まいにちポップス(My Niche Pops)

令和初日から毎日、1000日連続で1000曲(せんきょく)を選曲(せんきょく)しました(苦笑)。古今東西のポップ・ソングをエピソード、歌詞の和訳、マニアックなネタ、勝手な推理、などで紹介しています。みなさんの音楽鑑賞生活に少しでもお役に立てればうれしいです。みなさんからの情報や思い出話などコメントも絶賛募集中です!text by 堀克巳(VOZ Records)

「The Bell That Couldn't Jingle」ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラス(1968)

 おはようございます。

 今日はバート・バカラックが書いたクリスマス・ソングを。

 「ジングル・ベル」がモチーフになっています。オリジナルは1962年、ポール・エバンスというシンガー・ソングライターが歌っていました。


Paul Evans – “The Bell That Couldn’t Jingle” (Kapp) 1962

  この歌を訳してみます。

” クリスマス・ベルは泣いていました 

  ベルが言うことを、サンタが耳にします

 「僕は鳴らないみたいだ これじゃあ橇(そり)に乗れないよ」

 すぐにサンタは見つけました 鳴らないわけを

 ベルの中が空っぽだったんです

 そして、サンタは言いました

 「ジャック・フロスト(氷男)が、僕のクリスマス・プレゼントを君にもってくるよ

 クリスマス・イヴに 君は鳴るはずさ まるで新品みたいに」

  ジャック・フロストはベルの涙を一粒凍らせました

 (*ジャック・フロストは触れるものすべてを凍らせる力を持っています)

  それで、鳴らなかったベルは揺れるたびに、ずっ~と鳴り続けました”

 

    ベルの振り子の部分(クラッパー)がなくて、かわりにしたのが、凍ったティアドロップだったというファンタジックな歌詞なんです。

 その歌詞とバカラックの軽快で粋な曲調がぴったりですね。1962年というのは彼がヒット作家としてどんどん曲を世に送り出し始めた最初のピーク期と重なります。どこかノッている感じもしますね。

 

     この曲はバカラック自身もレコーディングしていますし、ボビー・ヴィントンやいろんな人がカバーしています。日本では2017年に野宮真貴渡辺満里奈と共演という形で取り上げています。

  そんな中でも大変マニアックなものを見つけました。

 「THE BABY DOLLS」という、ロンドンのアンジェラとヒラリーのメイベリー姉妹が歌ったもの。1964年に英コロンビアからリリースされています。

 


The Baby Dolls - The Bell That Couldn't Jingle (1964)

  

 で、いろんなカバーの中で僕が一番好きなのが、ハーブ・アルパートのヴァージョン。

彼はポリスやジャネット・ジャクソンなどたくさんのヒット曲を出し60年代ポップスの宝庫でもある”A&Mレコード”の社長(A&MのAはアルパートの頭文字)にして、数々のヒットを持つトランぺッター(歌も歌います)です。

 日本人には何といっても”オールナイトニッポン”のテーマになった「ビター・スィート・サンバ」が有名ですね。


Bitter Sweet Samba (オールナイトニッポン・テーマ曲)Long Ver.

 

「The Bell That Coudn't Jingle」は途中で”ジングルベル”のフレーズをそのまま歌うのですが、彼のヴァージョンではトランペットで吹いてます。そのタッチがまさに彼らしいですし、「ジングルベル」をそのまま歌うより、インストで出てきたほうが粋な感じがするのですが、どうでしょう?

 


The Bell That Couldn't Jingle

 せっかくなのでバカラックのヴァージョンもどうぞ。同じ年にリリースされています


Burt Bacharach – “The Bell That Couldn’t Jingle” (A&M) 1968

 

The Bell That Couldn't Jingle

The Bell That Couldn't Jingle

 

 

 

The Bell That Couldn't Jingle

The Bell That Couldn't Jingle

  • アーティスト:バート・バカラック
  • 出版社/メーカー: Rarity Music
  • 発売日: 2017/10/05
  • メディア: MP3 ダウンロード