まいにちポップス(My Niche Pops)

令和初日から毎日、1000日連続で1000曲(せんきょく)を選曲(せんきょく)しました。。。古今東西のポップ・ソングのエピソード、洋楽和訳、マニアックなネタ、勝手な推理、などで紹介しています。キャッチーでメロディアスなポップスは今の時代では”ニッチ”なものになってしまったのかなあとも思いますが、このブログを読んでくださる方の音楽鑑賞生活に少しでもお役に立てればと願っています。みなさんからの追加情報や曲にまつわる思い出などコメントも絶賛募集中です!text by 堀克巳(VOZ Records)

「オフ・ザ・ウォール(Off The Wall)」マイケル・ジャクソン(1979)

 おはようございます。

 今日はマイケル・ジャクソンの「オフ・ザ・ウォール」です。

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When the world is on your shoulder
Gotta straighten up your act and boogie down
If you can't hang with the feelin'
Then there ain't no room for you this part of town
'Cause we're the party people night and day
Livin' crazy that's the only way

So tonight gotta leave that nine to five upon the shelf
And just enjoy yourself
Groove, let the madness in the music get to you
Life ain't so bad at all
If you live it off the wall
Life ain't so bad at all (live life off the wall)
Live your life off the wall (live it off the wall)

You can shout out all you want to
'Cause there ain't no sin in folks all getting loud
If you take the chance and do it
There there ain't no one who's gonna put you down
'Cause we're the party people night and day
Livin' crazy that's the only way

So tonight gotta leave that nine to five upon the shelf
And just enjoy yourself
Groove, let the madness in the music get to you
Life ain't so bad at all
If you live it off the wall
Life ain't so bad at all (live life off the wall)
Live your life off the wall (live it off the wall)

Do what you want to do
There ain't no rules it's up to you (ain't no rules it's all up to you)
It's time to come alive
And party on right through the night (all right)

Gotta hide your inhibitions
Gotta let that fool loose deep inside your soul
Want to see an exhibition
Better do it now before you get too old
'Cause we're the party people night and day
Livin' crazy that's the only way

So tonight gotta leave that nine to five upon the shelf
And just enjoy yourself
Groove, let the madness in the music get to you
Life ain't so bad at all
If you live it off the wall
Life ain't so bad at all (live life off the wall)
Live your life off the wall (live it off the wall)

So tonight gotta leave that nine to five upon the shelf
And just enjoy yourself
Come on and groove (yeah) and let the madness in the music get to you
Life ain't so bad at all
If you live it off the wall

So tonight gotta leave that nine to five upon the shelf
And just enjoy yourself
Come on and groove (yeah) and let the madness in the music get to you
Life ain't so bad at all
If you live it off the wall

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  ”世界が君の肩にのしかかっている時には

    動きをビシッと決めて 踊るんだ

   そのフィーリングとしっくりこないなら

   この街には 君の居場所なんてないよ

   だって、僕らはパーティピーポー夜も昼も

   バカ騒ぎして生きるしかない

 

         だから、今夜 9時5時の仕事は置いといて

    ただ楽しむのさ

    グルーヴ、音楽の熱狂を君を飲み込む

    人生はそんな悪いもんじゃないよ

          もし君がハメを外して生きるなら

    人生はそんな悪いもんじゃないよ

          好きなように生きていいんだ

   

          叫びたいだけ叫んでいいんだ

     みんな騒いでもそれは罪じゃないんだ

          チャンスをつかんでやってみれば

          君をやり込めるやつはいないはず

    だって、僕らはパーティピーポー夜も昼も

    バカ騒ぎして生きるしかない

 

          だから、今夜 9時5時の仕事は置いといて

    ただ楽しむのさ

    グルーヴ、音楽の熱狂を君を飲み込む

    人生はそんな悪いもんじゃないよ

          もし君がハメを外して生きるなら

    人生はそんな悪いもんじゃないよ

          好きなように生きていいんだ

 

           やりたいことをやってみなよ

   ルールなんてない 全部君次第さ

   生き返る時間だ

   一晩中パーティするんだ

 

   今まで君を抑えつけていたもの どこかに隠してしまえ

   心の奥にいた”おバカさん”を解き放ってあげなきゃ

   ショーを見たいよね

   年をとってしまう前に今やったほうがいい

            だって、僕らはパーティピーポー夜も昼も

      バカ騒ぎして生きるしかない

   

