まいにちポップス(My Niche Pops)

令和初日から毎日、1000日連続で1000曲(せんきょく)を選曲(せんきょく)しました。。。古今東西のポップ・ソングのエピソード、洋楽和訳、マニアックなネタ、勝手な推理、などで紹介しています。キャッチーでメロディアスなポップスは今の時代では”ニッチ”なものになってしまったのかなあとも思いますが、このブログを読んでくださる方の音楽鑑賞生活に少しでもお役に立てればと願っています。みなさんからの追加情報や曲にまつわる思い出などコメントも絶賛募集中です!text by 堀克巳(VOZ Records)

「サンデー・モーニング(Sunday Morning)」マルーン5(2004)

 おはようございます。

 今日はマルーン5の「サンデー・モーニング」を。


Maroon 5 - Sunday Morning (Closed Captioned)

 

Sunday morning rain is falling
Steal some covers share some skin
Clouds are shrouding us in moments unforgettable
You twist to fit the mold that I am in

 

But things just get so crazy living life gets hard to do
And I would gladly hit the road get up and go if I knew
That someday it would lead me back to you
That someday it would lead me back to you

 

That may be all I need
In darkness she is all I see
Come and rest your bones with me
Driving slow on Sunday morning
And I never want to leave

 

Fingers trace your every outline
Paint a picture with my hands
Back and forth we sway like branches in a storm
Change the weather 、still together when it ends

 

That may be all I need
In darkness she is all I see
Come and rest your bones with me
Driving slow on Sunday morning
And I never want to leave

 

But things just get so crazy living life gets hard to do
Sunday morning rain is falling and I'm calling out to you
Singing someday it'll bring me back to you
Find a way to bring myself home to you

 

And you may not know
That may be all I need
In darkness she is all I see
Come and rest your bones with me
Driving slow 

 

It's a flower in your hair
I'm a flower in your hair

 

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  ”日曜の朝 雨が降っている

    ベッドの上掛けを奪って  肌を重ねる

          忘れられない時を過ごす僕らを雲が覆ってゆく

    僕がちょうどぴったり入れるように 君は体を動かす

 

    だけど、人生はクレイジーになってきて 生きていくのも大変だ

       喜んで出発するよ 起き上がって出て行くさ

          もし、いつか君の元に戻れるとわかっているなら

          いつか君の元に戻れるなら

 

   たぶん僕に必要なのはそれだけ 暗闇で見えるのは彼女だけ   

         さあここに来て一緒に休もう

   日曜の朝はペースを落として どこにも出かけたくない

 

   指で君の輪郭をひとつひとつなぞって

   両手で一枚の絵を描いてゆく

   僕らは前後に体を揺らす 嵐の中の小枝のように 

   嵐が過ぎてしまっても ふたり一緒のまま

 

   たぶん僕に必要なのはそれだけ 暗闇で見えるのは君だけ   

         さあこっちに来て一緒に休もう

   日曜の朝はペースを落として どこにも出かけたくないな   

 

   だけど、クレイジーな状況になってきて 生きていくのも大変だ

         日曜の朝の雨が降っていて 僕は君に呼びかける

   歌うんだ いつか君の元に戻ってくると

   君の元へ帰る道をみつけるよ

 

  だけど君は知らないかもしれないね

  それが僕の望むのはそれだけだってことを

  暗闇で見えるのは彼女だけ

  さあここに来て一緒に休もう ゆっくり過ごそう

 

       君の髪を飾る花 僕が君の髪を飾る花        (拙訳)

 

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 マルーン5は、ロサンゼルスの高校で結成された”カーラズ・フラワー(Kara's Flower)"というバンドがベースになっていて、カーラズ・フラワーはまだメンバーが十代の時に一度メジャー・デビューを果たしています。

www.youtube.com

 ”ポップなガレージ・ロック・バンド”というイメージですね。

 結局バンドは成功せず、すぐにレーベルからの契約を切られたので、メンバーはそれぞれ大学に進学します。

 

 バンドの中心的ソングライターであるヴォーカルのアダム・レヴィーンとキーボードのジェシー・カーマイケルはニューヨークのロングアイランドにある大学に行き、そこでヒップホップやR&Bの洗礼を受けます。それによって彼らのソング・ライティングが大きく変わり、ロックとクラブ・ミュージックやヒップホップと融合した現在の彼らの音楽につながるものになったわけです。

 

 2001年に新設されたレーベル”オクトーン・レコーズ”が彼らのデモテープを気に入り第一号アーティストとして契約、2002年にデビューアルバム「ソングス・アバウト・ジェーン」がリリースされ、そこの収録されていたのがこの「サンデー・モーニング」というわけです。

 

 「サンデー・モーニング」は日本では車のTVCMで使われ、マルーン5のレパートリーの中ではかなり有名なものですが、アメリカではそうではなく、アルバムからの四枚目のシングルになりましたが全米チャートは最高31位で終わり、”彼らのシングルで最も過小評価されている”なんていう記事もありました。

 

 しかし、オクトーン・レコーズが彼らと契約しようと思ったきっかけが、この曲だったという話もあって、メンバーやスタッフはこの曲のポテンシャルは確信していたのかもしれません。

 

 ちなみに「ソングス・アバウト・ジェーン」というアルバム・タイトルのは、アルバムの大半の曲が制作当時にアダム・レヴィーンがつきあっていたジェーン・ハーマンとの関係から生まれたからだったそうで、「サンデー・モーニング」もそうだったようです。

 

 この曲が日本で人気なのは、懐かしくて都会的なR&Bやジャズの雰囲気がするからだと思うのですが、「ソングス・アバウト・ジェーン」の10周年記念盤に収録されていたこの曲のデモは、よりR&Bやジャズのグルーヴ感がストレートに感じられるもので、こっちの方が好きという人も少なくないように僕は思います。


Sunday Morning (Demo)

 

 僕はたまに、ピンポイントですごく細かいところが気になることがあるのですが(苦笑、この曲の場合、曲終わりのアドリヴっぽい”It's a flower in your hair I'm a flower in your hair”というフレーズが妙に気になりました。ちょっと唐突な感じもしたんですよね。

  ”君の髪に花”ということで思い出すのはスコット・マッケンジーの「花のサンフランシスコ」でしょうか。原題が「San Francisco (Be Sure to Wear Flowers in Your Hair)」で歌詞にも”Flowers In Your Hair”が繰り返し出て来ます。ただし、この歌で髪に花を飾るのは反戦の象徴だったわけですから、まあ関係ないでしょう。


   そうすると、もう一つ思い浮かぶのはカウシルズの「雨に消えた初恋」で”Flowers in her hair Flowers everywhere”という歌詞が出て来ます。あっ、どちらも雨の歌だ、、と、軽く気持ちが高ぶりましたが、とはいってもアダム・レヴィーンくらいの年代の人間にこの曲がインプットされているかどうか、、、。まあ、これはあくまでも、個人的な妄想の範囲で止めておいた方がよさそうですね。

 

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