おはようございます。
今日はPREPの「Carrie」です。
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Carrie came back
I never knew what time it was
Didn’t ask her where she’d been
Watched her in the glass with her makeup cloth
Wiping the smile off
She came and lay down
Said maybe we could compromise
Try and throw an anchor out
Cos everyone’s got somewhere they’re pushing you
Where’s it all leading to?
Just for a day
Let’s not think about it
Just for a day
Can we forget about it
It’s way too late
Like a sail untethered I’m off the line
Trying to hold tight
The more that I see
The less that I know
The more that I run from it
The deeper it goes
The more that I think
The less I can do
There goes the rest of me
Losing myself in you
Carrie came back
She never liked the city life
I said maybe if we give it time
No point making out that we’re only friends
There’s no going there again
Just for a day
Let’s not think about it
Just for a day
Can we forget about itIt’s way too late
Like a sail untethered I’m off the line
Carrie I’m holding tight
The more that I see...
Hey
If there’s a way
Back to where we started
To lose the thread of us
Carrie come back
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キャリーが帰ってきた
それが何時だったのかはわからない
どこにいたかもたずねなかった
彼女がメイク落としで笑顔をぬぐいさるのを
ガラスごしに見つめたんだ
彼女はやってきて寝そべって言ったんだ
たぶん僕たちは妥協できるって
錨を下ろしてみようよ
だって、みんな、君を押しつける場所でなんとかやっているんだ
いったいそれはどこに向かっているんだろう
たった1日だけさ そんなこと考えるのをやめようよ
たった1日でいいんだ 僕たち忘れられるかな
かなり手遅れさ
つながれていない帆のように
僕はラインから外れてしまってる
なんとかつかまろうとしてるけど
見れば見るほど
どんどんわからなくなってゆく
それから逃げようとするほど
どんどん深くなってゆく
考えれば考えるほど
やれることはなくなってゆく
ほら僕の残った部分が
君の中で自分を見失ってゆく
キャリーが帰ってきた
彼女は街の生活を好きになったことはない
たぶん時間をかければなんて、僕は言ったけど
僕たはただの友達だなんて理解しても意味はないのさ
もうそこには二度と戻れない
たった1日だけさ そんなこと考えるのをやめようよ
たった1日でいいんだ 僕たち忘れられるかな
かなり手遅れさ
つながれていない帆のように
僕はラインから外れてしまってる
キャリー、僕はしがみついているんだ
見れば見るほど、、、
ヘイ、
もし、僕たちが筋道を失いはじめたところから
やり直せる方法があるなら
キャリーは帰ってくる
(拙訳)
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PREPはロンドン出身のポップ・バンド。
音楽だけではなくアートワークも含め、シティ・ポップのフォーマットで統一することでアジア圏で人気が盛り上がり、日本にも2019年にサマーソニックで来日し、その後単独公演も行なっているそうです。
メンバーは、クラシック・コンポーザーでもあるルウェリン・アプ・マルディン(Key)、ソングライター、ソロシンガーでもあるトム・ハヴロック(Vo)、ハウスのDJでもあるギョーム・ジャンベル(Dr)、ヒップホップ・プロデューサーのダン・ラドクライフ(G)の4人。
2015年に結成され2016年にリリースされたファーストEP『Futures』でいきなり注目を集めます。
Spotifyで2200万回以上再生されている彼らのデビューシングル「Cheapest Flight」
ギョーム(Guillaume):ルウェリンとは共通のミュージシャン仲間を通して出会って、一緒に心地の良い音楽を作るプロジェクトをやろうということになった。デモを何曲か作って、共通の知り合いであり、近くにスタジオも持つ素晴らしいプロデューサーであるDanに送った。そして彼もプロジェクトに参加することになって、二人だったメンバーが三人になった。その後彼がTomを連れてきて「Cheapest Flight」が生まれたんだ。
Dan: 私たちは、心地よい音楽を作る工場のようなものなんだ。4人全員が、工場の製造ラインの上にそれぞれ材料を持ち寄るような感じ(笑)。Guillaumeはドラマーだから、グルーヴにとても敏感だし、楽曲のスウィング感や聴こえ方が最高であることに妥協を許さない。Liywelynは曲のハーモニーに精通しているから、面白いコード進行がたくさん生まれる。Tomはその素晴らしい歌声で、彼自身がすべて手がけた歌詞を歌う。そして私は、サンプリングした音源やレコードノイズをトラックに乗せるんだ。もしもこの役割分担が変わったら、おかしなことになってしまうよ。
ルウィリン(Liywelyn): 「Cheapest Flight」の制作が終わったあと、日本のシティ・ポップをたくさん聴くようになった。私たちの楽曲が日本のシティ・ポップとどんなに似ているかがわかったよ。シティ・ポップは、どこか特別な風合いを持っていて、陰気でときに冷たい印象を持ったグルーヴを感じさせる。Steely Danをはじめとするモダンな音楽は、それゆえに心地良さを感じさせてくれるんだ。
(UNCANNY)
「シティ・ポップは僕たちがよく知らなかった世界でしたから本当に面白いね。それは最初にアジアに来た時のことだと思う。バンコクでインタビューしてくれた人が、その話をたくさんしてくれてたくさんの人たちがそういう音楽に戻って言って本当に愛していると教えてくれた。そして彼女は、素晴らしいトラックを聴かせてくれたんだ。その時になって、自分たちが作ってきたものがその世界にフィットしていることに気づいたんだ、まったくの偶然なことだったよ」
トム:レコードを買ったり、DJなんかをしていると、ギョームや僕のように、クラシック・トラックを知ることができる。だけど、僕たちは、アルバムの世界があるってことを知らなかったんだ。山下達郎のように、一発屋のようでありながら、日本では40年のキャリアを持つ大スターであるという風に、発見することがたくさんあるんだ。僕たちはそうやって学んでいくのだと思う
(ASIA LIVE 365)
心地よい音楽を作ろうと結成したイギリスのバンドが、タイのバンコクで日本のシティポップを知り、自分たちとの共通項を感じハマっていった、そういうことなんでしょうね。
本当に面白い流れだと思います。
そして彼らの音楽を韓国のアーティストが好きになり、MONSTA XのショヌやDEANなどとのコラボが実現しています。
ショヌとSe So NeonのSo!YoON!をフィーチャーした「Don't Look Back」
そして2020年にリリースされた彼らのファーストアルバム「PREP」からのシングルの一つがこの「Carrie」でした。
彼らのリリースする曲を追っていくと、確かにシティポップ感が増してゆくように思います。
今のシティポップ・ブームを「プラスティック・ラヴ」や「真夜中のドア」のリバイバルとだけでとらえてしまっている人も日本ではまだ多いと思いますが、もっと多方面でいろんな角度で、面白い化学反応がおきているんですね。
最後はアルバム「PREP」の1曲めに入っている「Turn Up Music」を。明るくて軽いスティーリー・ダンっていう感じが心地よいですね。