まいにちポップス(My Niche Pops)

令和元年初日から毎日更新中〜1日1ポップス。エピソード、歌詞の和訳、謎解き、マニアックな捜査、勝手な推理、などで紹介していきます。text by 堀克巳(VOZ Records)

「雨は毛布のように」キリンジ(2001)

 おはようございます。

 今日はキリンジ

 いつもキリンジの曲には、独創的なフレーズが数多くありますが、この曲でも雨は毛布のようだという比喩にちょっとびっくりします。

 普通、毛布は雨で冷え切った体をくるむもの。普通、雨の反対側にいます。じゃあ、毛布のようにに感じる雨ってどんなんだろう?と謎解きをするみたいについつい改めて歌詞を読んでしまう。聴き流せるような調子で歌いながら、なかなか聴き流せないようなフレーズを残す、これが彼らのやり方(?)なんですね。

 ちょっとけんかして気まずい恋人同士が、土砂降りの中に思い切って飛び出して騒ぎながら歩く、そうこうしながら、気持ちが高鳴ってゆく。土砂降りでびっしょり重いけど体温は暖かい、→毛布のようだ、見事ですね(こんな分析する自体、かなり野暮ですが)。

 普通は相対するようなものを組み合わせてみると斬新なものになる、という着想の見事な例だと思います。

 ちなみに、僕はレコード会社に勤務していた時に彼らのデモテープを聴いたことがあります。オーディションではなく、あるディレクターにダイレクトに送られてきたもので、僕はたまたま聴くことができました。

 確か「堀込兄弟」というアーティスト名にしていたと思います。同封されてた写真は、蕎麦屋さんで二人が蕎麦を食べているモノクロのもので、わざとレトロ感を演出しました。デビュー前なのに、セルフプロデュースに長けている相当な曲者だなあ、と僕はすごく感心してアプローチしましたが、時すでに遅し、でした。

 


キリンジ - 雨は毛布のように

 

雨は毛布のように (2018 Remaster)

雨は毛布のように (2018 Remaster)

 

 

 

SINGLES BEST〜Archives〜(Deluxe Edition)

SINGLES BEST〜Archives〜(Deluxe Edition)