まいにちポップス(My Niche Pops)

令和元年初日から毎日更新中〜1日1ポップス。エピソード、歌詞の和訳、謎解き、マニアックな捜査、勝手な推理、などで紹介していきます。text by 堀克巳(VOZ Records)

「恋の乾草(Build Me Up Buttercup)」ファウンデーションズ(1968)

 おはようございます。

 今日はファウンデーションズの「恋の乾草(Build Me Up Buttercup)」です。

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Why do you build me up (Build me up)
Buttercup, baby
Just to let me down? (Let me down)
And mess me around
And then, worst of all (Worst of all)
You never call, baby
When you say you will (Say you will)
But I love you still
I need you (I need you)
More than anyone, darling
You know that I have from the start
So build me up (Build me up)
Buttercup, don't break my heart


"I'll be over at ten", you told me time and again
But you're late, I wait around and then 
I went to the door, I can't take any more
It's not you, you let me down again 

Baby, baby, try to find
A little time and I'll make you mine
I'll be home, I'll be beside the phone waiting for you

 

Why do you build me up (Build me up)
Buttercup, baby
Just to let me down? (Let me down)
And mess me around
And then, worst of all (Worst of all)
You never call, baby
When you say you will (Say you will)
But I love you still
I need you (I need you)
More than anyone, darling
You know that I have from the start
So build me up (Build me up)
Buttercup, don't break my heart

To you, I'm a toy, but I could be the boy you adore
If you'd just let me know
Although you're untrue, I'm attracted to you all the more
Why do I need you so?


Baby, baby, try to find
A little time and I'll make you mine 
I'll be home, I'll be beside the phone waiting for you

 

Why do you build me up (Build me up)
Buttercup, baby
Just to let me down? (Let me down)
And mess me around
And then, worst of all (Worst of all)
You never call, baby
When you say you will (Say you will)
But I love you still
I need you (I need you)
More than anyone, darling
You know that I have from the start
So build me up (Build me up)
Buttercup, don't break my heart

I-I-I need you more than anyone, baby
You know that I have from the start
So build me up (Build me up)
Buttercup, 

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どうして君は僕をその気にさせるの?

バターカップ、ベイビー

そして落ちこませて もてあそぶ

そして、最悪なのは

電話してこないことさ、するって言ったのに

でもまだ君が好きなんだ 君が必要さ

他の誰よりも ダーリン

最初からそうだったんだよ

だから、自信を持たせてよ

バターカップ、僕を傷つけないで


10時にそこに行くわって、君は何度も言った

だけど君は遅れるのさ イライラして待って

それから君の家のドアの前に行く もう我慢できない

君じゃなかったんだ 君はまたぼくをがっかりさせた

ベイビー、ベイビー、

少し時間を見つけてから、君を僕のものにするよ

僕は家に帰って、電話のすぐそばで君を待つよ

どうして君は僕をその気にさせるの?

バターカップ、ベイビー

そして落ちこませて もてあそぶ

そして、最悪なのは

電話してこないことさ、するって言ったのに

でもまだ君が好きなんだ 君が必要さ

他の誰よりも ダーリン

最初からそうだったんだよ

だから、自信を持たせてよ

バターカップ、僕を傷つけないで

 

君にとって僕はおもちゃ 

だけど僕は君が夢中になれるヤツにだってなれる

もし君が僕にただ教えてくれれば

たとえ君が誠実じゃなくても、

僕はますます君に惹かれてゆくんだ

どうしてこんなに君が必要なんだろう?

 

ベイビー、ベイビー、

少し時間を探してみてから、君を僕のものにするよ

僕は家に帰って、電話のすぐそばで君を待っているだろう 

 

どうして君は僕をその気にさせるの?

