まいにちポップス(My Niche Pops)

令和元年初日から毎日更新中〜1日1ポップス。エピソード、歌詞の和訳、謎解き、マニアックな捜査、勝手な推理、などで紹介していきます。text by 堀克巳(VOZ Records)

「夢の夢(#9 Dream)」ジョン・レノン(1974)

 おはようございます。

 今日はジョン・レノンの「夢の夢」を。


#9 Dream - John Lennon with The Plastic Ono Nuclear Band (official music video HD)

 

  ”ずいぶん前のこと

   夢の中のことだったのか?   あれはただの夢だったのか?

   いや、よくわかってるよ

   ものすごくリアルだった  僕にはほんとにリアルに思えたんだ

 

  僕は通りを歩いていた

  熱気をまとった木々のざわめきを通して

  何か聞こえると思った 聞こえると、、、

 

  雨が降り出すと同時に

  誰かが僕の名前を呼んだ

  二つの魂が奇妙なダンスを踊っていた

 

        Ah! Bowakawa, pousse pousse、、、

 

  夢、夢のように過ぎる

  空中の魔法 それは空中の魔法だったのか?

     いや 信じているんだ

        これ以上は言えない これ以上何が言える?

 

  音の川の上で 鏡を通り抜けて 輪を描いてゆく

  その時何か感じると思ったんだ 感じると、、、

  音楽が僕の魂に触れる あたたかく 突然つめたくなって

  魂のダンスが広がってゆく

 

        Ah! Bowakawa, pousse pousse、、、

****************************************************

So long ago
Was it in a dream?
Was it just a dream?
I know, yes I know
It seemed so very real
Seemed so real to me

Took a walk down the street
Through the heat whispered trees
I thought I could hear
Hear  Hear  Hear

Somebody call out my name (John)
As it started to rain
Two spirits dancing so strange
Ah! Bowakawa, pousse pousse
Ah! Bowakawa, pousse pousse
Ah! Bowakawa, pousse pousse

Dream, dream away
Magic in the air
Was magic in the air?
I believe, yes I believe
More I cannot say
What more can I say?

On a river of sound
Through the mirror go round, round
I thought I could feel
Feel  Feel  Feel
Music touching my soul
Something warm, sudden cold
The spirit dance was unfolding


Ah! Bowakawa, pousse pousse
Ah! Bowakawa, pousse pousse
*******************************************************

 

 ”9番目の夢”。どうして9番目なのか、特に意味はないようです。

 ただ、ジョン・レノンは10月9日生まれであることから、9を”自分の番号のように思っているから、それにこだわっていた、ようです。

     この曲が収録されているアルバム「心の壁、愛の橋(Walls and Bridges)のジャケットに、サッカーをしている絵があって、ジョン自身が11歳の時に書いたもののようですが、その選手の背番号も9になっています。

 ちなみにこの絵は、もともと彼がフィル・スペクターと一緒に作った「ロックンロール」用に使うつもりだったのが頓挫してしまったので、急遽「心の壁、愛の橋」で使うことになったそうで、この絵と「#9ドリーム」が”9つながり”になったのは偶然だったそうです。

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 ビートルズの「レボリューション9」 の9も、その彼の”こだわり”が反映されたものでした。


Revolution 9 (Remastered 2009)

 不思議なことにこの曲は、全米チャートでは最高9位だったそうです。

 

(付け加えると息子のショーンも10月9日生まれなのだそうです)

 

 この曲については、自分が実際に見た夢をベースにインスピレーションなしにただ職人的に次々へと書いていったと本人は語っています。

 

 そして、この曲には”夢”を思わせるサウンド的な演出がなされていて、とても効果的なのですが、それを担当したエンジニアがジミー・アイオヴァインです。

 彼は、その後ブルース・スプリングスティーンU2などを手がけたあと、レコード会社を立ち上げエミネムレディ・ガガなどを世に送り出し、最近ではアップル・ミュージックのアドバイザーもやるなど、アメリカ音楽界屈指の”大物”になっています。

 

 

 ちなみに「#9Dream」という曲にはもともとのタイトルが「Walls and Bridges」で、曲名が「#9Dream」に変更したけれど、「Walls and Bridges」という言葉が気に入っていたので、他の曲にハメてみようとしてうまくいかず、結局アルバムのタイトルにしたとのことです。

 で、「Walls and Bridges」とはどういう意味なのかと言う質問に対して彼はただ

「僕にもよくわからないんだけどね。音の響きがいいものが気になるんだよ」

                  (「ジョン・レノン 音楽と思想を語る」)

 と答えています。

 

 そして、この曲を聴いた誰もが気になる

 ”Ah! Bowakawa, pousse pousse” というフレーズですが、ジョンは「ゲール語のようなもの」と語っていて、特に意味のない架空の外国語ように聴こえるものとして思い浮かんだもののようです。

 

 ビートルズの中では、彼が一番”感覚的”なのかもしれませんね。

 

  最後にR.E.Mのカバーを。


#9 Dream