まいにちポップス(My Niche Pops)

令和初日から毎日、1000日連続で1000曲を選曲しました(苦笑)。古今東西のポップ・ソングをエピソード、歌詞の和訳、マニアックなネタ、勝手な推理、などで紹介しています。みなさんの音楽鑑賞生活に少しでもお役に立てればうれしいです。みなさんからの情報や思い出話などコメントも絶賛募集中です!text by 堀克巳(VOZ Records)

「エブリ・リトル・ステップ(Every Little Step)」ボビー・ブラウン(1989)

 おはようございます。

 今日はボビー・ブラウンの「エブリ・リトル・ステップ」です。

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I can't sleep at night, I toss and turn
Listening for the telephone
But when I get your call, I'm all choked up
Can't believe you called my home
And as a matter of fact, it blows my mind
You would even talk to me
Because a girl like you is like a dream come true
A real life fantasy


No matter what your friends try to tell you
We were made to fall in love
And we will be together, any kind of weather
It's like that, it's like that


Every little step I take, you will be there
Every little step I make, we'll be together
Every little step I take, you will be there
Every little step I make, we'll be together


Can't think too straight, I'm all confused
You must've put a thing on me
Because there are no words that can explain
I'm livin' in ecstasy
And you can rest easy I've got your back
You'll never have to feel no pain
Cause I dedicate my life to you
You'll never look for love again

No matter what your friends try to tell you
We were made to fall in love
And we will be together, any kind of weather
It's like that, it's like that girl


Every little step I take, you will be there
Every little step I make, we'll be together
Every little step I take, you will be there
Every little step I make, we'll be together

 

No matter what your friends try to tell you
We were made to fall in love
We will always be together, any kind of weather
It's like that, it's like that girl!


Every little step I take, you will be there (yeah yeah)
Every little step I make, we'll be together
Every little step I take, you will be there (you'll be, you'll be there)
Every little step I make, we will be together

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夜眠れなくて、寝返りを打つ
電話が来るのを気にしながら
だけど、ホントに君から電話が来たら、言葉に詰まってしまう
君が家に電話をかけてきたなんて信じられない
実のところ、僕の心はぶっ飛んじゃって
君が私に話しかけてくれただけで
だって君のような女性は、叶った夢のようなもの
本物のファンタジーなんだ


君の友達が何て言おうと
僕たちは恋に落ちる運命さ
一緒にいようよ、どんな時でも
そんな感じ、そんな感じさ


僕が小さな一歩を踏み出すたびに、君はそこにいてくれる
小さな一歩を踏み出すたびに、僕たちは一緒さ
小さな一歩を踏み出すたびに、君はそこにいてくれる
小さな一歩を踏み出すたびに、僕たちは一緒さ


ちゃんと考えられない、僕はすっかり混乱してるんだ
君は僕に魔法をかけたに違いない
だって、この気持ちを説明できる言葉なんかない
僕はエクスタシーの中にいる
君は安心して休めるよ、僕がついている
君はもう、胸の痛みを感じる必要はないよ
だって僕の人生を君に捧げてるから
もう君は愛を探さなくていい

 

君の友達が何て言おうと
僕たちは恋に落ちる運命さ
一緒にいようよ、どんな時でも
そんな感じ、そんな感じさ


僕が小さな一歩を踏み出すたびに、君はそこにいてくれる
小さな一歩を踏み出すたびに、僕たちは一緒さ
小さな一歩を踏み出すたびに、君はそこにいてくれる
小さな一歩を踏み出すたびに、僕たちは一緒さ、、、

 

          (拙訳)

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   ニュー・ジャック・スウィングはヒップホップとR&Bの融合であり、1980年代後半当時のR&BシーンはハードでリアルなヒップホップとソフトでメロウなR&Bと、両極端に振り切れていたため、市場はその真ん中のゾーンがぽっかり空いた状態になっていて、そこにニュー・ジャックは見事とハマったんですね。

