おはようございます。
今日は、エルヴィス・コステロ&ジ・アトラクションズの「TKO(Boxing Day)」です。
You can run all you like from the classroom or the cot
From a great big man or a tiny tot
But from this day everyday will be Boxing Day
Don't need your indecision let there be no doubt
Don't need your permission I can count you out
I can count you out
TKO,TKO, TKO
They put the numb into number, they put the cut into cutie
They put the slum into slumber and the boot into beauty
But from this day everyday will be boxing day
It's a fight to the finish, let there be no doubt
As the seconds turn into minutes I can count you out
I can count you out
TKO, TKO
You need a back to break or a back to stab
Now your birthday suit looks dull and drab
But everyday will be Boxing Day
Now you don’t look so glamorous
Whenever I feel so amorous
I can count you out
TKO,TKO, TKO
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”お前の好きなように逃げていいんだぜ
教室からでも ベビー・ベッドからでも
大きな男からでも おチビさんからでも
だけど 今日から毎日がボクシング・デイだ
優柔不断になる必要はない 疑いを捨てろ
許可なんて必要ない オレはあんたをノックアウトする
ノックアウトできるのさ
TKO TKO TKO
奴らは数字(NUMBER)に麻痺(NUMB)を入れ
かわいこちゃん(CUTIE)には傷(CUT)を入れ
眠り(SLUMBER)にはスラム街(SLUM)を入れて
美人に蹴りを入れる
だけど 今日から毎日がボクシング・デイだ
完全決着するまでやるぜ 疑うことはない
1分もかからずに オレはあんたをノックアウトする
ノックアウトできるんだよ
TKO, TKO
必死にやらなきゃ 裏切られるぜ
お前の肌はたるんでくすんで見えるぜ
だけど 今日から毎日がボクシング・デイだ
いくらこっちがすごいセクシーな気分になっても
お前はそんなに魅力的に見えないぜ
ノックアウトできるんだぜ
TKO TKO ” (拙訳)
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クリスマスの翌日を”ボクシング・デイ”と呼ぶことを、1983年にリリースされたアルバム「パンチ・ザ・クロック」に収録されていたこの曲で僕は知りました。
しかし、ずっと日本で暮らしている僕には正直ピンとはこないまま今に至っています。
僕は12月26日がボクシング・デイだと思いこんでいたのですが、26日が日曜の場合は27日になるといいますから、”祝日”なんですね。
イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、香港など”英連邦”(イギリスとかつてイギリスの植民地だった国々)の風習とのことです。
語源は諸説あるようです。
・お屋敷の使用人たちはクリスマスも休まずに働かなければならなかったので、クリスマス直後の平日を休みにして、屋敷の主人たちは使用人たちに”クリスマス・ボックス”というお金やプレゼントの入った箱を持たせて、実家に帰省させたということから。
・教会に置かれたクリスマス用の寄付を集める”箱”を開けて、貧しい人たちに渡す日だったから。
・航海に出る船に、幸運を願うためにお金を入れて封をした箱を積み込んでおいて、航海に成功したら協会に寄付して、クリスマスに貧しい人たちのために使ってもらったという風習から
いろんな説があるようですが、共通しているのはBOXINGは”箱(BOX)”の意味だったということですね。
ちなみに現在では、一年で一番のバーゲンの日として定着しているそうです。
さて、コステロの曲のほうですが、”TKO=テクニカル・ノックアウト”というボクシング用語がタイトルになっていますから、クリスマス後の祝日のことじゃなく、”拳闘”のボクシングにかけていて、戦わなければいけない日、という意味で使っているようです。
(言葉遊びを駆使したような英詞が難しくて、意味をしっかりつかめてないのですが、、。)
この曲のサウンドの最大の特徴はブラス・セクションですよね。演奏しているのは”TKOホーンズ”と名づけられた面々で、「カモン・アイリーン」のデキシーズ・ミッドナイト・ランナーズを辞めた人たちです。
レコーディングに呼ばれてこの曲を演奏したので、そのまま”TKOホーンズ”という名前が付けられたんじゃないかというのが、僕の推理です。
この曲や以前このブログでピックアップした「エブリデイ・アイ・ライト・ザ・ブック」の収録されている「パンチ・ザ・クロック」というアルバムは、他にもTKOホーンズが参加している曲がいくつかあります。
彼らはその後しばらくコステロと演奏を共にします。
その貴重なTVのライヴ映像もありますので是非ご覧ください!
Elvis Costello - TKO (Boxing Day)