。明日スタジオに来て。そうやってシュガーヒル・ギャングは始まったのよ」
もう1曲このレーベルからはヒップホップの歴史上とても重要な曲の一つがリリースされています。
1982年リリースのグランドマスター・フラッシュの「ザ・メッセージ」です
ヒップホップ史上最も重要な曲とされているこの曲は、現在のヒップホップまだ脈々と連なる最も重要なテーマであるアメリカの都市部に住む黒人の悲惨な実情をリアルに描いていて、ヒップホップのルーツと定義されている曲です。
この曲にもシルヴィアがプロデューサーとしてクレジットされていることから、彼女は”Mother of HIPHOP””Queen of HIPHOP＂とまで称されることになったのです。
セクシーなベッドタイム・ソウルで一斉を風靡したその６年後には、ヒップホップ・シーンの裏の大ボスになったわけですから、相当な人物だと思います。
彼女の足跡を簡単に追った竹でも、彼女の”思い切りの良さ”はすごく感じますね。そして、ほとんど大メジャー・レーベルでやらずに”自力”で戦ってきた”タフさ”もすごくあると思います。
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