まいにちポップス

1日1ポップス。エピソード、謎解き、勝手な推理、などで紹介していきます

「レッツ・ステイ・トゥゲザー(Let's Stay Together)」アル・グリーン(1971)

 おはようございます。

 今日はアル・グリーン。1970年代のR&Bを代表する大定番です。

 


Al Green - Let's Stay Together

 

 ”君に夢中なんだ 君がどんなことをしたくても

   僕はいいんだよ   だって君は僕を生まれ変わらせてくれた

   だから これからもずっと一緒に生きていきたい

   だって 二人一緒に過ごしてきたから

   永遠に愛する 僕に大事なのはそれだけ

   何かあればいつでも僕のもとにおいで

   偽ったりしないから

   さあ、一緒に過ごそう 

   君を愛してる いい時も悪いときも 幸福な時も悲しい時も

   なぜ 別れたあとに、もう一度やり直す人がいるんだろう?

   僕には理解できないんだ

      君はそんなことを僕にはしないよね

   君の近くにいること、それだけが僕にはわかる

 (それが僕の望むこと)

   さあ、一緒にいようよ  

      愛してる いい時も悪い時も 幸福な時も悲しい時も” (拙訳)

 

 

 全米1位、R&Bチャートでは9週連続1位と全米で大ブームを起こした曲です。

 アル・グリーンはロックの殿堂入りを果たし、「ローリング・ストーン」誌の史上最高のシンガーのランキングで14位になるほどの”レジェンド”ですが、当時は”セクシーな”シンガーでした。

 この曲の動画の書き込みには

”こいつのおかげでたくさんの子供が生まれた”

 なんていうのがありましたが、この曲などはまさに"恋人たちの夜のBGM"の王座に長年に渡って君臨してきたんですよね。

 僕が洋楽を聴き始めた中学生のときに、この曲を聴いて”確かに歌い回しがなんかエロい”と思ったものです。息遣いなんかも感じますし。

 

 しかし、今聴いてみると、ほとんどエロくないですよね。びっくりしました。

 全然朝でも気持ちよく聴ける。

 

 この曲の歌詞は恋愛の常套句をちりばめているだけで、ネットではこんなシンプルな歌詞でも売れていたいい時代があったんだなあ、などという意見もありました。

 

 しかし、僕はこう思うんです、この曲は、ダイレクトにはエロい言葉は一切使わず、プラトニックな恋愛の常套句を、ボーカル・ワークとグルーヴだけでここまでセクシーにできるのか?という奇跡的な達成なんだと。

 

 セクシーさやエロさの基準が時代とともに過剰になってしまい、この曲のエロさは薄れていき、卓越したボーカルとグルーヴの素晴らしさだけが生き残って、夜の恋人たち限定じゃなく、万人が聴ける曲になったのかもしれませんね。

 

 この曲のヒットの2年後には、マーヴィン・ゲイの「レッツ・ゲット・イット・オン」というもっと露骨な曲がヒットしたり、バリー・ホワイトも”夜のBGM仕様”で大ブレイクしたり、マニアックなところではシルヴィア・ロビンソンの「ピロー・トーク」(

大好きでした)なんてのもありましたが、今思えばアル・グリーンが開拓したものだったのでしょう。

 

 演奏についても少し。

 この曲をリリースしたのはテネシー州メンフィスにあったHi Records(ハイ・レコード)で、専用のスタジオと専属のバンド(ハイ・リズム)により独自のサウンドを生み出していました。

 デトロイトモータウンの”ファンク・ブラザース”、アレサ・フランクリンを覚醒させたアラバマ州マッスル・ショールズのフェイム・スタジオの”スワンパーズ”などと、同じようなシステムですね。

 ハイ・リズムの繰り出すサウンドは”ハイ・サウンド”と呼ばれ当時人気を博しました。

 「レッツ・ステイ・トゥゲザー」のグルーヴは”旬”のサウンドでもあったのです。

 

 最後に数多あるこの曲のカバーをいくつかご紹介します。

一番有名なのはオバマ元大統領でしょう(?)


President Obama Sings Al Green Let's Stay Together

 近年で代表的なのはマルーン5。


Let’s Stay Together

 女性のカバーでは、ちょっとマニアックですがマージー・ジョセフの1973年ものがボーカル、サウンドともにハイ・クオリティです。


MARGIE JOSEPH Let's Stay Together.wmv

 

 

 

 

 

オーヴァーエクスポーズド

オーヴァーエクスポーズド

  • アーティスト:マルーン5
  • 発売日: 2012/10/17
  • メディア: CD
 

 

 

マージー・ジョセフ

マージー・ジョセフ