まいにちポップス(My Niche Pops)

令和初日から毎日、1000日連続で1000曲(せんきょく)を選曲(せんきょく)しました。。。(現在は不定期で更新中)古今東西のポップ・ソングを、エピソード、和訳、マニアックなネタ、勝手な推理、などを交えて紹介しています。親しみやすいポップスは今の時代では”ニッチ(NIche)”な存在になってしまったのかもしれませんが、このブログがみなさんの音楽鑑賞生活に少しでもお役に立てればうれしいです。追加情報や曲にまつわる思い出などありましたらどんどんコメントしてください!text by 堀克巳(VOZ Record

「愛のオルゴール(Music Box Dancer)」フランク・ミルズ(Frank Mills)(1974)

おはようございます。

今日はフランク・ミルズの「愛のオルゴール(Music Box Dancer)」です。

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「愛のオルゴール」は、カナダの音楽家フランク・ミルズインストゥルメンタル曲で、 1979年に全米3位に上がり、日本でも大ヒットしました。

 同年8月に高田みづえ潮騒のメロディー」というタイトルでカバーし、シングルで発売されました。当初はB面だったのを途中からA面に切り替わり、オリコンチャートでは100位以内に35週間もランクインするロング・ヒットとなっています。

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 歌詞をつけて歌物にしたのは日本だったのかな?とふと気になって調べてみると、アメリカのレイ・コニフ高田みづえから1ヶ月遅れて「Little Music Box Dancer」というタイトルでリリースしていました。

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 同じ年にはドイツのMarion Maerz という女性シンガーも歌っていました。

   それから、面白いことに、アメリカではアイスクリーム屋のトラックが今でもこの曲をよく使っているみたいなんです。このメロディを耳にすると条件反射的にアイスクリームを食べたくなったるするんでしょうか。

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 それにしても、この曲、当時は突如として現れて売れたという印象があったのですが、どんな経緯で売れたのでしょう?

 

 フランク・ミルズはカナダ、モントリオール生まれ。3歳でピアノを始め1960年代後半にザ・ベルズというグループのメンバーとなる。ベルズは1971年に「Stay Awhile 」というビルボード7位の大ヒットを出しますが、彼は録音だけして、ヒットした頃にはグループを脱退していたようです。

「Stay Awhile」 ソフト・ロック調のなかなかいい曲です。

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 その後彼はCBCテレビ局のピアニストとして働きながら、初のソロアルバム『Seven Of My Songs』をリリース、その中の「Love Me, Love Me Love」は1972年にカナダのチャートで1位、アメリカのビルボードで46位、イージーリスニング・チャートで8位になっています。

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 インストかと思ったら普通に歌ってますね、、、この当時流行していたフォーク・ロック調です。

 1973年に彼はもう1枚のアルバムを自主制作で作っていて、その中にこの「愛のオルゴール」が収録されていました。しかし、販売の契約をしていたレコード会社が倒産してしまい、倒産前の売上に対する支払いの代わりに、彼は残りのアルバム在庫、約800枚を譲り受け、それを全国のラジオ局に熱心に宣伝したそうです。

 そして、1978年にかつてザ・ベルズをリリースしていたポリドール・レコードと契約し、あらためてこのアルバムをリリースすることになります。レコード会社はラジオ局の宣伝用にシングルを制作、そのB面に「愛のオルゴール」が収録されました。

 A面は「詩人と私(The Poet And I)」でした。日本でNHKラジオなどで使われていましたから、聴き馴染みがある方も多いでしょう。

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 このシングルはインストですから、カナダのイージーリスニングを流すラジオ局に送られたのですが、誤って一枚、オタワのポップ・ミュージックをかける局のCFRA-AMに送られてしまったのだそうです。そして、番組ディレクターはB面を気に入り何度もオンエアすると曲はカナダ国中に広がり、最終的に世界的なヒットになったのです。

 1970年代の音楽シーンはラジオのパワーは強大で、レコード会社が推すA面じゃなくB面をDJが気に入ってオンエアしたことで大ヒットすることも少なくなかったんですよね。 このブログで紹介したものではロッド・スチュワートの「マギー・メイ」エルトン・ジョンの「僕の歌は君の歌(Your Song)」スティーヴィー・ワンダーの「マイ・シェリー・アモール」もそうです。

 それでも、オリジナルのフランク・ミルズも、カバーした高田みづえも両方がAB面逆転したというのはかなりレアじゃないでしょうか。レコード会社の倒産、B面でのリリースという二つの壁をひっくり返したわけですから、そうとう”持ってる”曲なんでしょうね。

 フランク・ミルズはこの曲のタイトルの由来についてこう語っています。

「私がその曲を作曲したとき、タイトルを探していました。ある日、私の幼い娘が壊れたオルゴールを直してほしいと持ってきました。そこには、小さな踊り子が台座の上で飛び出して回転する仕掛けがありました。でも、その腕が折れていました。それを見つめながら私は言いました。『これだ!この曲は “Music Box Dancer” だ!』」

https://www.frankmills.com

 最後は彼のレパートリーからもう1曲。この曲もラジオ番組や番宣のBGMでよく耳にしました。中高年には懐かしい(苦笑)「街角のカフェ(From a Sidewalk Cafe)」を。この人の作るメロディは、ベタにならず、でも人懐(ひとなつっこ)っさもあって、そのバランスが絶妙なんですよね。

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B面から”逆転”したヒット曲

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70年代を代表するインスト・ヒット

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