おはようございます。今日はタキシード(Tuxedo)の「Back 4 More」です。
I’m back for more oh
You’ve got a certain something I’m looking for
I’m back for more oh
You’ve got that j’nais sais quoi baby I can’t ignore
Warm night
Cold sheets
Wheels still turning fast
So tired can’t sleep
‘Cause you’re running through my memory
Baby
Ooh I tried to quit for a minute
But it didn’t change my mood
Ooh I’m running back to your lovin’
Because nothing feels this good
I’m back for more oh
You’ve got a certain something I’m looking for
I’m back for more oh
You’ve got that j’nais sais quoi baby I can’t ignore
Outside up tight
Moving through the city lights
Drinks at the Capri
Don’t feel right without you next to me
Baby
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また君のもとに戻ってきたんだ
君には、ずっと探していた"何か"があるから
また君に会いたくなってしまう
君のその説明できない魅力に
どうしても抗えないんだ
暖かい夜
冷たいシーツ
頭の中ではまだ車輪が回り続けてる
疲れ果てても眠れない
だって君の面影がずっと消えないから
ねえ、ベイビー
一度は忘れようとしたけれど
気持ちは何も変わらなかった
気づけばまた君の愛を求めてしまう
だって、君以上に満たされるものなんてないから
また君のもとに戻ってきたんだ
君には、ずっと探していた"何か"があるから
また君に会いたくなってしまう
君のその説明できない魅力に
どうしても抗えないんだ
外の世界は窮屈で
街のネオンの中をさまよってる
カプリで飲んでても
君が隣にいなきゃ、しっくりこないんだ
ねえ、ベイビー (拙訳)
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タキシードはロサンゼルスを拠点に活動するシンガー・ソングライター、メイヤー・ホーソーンとシアトルを拠点とするヒップホップ・プロデューサー、ジェイク・ワン(Jake One)によるデュオです。シック、シャラマー、ザップといった70年代終わりから80年代初頭にかけて流行したディスコ・ファンクという同じルーツを持つ2人が意気投合し、そういった音楽へのオマージュをたっぷり詰め込んだ作品を毎回リリースしてくれています。
彼らのセカンドアルバム「Tuxedo II」に収録されている「Fux with the Tux」という曲でフィーチャーされていた”スヌープ・ドッグ”は曲中でこう言っています。
“The only time you wear a Tuxedo is when it’s time to party.”
(タキシードを着るのはパーティーのときだけ)
きっと、タキシードとは”極上のパーティ・バンド”をイメージしてつけられた名前なのかもしれません。
彼らのデビューは2013年、3曲入りEPをリリースします、メインの曲はこれでした。
「Do It」
タキシードの音楽的なルーツについて彼らはこう語っています。
メイヤー:ジェイクと初めて会った時、お互いにミックステープを交換し合ったんだけど、あの頃ふたりともポスト・ディスコ時代の81年から83年、あのたまらなく最高な時代のレコードに夢中だったんだ。バーナード・ライトの『’Nard』(81年)に入っている「Just Chillin‘” Out」とか。
ジェイク:すごく特殊な音楽だった。言ってみれば、より簡略化されたファンク。リフやギターも少なめで、キーボードとベースにジャジーなコードだけみたいなシンプルなサウンド。カシーフの「I Just Gotta Have You(Lover Turn Me On)」(83年)みたいなワンマン・バンド的な曲のイメージだよね。
(Rolling Stone 2024 1/18)
リファレンスされていた曲はこんな感じです。
Bernard Wright 「Just Chillin' Out」
Kashief I Just Gotta Have You(Love Turns Me On)
1981年から83年というと、とんでもなく流行したディスコ・ブームが終焉して”都会型ファンク”が生まれていった時代ですね。派手だったディスコの反動と、ドラム・マシーンとシンセという新たなテクノロジーによって、アレンジから華やかな装飾がなくなり、ビートがソリッドになった印象が当時僕にはありました。でもどこか、ディスコの”楽天性”は残っているので、聴いていて気持ち良いサウンドでした。
メイヤー・ホーソンはソロになると1960年代〜70年代のR&Bへのオマージュを感じさせるスタイルなのですが、タキシードででは1980年代初頭というピンポイントで攻めているところが面白く、また、今の時代ではタキシードの方が広くアピールしているのが興味深いところです。
アルバム「Tuxedo IV」からのシングルだったこの「Back 4 More」も一聴して、パトリース・ラッシェンの「フォーゲット・ミー・ノッツ」を思い浮かびますが、この曲は1982年ですから、まさに彼らにとってドンピシャの時期の作品だったわけです。
ジェイク: 「Back 4 More」に対してのパトリース・ラッシェンに関するコメントは結構たくさん耳にしたけど、実際はまったく意識せずに出来上がった曲なんだ。パトリースの曲から取り入れたのは、あの「ティ、ティ、ティ、ティ」っていう(シンセの)一音だけなんだよね。それ以外はこの曲からインスパイアされたわけじゃない。でも、そういうたったひとつの要素によって曲への親しみが生まれるのは面白いと思う。
(Rolling Stone 2024 1/18)
確かに、シンセのパターン一つだけでその曲を思い出させるというのは、すごいですね。あのリフはたぶんパトリース本人が弾いていたのだと思いますが、これほど後世に残るものになるとは考えてはいなかったでしょう。
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