おはようございます。
今日はマーク・リンゼイ。
この「Something Big」バート・バカラック&ハル・デヴィッドの代表作ではありませんが、個人的にとても好きな曲です。
Mark Lindsay - Something Big (1971)
マーク・リンゼイはポール・リヴィア&ザ・レイダーズのボーカルとして1960年代に活躍した人です。例えばこんな曲があります。
Paul Revere & The Raiders - Kicks (Audio)
古いサザン・ファンの方はピンと来たと思いますが、「BIG STAR BLUES(ビッグスターの悲劇)」のイントロの大元はこの曲から来ています。作者はライチャス・ブラザーズ「ふられた気持ち」を書いたバリー・マン&シンシア・ワイルです。
この「Something Big」は同名の西部劇映画「Something Big(邦題は”テキサス大強盗団”)」の主題歌として書き下ろされたものです。
映画の最初の方のシーンで、主役のディーン・マーティン扮する盗賊が仲間たちとともに馬を走らせるシーンでこの曲は流れます。
Dean Martin Something Big Theme
Like a grain of sand That wants to be A rolling stone I want to be the manI'm not And have the things I really haven't got And that's a lot There'll be joy And there'll be laughter Something big is what I'm after now Yes, it's what I'm after now
”転がる石になりたいと思っている砂粒のように
オレは今とは違う男になりたいんだ 今持っていないものを手にしたいんだ
しかもたくさん
そうしたら楽しいだろう 愉快だろう
何かデカいこと それがオレが追いかけているもの
そうさ それがオレが追い求めるもの”(拙訳)
僕は英語がネイティヴじゃないので、リアルにはわからないのですが、ハル・デイヴィッドの言葉の選び方とかハメ方というのはこの曲でも本当に絶妙だと思えます。
本当に軽妙で洗練されたバカラックのメロディにぴったりなパートナーだったんですね。
そして、バカラック=西部劇と言えば、1969年の大ヒット「明日に向かって撃て」の主題歌「雨にぬれても」ですから、やはりそのイメージを狙ったのでしょうね。
結局「テキサス大強盗団」もさほど当たらなかったからでしょうか、この曲も脚光が当たらないままでしたが、1999年にあるアーティストがカバーしたことで主にマニアの間で知られるようになりました。アーティストはジム・オルーク。かなりの日本通でも知られ、多くの日本のミュージシャンと仕事もしていた人です。
オリジナルを尊重したなかなか素敵なカバーです。
Something Big (Stereo Single Version)
- アーティスト:マーク・リンゼイ
- 出版社/メーカー: Legacy Recordings
- 発売日: 2014/03/03
- メディア: MP3 ダウンロード