まいにちポップス(My Niche Pops)

令和初日から毎日、1000日連続で1000曲(せんきょく)を選曲(せんきょく)しました。。。古今東西のポップ・ソングのエピソード、洋楽和訳、マニアックなネタ、勝手な推理、などで紹介しています。キャッチーでメロディアスなポップスは今の時代では”ニッチ”なものになってしまったのかなあとも思いますが、このブログを読んでくださる方の音楽鑑賞生活に少しでもお役に立てればと願っています。みなさんからの追加情報や曲にまつわる思い出などコメントも絶賛募集中です!text by 堀克巳(VOZ Records)

「君の瞳に恋してる(Can't Take My Eyes Off of You)」フランキー・ヴァリ(1967)

 おはようございます。

  今日は僕が今のところポップス史上最強の1曲だと考えているものを。フランキー・ヴァリの「君の瞳に恋してる」です。


Frankie Valli - Can't Take My Eyes Off You (Official Audio)

 

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You're just too good to be true
Can't take my eyes off of you
You'd be like Heaven to touch
I wanna hold you so much
At long last love has arrived
And I thank God I'm alive
You're just too good to be true
Can't take my eyes off you


Pardon the way that I stare
There's nothing else to compare
The sight of you leaves me weak
There are no words left to speak
But if you feel like I feel
Please let me know that it's real
You're just too good to be true
Can't take my eyes off you


I love you, baby, and if it's quite alright
I need you, baby, to warm the lonely night
I love you, baby, trust in me when I say:
Oh, pretty baby, don't bring me down, I pray
Oh, pretty baby, now that I found you, stay
And let me love you, baby, let me love you

 

You're just too good to be true
Can't take my eyes off you
You'd be like Heaven to touch
I wanna hold you so much
At long last love has arrived
And I thank God I'm alive
You're just too good to be true
Can't take my eyes off you


I love you, baby, and if it's quite alright
I need you, baby, to warm the lonely night
I love you, baby, trust in me when I say:
Oh, pretty baby, don't bring me down, I pray
Oh, pretty baby, now that I found you, stay
And let me love you, baby, let me love you


I love you, baby, and if it's quite alright
I need you, baby, to warm the lonely night
I love you, baby, trust in me when I say:
Oh, pretty baby, don't bring me down, I pray
Oh, pretty baby, now that I found you, stay
And let me love you, baby, let me love you

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君は信じられないほど素晴らしい
君から目が離せないよ
まるで天国に触れるみたいさ
しっかり抱きしめたい
とうとう愛がやってきた
生きていることを神に感謝するよ
君は信じられないほど素晴らしい
君から目が離せないよ

 

こんな風に見とれてしまうのを許してほしい
他に比べるものがないのさ
君を見ていると弱気になってしまう
言うべき言葉はもう何もない
だけど、もし君が僕と同じように感じるなら
それが本当だって教えてほしい
君は信じられないほど素晴らしい
君から目が離せないよ

 

愛しているよ、ベイビー  もしも大丈夫なら
君が欲しいんだ、ベイビー、孤独な夜を温めて
愛しているよ、ベイビー  僕の言うことを信じて
ああ、プリティ・ベイビー、 がっかりさせないで、お願いさ
ああ、プリティ・ベイビー、  もう君を見つけたから、ここにいて
君を愛したい、ベイビー、愛させてほしい

 

君は信じられないほど素晴らしい
君から目が離せないよ
まるで天国に触れるみたいさ
しっかり抱きしめたい
とうとう愛がやってきた
生きていることを神に感謝するよ
君は信じられないほど素晴らしい
君から目が離せないよ

 

こんな風に見とれてしまうのを許してほしい
他に比べるものがないのさ
君を見ていると弱気になってしまう
言うべき言葉はもう何もない
だけど、もし君が僕と同じように感じるなら
それが本当だって教えてほしい
君は信じられないほど素晴らしい
君から目が離せないよ

 

愛しているよ、ベイビー  もしも大丈夫なら
君が欲しいんだ、ベイビー、孤独な夜を温めて
愛しているよ、ベイビー  僕の言うことを信じて
ああ、プリティ・ベイビー、 がっかりさせないで、お願いさ
ああ、プリティ・ベイビー、  もう君を見つけたから、ここにいて
君を愛したい、ベイビー、愛させてほしい、、、

          (拙訳)

 