バターカップ、ベイビー

そして落ちこませて もてあそぶ

そして、最悪なのは

電話してこないことさ、するって言ったのに

でもまだ君が好きなんだ 君が必要さ

他の誰よりも ダーリン

最初からそうだったんだよ

だから、自信を持たせてよ

バターカップ、僕を傷つけないで



君が必要さ 他の誰よりも ベイビー

最初からそうだったんだよ

だから、自信を持たせてよ

バターカップ

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 ” Buttercup”は”きんぽうげ”のことです。

  ちょうど今くらいの季節(4月〜5月)に咲くんですね。

 しかし、なぜこの歌の主人公は彼女に対して”Buttercup"(キンポウゲ)と呼ぶんでしょう?そういう呼び方は他の歌ではほとんど聞いたことがないですし。 

   古めかしい表現の”Sweetheart"のような意味だ、という説もネットで見つかりました。それから、1987年の映画「プリンセス・ブライド・ストーリー」の主人公の女の名前が”Buttercup"で、それ以降は愛しい女性に使うようになったというのもありましたが、この映画の原作は1973年でこの曲のほうが5年早いんですね。

 愛する人のニックネームとしては少しめずらしいけれど、理解できないほどではない、くらいなんでしょうか。

 僕はきんぽうげはかわいいけど毒性がある花だから、隠喩なのかなと思ったのですが、深読みしすぎのようです(苦笑。

 

 それから邦題の「恋の乾草」、これまた頭を悩ませてくれます。きんぽうげは乾草にすると毒性が薄まるので問題はない、なんて記述は見つかりますが、そこから深読みしても無駄な気がします、、、。

 

  さて、この曲を歌っているファウンデーションズは、イギリスのバンドで年齢も人種も多様なメンバーで構成されていました。ジャマイカトリニダード、バルバドスなど西インド諸島出身者やスリランカ出身のメンバーもいて、最も若いメンバーは18歳で上は38歳だったそうです。

 ファウンデーション(基礎、土台)ズという名前は、彼らの練習場所がビルの地下にあったからだという説があります。

 

 彼らのマネージャーがキンクスなどが所属する”パイ・レコード”に売り込み、そこのプロデューサーであるトニー・マコウレイのもとで制作をすることになります。

そして、トニー・マコウレイとジョン・マクロードのふたりが書いた”モータウンっぽい”楽曲で彼らは成功を納めました。当時、イギリスではモータウンを中心とした、ポップなR&Bが大人気で、彼らはその流れにうまくのっかったわけです。

 

 デビュー・シングルは1967年にリリースした「Baby, Now That I've Found You」。いきなり全英1位(全米11位)の大ヒットになります。

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  次のシングル「Back On My Feet Again」もあきらかにモータウン調でした。(全英18位)

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  しかし、次のシングル「Any Old Time (You're Lonely and Sad)」は売れず(全英48位)、バンド内で不協和音がおこり、プロデューサーのトニーのポップな楽曲に満足できない気持ちもあり、リードボーカルやサックス奏者が脱退してしまいます。

 

 そして、リードボーカルを変えて発売されたのが、この「恋の乾草」で全英2位、全米3位の大ヒットになりました。

 ちなみに、この曲をトニー・マコウレイと一緒に書いたのはジョン・マクロードではなく、マイク・ダボ。マンフレッド・マンの2代目のボーカリストです。

 彼はソングライターとしてこの曲の前年に「ハンドバッグと外出着(Handbags and Gladrags)」という名曲を書いています。オリジナルはクリス・ファーロウですが、ロッド・スチュワートで有名ですね。ロッドのヴァージョンはマイクがアレンジしピアノを弾いています。

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  「恋の乾草」はアメリカで100万枚、全世界で400万枚も売り上げましたが、その後は徐々に売り上げは落ちてゆき、マネージャーと決別し、トニーがレコード会社を辞めるなどしていくうちに、バンドは完全に行き詰まり1971年に解散しています。

 

 その後再結成もしましたが、初代ボーカルと2代目ボーカルの2つのグループに分かれてそれぞれがファウンデーションズを名乗って裁判沙汰になり、2代目が「ニュー・ファウンデーションズ」と名乗るようになった、、などと、この世界にありがちな”ごたごた”もあったようです。

 そして、キャメロン・ディアス主演の大ヒットコメディ映画「メリーに首ったけ」(1998年)でこの「恋の乾草」が使われたことをきっかけに、1999年に一度再結成しているようです。

 

トニー・マコウレイ作の大ヒット曲 

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