まいにちポップス(My Niche Pops)

令和初日から毎日、1000日連続で1000曲(せんきょく)を選曲(せんきょく)しました。。。古今東西のポップ・ソングのエピソード、洋楽和訳、マニアックなネタ、勝手な推理、などで紹介しています。キャッチーでメロディアスなポップスは今の時代では”ニッチ”なものになってしまったのかなあとも思いますが、このブログを読んでくださる方の音楽鑑賞生活に少しでもお役に立てればと願っています。みなさんからの追加情報や曲にまつわる思い出などコメントも絶賛募集中です!text by 堀克巳(VOZ Records)

「サンライズ」エリック・カルメン(1975)

おはようございます。

 今日はエリック・カルメンの「サンライズ」です。


Eric Carmen - Sunrise

Sunrise, shine down a little love
On the world today
Make a morning so sweet
That it'll have to chase my blues away
Oh, the moon and stars have gone
And I can see the light of dawn
Like a golden smile
Brightening up the brand new day

 

Sunrise, come wrap me in the warmth
Of your crimson sky
I spent a long time believin'
In a dream that had passed me by
But the moon and stars have gone
And I can see the light of dawn
Like a golden smile
Brightening up the morning sky

 

From my bed I can hear the world outside
I get up, throw my window open wide
Take a breath of that fresh air
Take a breath of that fresh air
Fresh air


Sunrise, shine down a little love
On the world today
Make a morning so sweet
That it'll have to chase my blues away
Oh, the moon and stars have gone
And I can see the light of dawn
Like a golden smile
Brightening up the brand new day
Brand new day

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  ”朝日が 今日もこの世界のささやかな愛を照らし出し

    朝を素敵なものに変えて、僕の憂鬱も追い払ってくれるはず

    月も星たちも消えて 僕には夜明けの光が見える

    黄金の微笑みのように 真っさらな1日を輝かせる   

 

   朝日が茜色の空のあたたかさで僕を包んでくれる

   僕は通り過ぎてしまった夢を信じたまま、ずっと過ごしてきた。

   だけど、月も星たちも消えて 僕には夜明けの光が見える

   黄金の微笑みのように 朝の空を輝かせる   


   ベッドにいると外の世界の音が聞こえる

   起き上がって 窓を開け放ち

   新鮮な空気を吸い込むのさ 新鮮な空気を

         朝日が 今日もこの世界のささやかな愛を照らし出し

    朝を素敵なものに変えて、僕の憂鬱も追い払ってくれるはず

    月も星たちも消えて 僕には夜明けの光が見える

    黄金の微笑みのように 真っさらな1日を輝かせる   ”(拙訳)

 

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  エリック・カルメン古い洋楽ファンには「オール・バイ・マイセルフ」というバラードで知られています。

 この「サンライズ」はその「オール・バイ・マイセルフ」が収録されているアルバム「サンライズ(原題”Eric Carmen")」のオープニングを飾っていた曲で、シングルでもリリースされ全米34位のヒットになっています。

 イントロで、ゆっくり陽が昇っていく様子を描写したあとパッと軽快な曲に変わる展開が絶妙で、僕がまだ若いころ、早起きして仕事に行かなければないときにはウォークマンでこの曲を聴いて眠気を吹き飛ばそうとしたものですw。

 

 僕はエリック・カルメンのバラードもすごく好きですが、彼のポップス愛好家ぶりがよく表れているキャッチーでノリノいい曲も好きです。

 特にフィル・スペクタービーチ・ボーイズビートルズという”ポップスの3トップ”の影響を、あえてわかりやすくオマージュ的に反映させている曲も多くてすごく楽しめるんですよね。

 この「サンライズ」も、フィル・スペクター風のエコー深めなサウンドで始まりますが、ブリッジの展開部ではビーチ・ボーイズの「素敵じゃないか」を彷彿させる感じもあります。

  エリック・カルメン本人は、この曲を自分版の「I Can Hear Music」(ビーチ・ボーイズ)だと語っています。


I Can Hear Music

 

   彼のアルバム「サンライズ」には他にポール・マッカートニーをブロードウェイ・ミュージカルに発展させたような「野望(Great Expectations)」なんて曲も入っています。


Eric Carmen - Great Expectations

 

 あと、僕が個人的に好きなのは「サンライズ」のシングル盤のB面でもあった「愛しのマイ・ガール(My Girl)」という曲です。彼が自分にとっての史上最高のポップ・アルバムだという「ペット・サウンズ」への愛がビシビシ感じられます。


Eric Carmen - My Girl (1976)

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