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 この曲を僕がなぜ最”強”かと思うかというと、曲の生命力の強さが抜群だと思うからです。そして、イントロから、間奏から、サビから、いちいち”つかみ”が強烈だからです。

 史上最もカバーされた曲の一つと言われていますが、21世紀に入ってからもたくさんのアーティストがカバーしていて、ますますパワーアップしている感すらあります。ちなみに、20世紀にアメリカで最も放送された曲ランキング第5位。しかし、発売当時は昨日紹介したアソシエーションの「ウィンディ」に阻まれてチャートでは最高が2位でした。

 以前取り上げた「デイドリーム・ビリーバー」も同じ1967年の作品ですが、”オールディーズ”と呼ばれる1950年代~60年代のポップスで、今も人気が高い曲というのは、カバー曲が重要な”延命装置”(あんまり例えがよくないですが、、)になっています。

   車で言うと、新しいエンジンを搭載することで、ぐん、と走り出すようなイメージです。

 

 日本の場合「デイドリーム・ビリーバー」は忌野清志郎タイマーズ)のカバー、そして、「君の瞳に恋してる」に関しては1982年のボーイズ・タウン・ギャングのカバーの存在が大きいと思います(アメリカではローリン・ヒル、イギリスではペット・ショップ・ボーイズなどのカバーのほうが効果は大きかったと思いますが)。

 僕が最初にこの曲を意識したのもボーイズ・タウン・ギャングのヴァージョンでした。オリコンでも10位以内に入ったそうですから、かなりのヒットです。

 


Boys Town Gang - Can't take my eyes off you

 僕はこのシングルも買ったのですが、ジャケット写真に写っているのがマッチョな男たちで、まったく意味が理解できなかったのですが、その後、彼らがサンフランシスコのゲイ・カルチャーから出てきたグループだと知って、納得しました、、。

 彼らのヴァージョンは本国アメリカではほとんど”かすり”もしなかったのですが、イギリスではチャートの3位まであがったそうです(ボーイズ・タウン・ギャングは別の曲ではアメリカのダンス・チャートの上位に入ったことはあります)。

 彼らのヴァージョンの重要なポイントは、ディスコ、すなわち”四つ打ち”のダンス曲にしたこと。これが決定的でした。近年の日本人アーティストのカバーはほとんど、”四つ打ち”のダンスものなので、サンプルにしているのはフランキー・ヴァリのオリジナルではなく、ボーイズ・タウン・ギャングのほうだと想像できます。

 

 日本人は、ディスコ、ユーロビート、EDMと四つ打ちのダンス・ビートだけは昔から大好きなんですね。もともと、メロディはポップ、リフはキャッチー、展開はドラマティックという真の”神曲”が、日本人に最もアピールする四つ打ちのビートに乗っちゃったわけですから、まさに日本人にとって”最強”にカスタマイズされたヴァージョンだったわけです。

 

 英語圏では、歌詞が圧倒的にロマンチックな求愛もので、その歌詞とメロディーに沿ってムード重視でアレンジされ、歌っているのが1960年代のアメリカを象徴するボーカリストのひとり、フランキー・ヴァリですから、まず”歌もの”としてしっかり認知されているわけです。

 

 「デイドリーム・ビリーバー」が忌野清志郎の歌詞によって”日本仕様”にカスタマイズされ、「君の瞳に恋してる」のほうはダンス仕様になったことで、日本ではグーンと認知され今も強い生命力を誇っているわけです(君の瞳に恋してるという邦題もお見事!というのもつけくわえておきます)。

 さて、肝心のオリジナルにふれていませんでしたが、フランキー・ヴァリはフォーシーズンズのヴォーカル。フォーシーズンズは全米NO.1ヒットが5曲もある国民的人気グループです。

 クリント・イーストウッドの「ジャージー・ボーイズ」という映画は彼らの歩みが描かれたものでしたし、日本でいろんなCMで使われているビリー・ジョエルの「アップタウン・ガール」はフォーシーズンズのスタイルを意図的に取り入れたオマージュ的な作品でした。

 それだけアメリカ国民から愛されているグループ、シンガーなので、アメリカ国民には「君の瞳に恋してる」とフランキー・ヴァリはしっかり紐づいて認知されていると思いますが、日本では曲だけがどんどん突っ走っていっちゃった感じがしますね(苦笑

 

 最後に、ボーイズ・タウン・ギャング以降、この曲のパワーを蘇らせたもので一番有名なのはこれでしょう。1998年のローリン・ヒル

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