     だから、今夜 9時5時の仕事は置いといて

     ただ楽しむのさ

     グルーヴ、音楽の熱狂を君を飲み込む

     人生はそんな悪いもんじゃないよ

          もし君がハメを外して生きるなら

           人生はそんな悪いもんじゃないよ

           好きなように生きていいんだ      ”(拙訳)

 

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 「ベンのテーマ」などソロの作品もありましたが、基本的に自身の兄弟グループ、ジャクソン5~ジャクソンズで活動してきたマイケルをソロ・アーティストとして一気にスターの地位にまで押し上げたのがアルバム「オフ・ザ・ウォール」でした。

 

 このアルバムがリリースされる前年の1978年、今までずっと他の人たちのお膳立てで歌い続けてきた彼が、自分たち兄弟でプロデュースし、かつ自分で書いた曲(弟ランディとの共作)が初めて大ヒットします。それがジャクソンズの「Shake Your Body(Down To The Ground)」です。

 


The Jackson 5 - Shake Your Body To The Ground

 この成功を受けて彼は念願のソロ作品を作ることができるようになったわけです。

(他の兄弟たちはグループで儲けたかったので、彼のソロ活動には大反対だったようですが)

 ファースト・シングルは「Shake Your Body」の路線でというリクエストが当然あったのか、マイケル本人がそれを意識したのかは定かではありませんが、彼は、前作の延長線上にありながら、よりブラッシュアップされた見事な曲を作り、全米No.1になります。それが「今夜はドント・ストップ」です。


Michael Jackson - Don’t Stop 'Til You Get Enough (Official Video)

 

 さて、マイケル・ジャクソンがこのアルバムを作るにあたって、プロデュースは誰がいいか助言を求めたのがクインシー・ジョーンズ。そして彼は、自分がやると答えたといいます。そして、クインシーがこのアルバムのメインになるコンポーザーとして抜擢したのがロッド・テンパートンでした。

  テンパートンは”ヒートウェイヴ”というイギリスのディスコ/ファンク・バンドのソングライター/キーボーディストでした。ドイツで結成されたバンドで、彼はイギリス生まれでしかも白人でした。彼らには「ブギー・ナイツ」(1977年全米2位)や「グルーヴ・ライン」(1978年全米6位)という大ヒット曲があります。

 

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  ヒートウェイヴをクインシーがとても気に入っていて、曲を依頼することになったようです。その後、彼はクインシーファミリーの一員になって、ブラザース・ジョンソンなどに曲を書きます。

 

 クインシーから連絡をもらったとき、彼はニューヨークでヒートウェイヴのアルバムのレコーディング中で、全然時間はなかったようですが、あのクインシーの指名ならばと3曲用意したそうです。そのうち1曲選んでもらおうと思っていたらしいですが、3曲とも使われることになりました。

 

 マイケルのレコーディングはLAで行われていて、ヒートウェイヴのレコーディングがない日に合わせてクインシーはレコーディングを設定し、ロッドがニューヨークからLAのスタジオに着くとすぐにレコーディングは始まったそうです。

 タイトル曲「オフ・ザ・ウォール」についてロッドは、

「マイケルの歌うメロディは、アップテンポな曲ではリズムが走る、というのが歌い方でわかった。だから、マイケルがリズム感を出しやすいようにできるだけ短い音符でメロディを構成するようにした。」

 と語っています。

 また過去の作品から、マイケルがハーモニーをたくさん使うのが好きだと気付いて、そこがヒートウェイヴとも似ているので、ハーモニーの要素も意識的にいれたそうです。

 あらためて聴くと「オフ・ザ・ウォール」は基本は音符を短くした「ブギー・ナイツ」のようにも思えます。また、導入部のナレーションを聴くと、こののちにロッド・テンパートンが書くマイケルの代表作「スリラー」のイントロダクションみたいにも感じます。

 

 アルバムの中では意外に目立たないシングルですが(当時日本ではスズキのスクーターのCMで本人出演で使われていましたが)、かねり興味深く重要な曲だと僕は思っています。

 

ロッド・テンパートン率いるヒートウェイヴのベスト

Gold

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