おはようございます。今日は”1982年のR&Bウィーク”第2回です。このイントロにはもう抗えません、、マイケル・ワイコフの「Looking Up to You」です。
So sweet, got me looking up, got me looking up to you
So sweet, got me looking up to you
So sweet, got me looking up, got me looking up to you
First impressions, had me guessing how it could be
Often thinking that you could be the love I need
I'm looking forward to that sweet reality, oh yeah
I see myself rewarded with the love I need
And what I'm believing got me looking up to you
What I'm receiving keeps me feeling like I do,
There's a thing never simplified, oh no
Only mastered by those who take the time
Don't you know good judgment could keep it on your side
The rules are buried, emotions often decide
What I'm believing got me looking up to you
What I'm receiving keeps me feeling like I do
And so sweet, got me lookin' up, got me lookin' up to you
So sweet, baby, got me lookin' up to you
So sweet, got me lookin' up, got me lookin' up to you
Got me lookin' up to you
You know these times can take you through so many changes
Things you can't figure out sometimes seem the strangest
People doing things no one can explain
I don't know what I would do if love wasn't here to keep me sane
What I'm believing's got me looking up to you
What I'm receiving keeps me feeling like I do
And so sweet, it's so sweet, baby
Got me looking, got me looking up to you
Wanna say, wanna say, wanna say
(What I'm believing) What I'm believing
(Got me looking up to you) Got me looking up to you
(What I'm receiving) What I'm receiving
(Keeps me feeling like I do) Keeps me feeling like I do
What I'm believing got me looking up to you
What I'm receiving keeps me feeling I do
What I'm believing got me looking up to you
What I'm receiving keeps me feeling I do
What I'm believing Got me looking up to you
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とても甘くて 思わず見上げてしまう 君を見上げてしまう
とても甘くて 君を見上げずにはいられない
とても甘くて 思わず見上げてしまう 君を見上げてしまう
最初の印象で、どういうことなのか考えさせられた
何度も思ったよ
君こそが僕が求めていた愛なのかもしれないって
あの甘い現実を僕は楽しみにしている
求めていた愛で満たされている自分が見える
そして、僕が信じているものが 君を見上げさせる
受け取っているものが 今の気持ちをにさせてくれる
決して単純化できないものがある
時間をかけた人だけが それをマスターできる
良い判断が それを自分の味方につけられる
でもルールは埋もれてしまって 感情が決めてしまいがちなんだ
そして、僕が信じているものが 君を見上げさせる
受け取っているものが 今の気持ちにさせてくれる
とても甘くて 思わず見上げてしまう 君を見上げてしまう
とても甘くて 君を見上げずにはいられない
とても甘くて 思わず見上げてしまう 君を見上げてしまう
この時代は君をあまりにたくさんの変化を経験させる
理解できないことほど、最も不思議に見えるものさ
誰にも説明できないことを人はやってしまう
僕を正気でいさせてくれる愛がもしなかったら
僕はどうしていたかわからない
そして、僕が信じているものが 君を見上げさせる
受け取っているものが 今の気持ちにさせてくれる
とても甘い とても甘いんだ ベイビー
僕を見つめさせる 君を見上げさせる
言いたい 言いたい、、
そして、僕が信じているものが 君を見上げさせる
受け取っているものが 今の気持ちにさせてくれる,,, (拙訳)
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この曲はR&Bチャートでも47位と当時ヒットしたわけではありません。
しかしリリースから11年後の1993年に、この曲をサンプリングした曲が全米6位まで上がる大ヒットになります。
それが、女性デュオZhané (ジャネイ)の「Hey Mr.D.J」でした。当初彼女たちはどこのレコード会社とも契約がなく、ヒップホップのコンピレーション・アルバムに参加することになって初めてレコーディングした曲だったそうです。「Looking Up To You」をサンプリングしたのは、ヒップ・ホップ・グループ、ノーティ・バイ・ネイチャーのDJ Kay Geeでした。
この「Hey Mr.DJ」はアメリカのエンタメ・ウェブ・マガジン「Slant Magazine」が2020年に選んだ”史上最高のダンス・ソング100”に選ばれるほど人気が高く、そのサンプリング・ネタである「Looking Up to You」もすごく人気なんですね。
「Looking Up to You」のサウンドを生み出したのがプロデューサーのウェブスター・ルイス(Webster Lewis)、ハービー・ハンコックのサブ・キーボーディストもつとめていたジャズ・ミュージシャンで、ディスコ系の作品やアーティストとしての作品もリリースしています。
「Give Me Some Emotion」
曲を書いたのはL.T.Dやタヴァレスに曲を書いているソングライター・チーム”Grey & Hanks"の片割れ、ゼイン・グレイ(Zane Grey)と、マーヴィン・ゲイの「I Want You」など数々のメロウでロマンティックなR&Bを書いているリオン・ウェア(Leon Ware)。
1980年代のR&Bはの大きな特徴は、シンセやドラムマシーンなどを使ったデジタル化とともに、都会的でロマンティックな世界観、というのもあったと思いますが、その先駆けの1曲でもあったように思います。
そして、デジタルなサウンドと都会的でロマンティックな世界観を見事に融合して当時のR&Bシーンを変えたのが、この年(1982年)の後半にリリースされたマーヴィン・ゲイの「セクシャル・ヒーリング」でした。そして1983年にはアイズレーの「Between The Sheets」、エムトゥーメイの「ジューシー・フルーツ」、フレディ・ジャクソンの「ロック・ミー・トゥナイト」など1980年仕様のR&Bの傑作がどんどん生まれていきます。
それでは、この曲を歌っているマイケル・ワイコフのプロフィールも少し。
彼はカリフォルニア州ロサンゼルスのウィルミントン出身。初めてのレコーディングはR&BアーティストのD.J.ロジャース1976年の代表作『オン・ザ・ロード・アゲイン』で、同じ年、スティーヴィー・ワンダーの名作『キー・オブ・ライフ(Songs in The Key Of Life)』に収録されていた「楽園の彼方へ(Pastime Paradise)」にウェスト・アンジェルス・チャーチ・オブ・ゴッド聖歌隊の一員として参加しています。
1978年に彼はシングル「Do the Camel Hump」でアーティスト・デビュー。1980年代に3枚のアルバムを出していて全てサブスクで聴くことができます。
まず、ファースト「Come to My World」(1980年)はマイケル自らアレンジも手がけけたオーソドックスなボーカル・アルバム。そして、この「Looking Up to You」が収録されていたのがセカンド「Love Conquers All 」(1982年)。そして、同じくウェブスター・ルイスがプロデュースした3枚目にして最後のアルバム「On the Line 」(1983年)では、これぞ1980年代のR&Bというサウンドに仕上がり、「Tell Me Love」が彼にとっての最高位(R&Bチャートで23位)となっています。
ワイコフはキーボーディストとしても有能な人で、ボビー・ウーマックの傑作『The Poet II』(1984)と『So Many Rivers』(1985)でキーボードを演奏していましたが、80年代後半には音楽業界から身を引いてしまいます。その後、彼は薬物依存症に苦しみ、仕事も家族も失いホームレスのような生活を送っていた時期があったそうですが、最終的には教会の音楽主事としての活動に従事し、2019年に膵臓がんのため66歳で亡くなっています。
最後はセカンド・アルバム「Love Conquers All 」からもう1曲。昨日登場したイヴリン・シャンペーン・キングとデュエットしている「Can We Be Friends」を。