 

 

 そのサウンドを作ったのがテディ・ライリーでした。あとはそれを広めるアーティストが必要でした。新しいサウンドですから、若くてかっこいい人が最適ですよね。そこにハマったのが”ニュー・エディション”という男子グループでした。

 ジャクソン5をモデルにボストンで結成された5人組です。

「Cool It Now」という曲が1984年に全米4位の大ヒットになります。


New Edition - Cool It Now (Official Video)

 ボビー・ブラウンはグループの中のNO.2でワイルドなキャラ、将来歌姫と結婚しますから、ニュー・エディションのキムタク(?)という感じでしょうか。

 

 ボビーは1985年にグループを抜け、ソロ活動を始めます。最初のアルバムはそこそこのヒットで終わったため、2枚目では制作陣を一新します。そして、セカンドアルバム「ドント・ビー・クルーエル」から、ボビーとジーン・グリフィンが作ったニュー・ジャック「My Prerogetive」が全米NO.1を獲得します。

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 ジーン・グリフィンというのはテディ・ライリーの面倒見ていた”業界オヤジ”のような人で、テディが結成した”ガイ”と言うグループの共同プロデューサーでもあります。ということで、この「My Prerogetive」のビートも実はテディが作ったと言われています。

   そして、この「エブリ・リトル・ステップ」は、当時新進気鋭のプロデューサー・チームだったLAリードとベイビーフェイスがプロデュースしています。明らかに、ニュー・ジャック・スウィングを取り入れています。しかし、テディとの違いはこちらはメロディアス、ポップになっていると言うことでしょう。

 ちなみに、この曲はミッドナイト・スターというグループに最初に提案したのですが却下され戻ってきて、それからボビーに提案したようです。

 

 ボビーの抜けたニュー・エディションのほうも、ジョニー・ギルという大変にうまくて男っぽいボーカリストを入れて、ボビーにぶつけるように全く同じ日にアルバムを出すんですね。

 

 こちらのプロデューサーは当時の大ヒットプロデューサー、ジャム&ルイスジャネット・ジャクソンを大当たりさせていました。ジャネットのサウンド・プロダクションは、ヒップホップの要素も反映させたダンス・ミュージックですでにニュー・ジャックと共通点がありました。ですので、ニュー・エディションではジャネットのサウンドをニュー・ジャック寄りにマイナーチェンジしたような印象があります。

 

「If It Isn't Love」


New Edition - If It Isn't Love (Official Music Video)

 ちなみに、グループのメイン、ニュー・エディションの中居くん(?)、歌は上手いですが(すみません!)ラルフ・トレスヴァントもその後ソロ・デビュー、最初のシングルはやはりジャム&ルイスのプロデュースでした。個人的には、ニュー・エディションのソロの楽曲の中ではこれが一番好きです。

 

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   残り三人も、べル・ビヴ・ディヴォーというグループ名でデビューします。これはもう”新しい地図”ですね。

 残り三人だと侮ってはいけません、彼らのデビュー曲「ポイズン」は全米最高3位の大ヒット。ニュー・ジャック・スウィングの代表曲として今も記憶されています。ボビーやラルフのような”スター性”がなかった分、かえってストリート感を強く打ち出せたように思えます。

 

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  ということで、テディ・ライリーが発明した”ニュー・ジャック・スウィング”は、洗練されたジャム&ルイスや、メロディアスなLA&ベイビーフェイスという大ヒット・プロデューサーたちが、より大衆に定着しやすい”応用ヴァージョン”を作り、ニュー・エディションのメンバーを中心とする若いアーティストたちがそれを歌うことで、一気に全世界を制覇した、そんな風に言えるんじゃないでしょうか。

 

 最後にこの曲の有名なMVを。こちらはRAPヴァージョンなんですね。


Bobby Brown - Every Little Step (Official Video)

 

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