まいにちポップス(My Niche Pops)

令和元年初日から毎日更新中〜1日1ポップス。エピソード、歌詞の和訳、謎解き、マニアックな捜査、勝手な推理、などで紹介していきます。text by 堀克巳(VOZ Records)

「ウー・ベイビー・ベイビー(Ooo Baby Baby)」リンダ・ロンシュタット(1978)

  おはようございます。
 今日はスモーキー・ロビンソンの名曲のカバー、リンダ・ロンシュタットで「ウー・ベイビー・ベイビー」を。

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Ooo la la la la
I did you wrong my heart went out to play
But in the game I lost you
What a price to pay, hey I'm crying

Ooo baby baby
Ooo baby baby

Mistakes I know I've made a few
But I'm only human
You've made mistakes too, I'm crying

Ooo baby baby
Ooo baby baby

I'm just about at the end of my rope
But I can't stop trying I can't give up hope
'Cause I feel that one day I'll hold you near
Whisper I still love you
Until that day is here I'm crying

Ooo baby baby
Ooo baby baby
Ooo baby baby
Ooo baby baby ooo

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あなたに悪いことをしてしまった 

心のはずみだったけど、このゲームであなたを失ってしまった

なんて高い代償なの 私は泣いているの

 

ウー、ベイビー、ベイビー、ウー、ベイビー、ベイビー

 

ちょっと間違いを犯したことはわかってる

だけど私も人間なの あなただって間違いはするでしょ

私は泣いているの

 

ウー、ベイビー、ベイビー、ウー、ベイビー、ベイビー

 

私はもうほとんど限界にきている

だけど、なんとか試してみたい

希望は捨てられないの

 

だって、私は感じるの

ある日あなたが私を抱き寄せて

今も愛していると囁くのを

その日が来るまで、ここで、私は泣いているの

 

 

 ウー、ベイビー、ベイビー、ウー、ベイビー、ベイビー

(拙訳)

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 オリジナルはスモーキーロビンソンが率いるミラクルズ。1965年に全米16位、R&B4位まであがっています。現在でも、ローリングストーン誌が選んだ史上最高の500曲で266位に選ばれるなど、数あるモータウン・クラシックの中でも評価の高い1曲です。

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 この曲はライヴでの即興から生まれたそうで、作者のスモーキー・ロビンソンは、”そうなる運命の”(meant-to-be)曲と呼んでいるそうです。

「なにか自然発生的に生まれた曲だからこそ、偶発の創造によるヒット曲となったんだ。ミラクルズと私は、自分たちのショーで他のアーティストのラブソングをメドレーにして歌っていました。それはどこに行っても歌っていた。ある夜、ワシントンD.C.のハワード・シアターに行ったんだ。その当時、スクールボーイズという(ドゥーワップ)グループがいて、『Please Say You want Me』というレコードを出していて、それがメドレーのエンディング曲だったんだ。女の子たちは、この曲が大好きだった。それで最後に、僕はただ終わらせるのではなく『Ooh, baby, baby』と言い始めたんです。すると、私とよく息の合ったメンバーたちが、私の歌うのを聞いて、それに合わせてハーモニーをつけ始めたんです。観客は大盛り上がりさ。毎晩それをやるようになったんだけど、みんな夢中になったよ。それで私たちは『よし、わかった。家に帰ってこれを曲にしよう』と言ったんだ。そして、そうしたってわけさ」

                 (Rolling Stone 2020 11/30)


 まず”ウー・ベイビー・ベイビー”というフレーズがあって、そこから逆算していったんでしょうね。

 これはどう言う気持ちがこもっているのか→悲しくて泣いている

 どうして泣いているのか→愛する人を失ったから、

 どうして愛する人を失ったのか→出来心で他の異性と関係を持ってしまったから、

といった感じで、広げていったのかもしれませんね。

 

 

  さて、リンダ・ロンシュタットのヴァージョンは1978年リリースの「ミス・アメリカ(Living in the USA)」に収録されていて、シングル・カットもされ全米7位とオリジナル以上の成績を残しています。

 ケニー・エドワーズ(ベース)、ラス・カンケル(ドラムス)、ワディ・ワクテル(ギター)といった、昔からリンダの演奏をしている名手たちに加えて、サックスでデヴィッド・サンボーンが参加しています。

 リンダの歌をあくまでもひきたてることに徹した演奏も素晴らしいと思います。

 

 

 さて、この曲をこよなく愛したと思われるアーティストがトッド・ラングレン。ライヴ音源が数種類ある上に、ライヴ動画もいろいろYouTubeにアップされています。

 その中からわると最近のものを。2016年にリリースされた「Live at the Ridgefield」から。

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 最後は1983年の「Motown 25: Yesterday, Today, Forever」から、スモーキーとリンダのデュエットを。

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 スモーキー・ロビンソン&ミラクルズのバラードの名曲といえば、やはりこれ

popups.hatenablog.com

 

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