おはようございます。
今日はオリビア・ニュートン・ジョンのそよ風の誘惑」です。
Olivia Newton-John - Have You Never Been Mellow
There was a time
When I was in a hurry as you are
I was like you
There was a day
When I just had to tell my point of view
I was like you
Now I don't mean to make you frown
No, I just want you to slow down
Have you never been mellow?
Have you never tried
To find a comfort from inside you?
Have you never been happy
Just to hear your song?
Have you never let someone else be strong?
Running around as you do
With your head up in the clouds
I was like you
Never had time to lay back
Kick your shoes off, close your eyes
I was like you
Now you're not hard to understand
You need someone to take your hand
Have you never been mellow?
Have you never tried
To find a comfort from inside you?
Have you never been happy
Just to hear your song?
Have you never let someone else be strong?
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こんなときがあったわ
あなたのように急いでいたとき
私はあなたみたいだった
こんな日もあったわ
私が自分の考えを言わなければならなかった時
私はあなたみたいだった
私はあなたにしかめっ面をさせるつもりはないの
ただ、スロー・ダウンしてほしいの
やわらかな気持ちになったことはないの?
自分の心に安らぎを見つけようと
したことはないの?
幸せな気持ちになったことはないの?
ただ自分の歌を聴くだけで
誰かを元気づけたことはないの?
空想に浸りながら
あなたみたいに走り回って
私はあなたみたいだった
横になっている時間さえなかった
靴を脱いで、目を閉じることも
私はあなたみたいだった
今、あなたのことは理解できるわ
その手を握ってくれる人が必要なの、ねえ
優しく満たされたことはないの?
自分の心に安らぎを見つけようと
したことはないの?
幸せな気持ちになったことはないの?
ただ自分の歌を聴くだけで
誰かを元気づけたことはないの? (拙訳)
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アーティスト自体はそれほど好きじゃないのに、なんだかものすごく惹かれてしまう曲ってありますよね。僕の場合、その代表がこの「そよ風の誘惑」なんです。他にオリビア・ニュートン・ジョンの曲でわりと好きだったものをあらためて聴き直してみたら、ほとんどがジョン・ファーラーという人が書いた曲だったことがわかりました。
オリビア・ニュートン・ジョンは間違いなく1970年代を代表する女性シンガーのひとりです。当時、日本ではオーストラリアのシンガーと紹介されていたように記憶していますが、実際はイギリス生まれでオーストラリア育ち、その後イギリスに戻ってからソロデビューを果たしています。
彼女は14歳から音楽活動を始め、「The Go!! Show」というオーストラリアの音楽番組にパット・キャロルという女性と”パット&オリビア”というデュオを組んでレギュラー出演していました。
またこの番組にはザ・ストレンジャーズというハウス・バンドがいて、そのメンバーの一人がジョン・ファーラー。「そよ風の誘惑」の作詞作曲者であり、彼女のヒット曲の多くのプロデュースを手掛けることになる人です。
パット&オリビアとストレンジャーズはイギリスでツアーを行うなど交流を重ねるうちにジョンとパットは恋仲になり結婚、パットは歌手の道から退きます。
そして、クリフ・リチャードとシャドウズのコンサートでストレンジャーズが前座をやった時にシャドウズのハンク・マーヴィンとブルース・ウェルシュがジョンの実力にほれ込んでイギリスに呼び寄せたそうです。
そして、マーヴィン、ウェルシュ&ファーラーというグループを結成します。
(当然、クロスビー、スティルス&ナッシュを意識してますよね)
Marvin, Welch and Farrar - Lady of the Morning
この映像の左側がジョン・ファーラーです。
さて、この頃、ブルース・ウェルシュはオリビアの恋人(婚約者)だったようで、彼女のプロデュースをブルースとジョンの二人で手掛けることになります。
彼女の最初の5枚のアルバムがブルースとジョンの共同プロデュース、ブルースとオリビアが破局してからは、ジョンの単独プロデュースになります。この「そよ風の誘惑」はジョンの単独プロデュース作品です。
当時、オリビアのバンド・メンバーの間で”Mellow"という言葉が流行っていたそうで、そこから曲のインスピレーションが生まれたようです。
オリビアのアルバムは基本、カバー曲や有名なソングライターの曲で作られていますが「そよ風の誘惑」くらいの名曲が作れるようならジョンももっと曲を書けばいいのにと思うのですが、奥ゆかしいのか寡作なのか、その後も彼女のアルバムに1~2曲しか自作を入れてませんでした(職権を使って自作曲を歌わせたがるプロデューサーは日本にも時々いらっしゃいますが、ぜひ見習ってほしいですね)。
その後、ジョンに最大のブレイク・ポイントが訪れます。
オリビアがジョン・トラボルタと「グリース」という映画をやることになり、そのシングル曲を手掛けることになります。
「愛のデュエット」です。
John Travolta And Olivia Newton John - You're The One That I Want
売り上げ1500万枚を超え、全世界で史上最も売れたシングルの15曲に入っているモンスターヒットですが、僕はこの曲が「そよ風の誘惑」と同じ人が書いた曲だとは長い間知りませんでした、、、。
しかし、「グリース」のサントラには、ジョンらしいきれいなバラードも入っています。「愛すれど悲し(Hoplessly Devoted to you)。
僕が「そよ風の誘惑」に次いで好きなジョン・ファーラーの曲は、オリビアと彼女が無名時代コーラスをやったこともあったというクリフ・リチャードとのデュエット曲「サドンリー」です。「ザナドゥ」のサントラからシングル・カットもされました。
www.youtube.com そして、彼女は1981年に大ブームとなった曲「フィジカル」をリリースするわけです。当時「そよ風の誘惑」が好きだった人はみな愕然としたはずです。
でもこの曲も、「そよ風の誘惑」を書いたジョン・ファーラーがプロデュースし、ギターとバックボーカルまでやっているんですよね、、、、。
さて、ジョン・ファーラーは1980年にソロ・アーティストとして1枚だけアルバムを残していますが、数年前に日本でCD化されています。そのアルバム「ジョン・ファーラー」からオープニング・ナンバーの「RECKLESS」を。
そして、この曲を2008年にオリビアのアルバム「a celebration in song」で二人がデュエットしています。
配信シングルはこちら
CDアルバムはこちら
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