おはようございます。
今日はローリング・ストーンズの「シーズ・ア・レインボー」を。
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She comes in colours everywhere;
She combs her hair
She's like a rainbow
Coming colours in the air
Oh, everywhere
She comes in colours
She comes in colours everywhere;
She combs her hair
She's like a rainbow
Coming colours in the air
Oh, everywhere
She comes in colours
Have you seen her dressed in blue
See the sky in front of you
And her face is like a sail
Speck of white so fair and pale
Have you seen a lady fairer
She comes in colours everywhere;
She combs her hair
She's like a rainbow
Coming colours in the air
Oh, everywhere
She comes in colours
Have you seen her all in gold
Like a queen in days of old
She shoots colours all around
Like a sunset going down
Have you seen a lady fairer
She comes in colours everywhere;
She combs her hair
She's like a rainbow
Coming colours in the air
Oh, everywhere
She comes in colours
She's like a rainbow
Coming colours in the air
Oh, everywhere
She comes in colours
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彼女がやってくるとあたり一面が色づくんだ
彼女は髪をとく
まるで虹のように
空間に色が現れる
そこら中を 彩りながら
彼女はやってくる
彼女がやってくるとあたり一面が色づくんだ
彼女は髪をとく
まるで虹のように
空間に色が現れる
そこら中を 彩りながら
彼女はやってくる
青い服を着た彼女を見たことがあるかい?
君の目の前の空を見て
彼女の顔は帆のようだ
白いその造りは、とても美しく蒼白だ
君はもっと美しい女性を見たことがあるかい?
彼女がやってくるとあたり一面が色づくんだ
彼女は髪をとく
まるで虹のように
空間に色が現れる
そこら中を 彩りながら
彼女はやってくる
すべて黄金に輝いた彼女を見たことがあるかい
古の女王のように
彼女は周り中に色を注ぎ込む
沈みゆく夕日のように
君はもっと美しい女性を見たことがあるかい?
彼女がやってくるとあたり一面が色づくんだ
彼女は髪をとく
まるで虹のように
空間に色が現れる
そこら中を 彩りながら
彼女はやってくる
彼女はまるで虹のようだ
空間に色が現れる
ああ、辺り一面を彩りながら
彼女はやってくる
(拙訳)
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この曲は 1967年に発売されたアルバム『サタニック・マジェスティーズ』に収録されています。本国イギリスではシングルにはならなかったのですが、アメリカ(全米チャート最高25位)やヨーロッパの他の国ではシングルになっています。
『サタニック・マジェスティーズ』はストーンズのアルバムの中でも最も実験的なもので、LSDなどの幻覚作用を音楽で表現しようとする、当時ブームだった”サイケデリック”なものとして知られていますが、そんなアルバムの中にあってこの曲は、ストレートなポップさを持つものとして僕には目立って聴こえてきた曲でした。
アルバムのレコーディング開始直後にキースが薬物の家宅捜査をうけ、ミックとキースに実刑判決が下され収監されたそうですが直ちに控訴を起こし、1日で保釈金によって釈放され、また別のタイミングでブライアン・ジョーンズも逮捕され保釈されるなど、混乱状態でレコーディングされたようです。
「スタジオでは毎日、誰が来て、来たとしてもどんな良い働きをしてくれるのかわからない、くじ引きのようなものだった」
とビル・ワイマンは自伝で書いていたそうです。また、ビルの自伝によると、ミックやキースや、マネージャーのアンドリュー・ルーグ・オールダムまでが、スタジオに恋人やたくさんの友人を連れてきてうんざりさせられたそうです。
「グループ内のあれほどの感情的な大混乱の中で、何かを生み出せことが奇跡だったと時々思うよ」
この曲のモデルは、ブライアン・ジョーンズの元彼女で、この頃キースとつきあっていた、女優、モデルのアニタ・パレンバーグだという説があります。
また、この曲の印象的なピアノはニッキー・ホプキンス、ストリングスの編曲は、この後、レッド・ツェッペリンのベーシストになるジョン・ポール・ジョーンズが手がけています。
さて、この「シーズ・ア・レインボウ」ですが、21世紀に入ってからストーンズの曲の中で最も耳にする機会が多いように僕は感じていたのですが、これは彼らの楽曲を管理する”ABKCO Music & Records”が戦略的に動き、複数の大きなタイアップを獲得したことによるもののようです。
この曲が新鮮な響きを伴ってきた聴こえてきたのが、このTVCMでしょう。1999年のiMacG3。
鮮烈なイメージを持って記憶されたCM曲というのは、その後継続して使われやすいということがいえます。高い使用料を払うわけですから、成功例のあるものをクライアントは選びたくなるわけですから。
日本では2015年に進研ゼミのCMで使っていますし、海外ではDior、Adobe、Acuraなど大きなクライアントがここ数年CMで使い、CM曲としてトップクラスの人気を誇っています。
「シーズ・ア・レインボー」は発売から50数年も経ってから、大人気ポップ・ナンバーの座をつかんだという珍しい曲なんですね。
ライヴのセット・リストにも入るようになったようです。2017年のライヴ映像。