おはようございます。
今日はクリストファー・クロスの「風立ちぬ」です。
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It is the night
My body's weak
I'm on the run
No time to sleep
I've got to ride
Ride like the wind
To be free again
And I've got such a long way to go
To make it to the border of Mexico
So I'll ride like the wind
Ride like the wind
I was born the son of a lawless man
Always spoke my mind with a gun in my hand
Lived nine lives
Gunned down ten
Gonna ride like the wind
And I've got such a long way to go
To make it to the border of Mexico
So I'll ride like the wind
Ride like the wind
Accused and tried and told to hang
I was nowhere in sight when the church bells rang
Never was the kind to do as I was told
Gonna ride like the wind before I get old
It is the night
My body's weak
I'm on the run
No time to sleep
I've got to ride
Ride like the wind
To be free again
And I've got such a long way to go
To make it to the border of Mexico
So I'll ride like the wind
Ride like the wind
And I've got a long way to go
To make it to the border of Mexico
So I'll ride like the wind
Ride like the wind
Gonna ride like the wind
Ride
Gonna ride like the wind
Gonna ride
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夜になった
体は弱っている
オレは逃亡中だ
眠っている暇はない
走らなきゃ
風のように走っていくんだ
また、自由になるために
まだまだ道のりは遠い
メキシコの国境まで行くには
だから風のように走ろう
風のように乗っていくんだ
無法者の息子として生まれ
いつも銃を手にとり 自分に話しかけた
9回やられたら10回撃ち殺した
風のように突っ走るんだ
まだまだ道のりは遠い
メキシコの国境まで行くには
だから風のように走ろう
風のように乗っていくんだ
告発され、裁判にかけられ、絞首刑を宣告された
教会の鐘が鳴ったとき、オレはもういなかった
言いなりになるような人間じゃない
老いぼれてしまう前に 風のように走ってゆくのさ
夜になった
体は弱っている
オレは逃亡中だ
眠っている暇はない
走らなきゃ
風のように乗っていくんだ
また、自由になるために
まだまだ道のりは遠い
メキシコの国境まで行くには
だから風のように走ろう
風のように乗っていくんだ
まだまだ道のりは遠い
メキシコの国境まで行くには
だから風のように走ろう
風のように乗っていくんだ
風のように乗ってゆくんだ
乗って
風のように乗ってゆくんだ
乗ってゆくんだ
(拙訳)
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グラミー賞で最優秀楽曲、レコード、アルバム、新人の主要4部門を史上初めて制覇したアーティスト(のちにノラ・ジョーンズも、そして昨日ビリー・アイリッシュも達成しました)。その大ヒットアルバム「南から来た男」からのファースト・シングルが「風立ちぬ」で、ちょうど40年前の1980年2月発売でした(アルバムは1979年12月発売)。
この「風立ちぬ」は日本ではAORの代表曲として、ドライヴ・ミュージック、リゾート・ミュージックとして愛好されてきたのですが、歌詞の内容はまさに”西部劇”なんです。
歌詞に忠実にするなら、邦題は「風立ちぬ」ではなく「逃亡者」のほうが適切でしょう。
しかし「逃亡者」ではクリストファー・クロスの声のイメージとは離れすぎですよね。この曲の少し前にトム・ペティが「逃亡者」(”Refugee")という邦題を使っていましたし。
あと、”風”がキーワードですから、使いたいですね。そうすると「風を撃て」なんていうのはどうでしょう?
あっ、これはキリンジのデビュー曲のタイトルでした、、。
この曲も、冒頭で”夜になる”ところから始まってますね。
そして、曲の後半で”スキャット”のパートがあるところも共通している。
「風を撃て」はキリンジ版「Ride Like The Wind」だったんじゃないか?なんてまた妄想してしまいました、、、。
話が脱線してしまいましたが、オリジナルのクリストファー・クロスよりもこの曲の歌詞のワイルドな世界観によく似合っているカバーがあります。
英国のヘヴィ・メタル・バンド”サクソン”が1988年にカバーしたものです。オリジナルのPVより昨年アップされた映像のほうがまた歌詞にぴったりです。
日本人が聴いたら、AORをメタルで演奏したパロディーみたいに感じてしまいますが、実は歌詞のイメージをとても遵守しているカバーなんですね。
しかも、本家のクリストファー・クロスはもともとハード・ロック・バンドのボーカルとギターを担当し(当時は長髪でフライングVを弾いていた)、ディープ・パープルのライヴでリッチー・ブラックモアの代役をやったこともある人なので、このカバーもきっと気に入っているんじゃないかと思いますがどうなんでしょうか?
ちなみに、クリストファー・クロスはメキシコに近い、テキサス州サンアントニオに住んでいて、幼い頃から西部劇を見て育ったそうです。国境を越えれば法を逃れて放蕩にふけることができる、というようなイメージがあって、子供心にもメキシコ国境は魅惑的なものだったと語っています。
サウンドという観点で言えば、1970年の後半から80年のあたまにかけてというのは、ポップスやロックが最も都会的に洗練されていった時期で(もう数年で”打ち込みサウンド”が主流になるわけですが)、その象徴ともいえる高いクオリティの音作りがなされています。
また、当時はディスコが大ブームでしたから、ディスコ用に編集したヴァージョンもあったようです。
ですから、この曲のアレンジ、サウンドの特性を活かしてクラブ・ミュージックとしてカバーするアーティストもいました。
East Side Beat - Ride Like The Wind (Factory Mix)
もともとが”西部劇”を都会的な洗練されたアレンジで演奏するという不思議な曲だったわけですから、ヘヴィ・メタやクラブ・ミュージックのカバーが生まれてもおかしくないのかもしれませんね。
この曲のカバーとして面白いのはフランク・ザッパが1981年に行ったニューヨークの”リッツ”でのライヴ音源。オリジナルのアレンジをベースにしながらも、そのバランスをわざと壊していくようなラフなノリが、この曲によく合ってい流と思います。ギターはアル・ディ・メオラ。ちなみにザッパは彼にボーカルを歌ってほしいとリクエストしましたが実現しなかったそうです。
最後は、アルバム「南から来た男」から、「風立ちぬ」とともに彼の代表曲となった「セイリング」を。AORをカテゴライズし直したような”ヨット・ロック”という呼び方がありますが、そのジャンルを象徴する曲としても再評価されています。
やっぱり、名盤。デビュー作でこのクオリティはすごい。
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