おはようございます。
今日はKARAの「Pretty Girl」です。
彼女たちが現れる前は韓国のガールズ・グループが日本で売れたことがなくて(ボーイズ・グループは東方神起とか大人気でした)、音楽業界内ではK-POPのガールズ・グループが日本で果たして売れるのか?ということがちょっとした話題になっていました。
たまたまこのPVを見てハマってしまった僕は日本でも売れる!と知り合いに宣言したのをおぼえています。結果として見事にKARAは売れたわけですが、この曲はまったくスルーされてしまいました、、、。なんだか一勝一敗の気分でした(苦笑。
ご存知の通り、売れたのは「ミスター」で、日本人の嗜好性を思い知らされた気がしました。
ここまでメジャーなトーンでかわいさ全開のポップスはナイーヴな日本人にはストレート過ぎたんでしょうか。日本だとアイドルの明るい曲でも、Aメロはマイナー調で入るとか、歌のどこかに歌謡曲っぽいメロディが入っていたりしますしね。
でも、この「Pretty Girl」はポップスとして本当によくできていますし、イントロからエンディングまで展開が工夫された”完全無欠のガール・ポップ”だと僕は思っています。
さて、R&B色の強いアーティストが多いK-POPのグループの中で、キラキラしたポップ・ソングをやっているところがKARAの魅力だったわけですが、彼女たちのデビュー曲は、当時のR&Bの主流だったHIPHOP/SOULっぽい曲だったんですね。
「Break It」(2007年)
メンバーはお馴染みのパク・ギュリ、ハン・スンヨン、チョン・ニコルの3人に、ソンヒという方の4人組だったんですね。
しかし、なかなかブレイクせず、ソンヒが学業のため脱退してしまったため、オーディションを行いク・ハラ、カン・ジヨンが加わり、これを機に彼女たちは思いっきりイメチェンします。
日本人にも馴染みのあるアイドル・ポップ路線ですね。新メンバーでの最初の曲は「ROCK U」でした。
本当によくできたアイドル・ポップですよね。
曲を作ったのはハン・ジェホとキム・スンス。彼らは<Sweetune>というプロデュース・チームを結成します。<Sweetune>はのちに多くのクリエイターを引き入れ”大ヒット制作集団”になり、そのまま会社名にまでなっています。
「Pretty Girl」も最大のヒット曲「ミスター」も「Jumpin」「STEP」も彼らですから、僕の好きな、そしてたぶん多くの人がイメージしているKARAの音楽は、<Sweettune>が制作したものだったんですね。
ネットをチェックしていたら彼らのインタビューがあって、「グループをプロデュースする時、どんな点を最も重視するのか?」という質問に対してハン・ジェホは行こらえています。
「イメージを重視する。例えば、KARAの場合はメンバー全員が根本的にカリスマ性よりも可愛らしい感じを持っている。それで、人々がKARAを見た時、頭を撫でたいと思える感じで曲を作った。」
(Kstyle 2015年06月14日)
”頭を撫でたいと思える感じの曲”って面白い発想ですね。でも、確かに「Rock U」の彼女たちはまさにそんな感じです。確かにプロデュースというのは、そのアーティストのイメージを大衆に分かりやすい形で提案する、ということが一番大事なのかもしれないですね。
と言いながら、彼らのソングライティングのセンス、「つかみ」はしっかりあるのに決して下世話にはならないスタイルはすごいなと思います。
彼らのキャッチーなポップ・センスを日本人も見逃さなかったようで、SMAP、山下智久、アイドリング!!!などが彼らの曲を取り上げています。
最後に僕の好きなKARA&Sweetuneの曲をもう1曲。
「Umbrella」