おはようございます。今日はランディ・クロフォードの「愛ふたたび(ONE DAY I'LL FLY AWAY)」です。
I make it alone
When love is gone
Still you made your mark
Here in my heart
One day I'll fly away
Leave your love to yesterday
What more can your love do for me?
When will love be through with me?
I follow the night
Can't stand the light
When will I begin
My life again?
One day I'll fly away
Leave your love to yesterday
What more can your love do for me?
When will love be through with me?
Why live life from dream to dream
And dread the day that dreaming ends?
One day I'll fly away leave your love to yesterday
What more can your love do for me?
When will love be through with me?
Why live life from dream to dream
And dread the day that dreaming ends?
One day I'll fly away, fly away, fly away
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私は一人でやっていく
愛が消えてしまっても
あなたの痕跡は残っている
この心の中に
いつか私は飛び立つ
あなたの愛を昨日に置き去りにして
あなたの愛にこれ以上何ができるの?
いつになれば愛は私と別れてくれるの?
私は夜についてゆく
光には耐えられない
いつになれば
私の人生をもう一度始められるの?
いつか私は飛び立つ
あなたの愛を昨日に置き去りにして
あなたの愛にこれ以上何ができるの?
いつになれば愛は私を解放してくれるの?
どうして夢から夢へと生きて
夢が終わる日を恐れるの?
いつか私は飛び立つ、過去に愛を置き去りにして
あなたの愛が私に何をもたらすの?
いつになれば愛は私と別れてくれるの?
どうして夢から夢へと生きて
夢が終わる日を恐れるの?
いつか私は飛び立つ、飛び立ってゆく (拙訳)
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「ONE DAY I'LL FLY AWAY」ヤマハぷりんと楽譜
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ランディ・クロフォードが1980年にリリースしたアルバム「NOW WE MAY BEGIN 」(邦題:道標(みちしるべ))に収録されていた曲です。
彼女はジョージア州メイコンで生まれましたが1歳になる前にオハイオ州シンシナティに移り、そこで教会や学校の合唱団、グリークラブなどで歌を歌い始め、15歳のときに初めてプロとしてパフォーマンスを経験。そして、ニューヨークでジョージ・ベンソンのオープニングとして出演したことがきっかけで、コロンビア・レコードとの契約し、1972年にシングルを発売しています。
彼女はクインシー・ジョーンズの勧めで、彼のアルバム『Body Heat』に収録されていた「Everything Must Change」という曲を、1975年11月のワールド・ジャズ・アソシエーション・オールスター・バンドのコンサートで歌ったところ、コンサートのプロデューサー、スチュワート・レヴィンが彼女のパフォーマンスに感銘を受け、彼のサポートで1976年アルバム・デビューを果たします。
アルバムタイトルは「Everything Must Change」。デビューのきっかけになったライヴ録音が1曲目に収録されていました。
そして、彼女の名前が広く知られるようになったのは、人気ジャズ・グループ、クルセイダーズの曲にボーカルとして参加した「ストリート・ライフ(STREET LIFE)」がヒットしたことでした。
この成功を受けて、彼女のアルバムをクルセイダーズが完全にバックアップして作ることになったのですが、そのアルバムが「NOW WE MAY BEGIN 」です。
そしてこの「ONE DAY I`LL FLY AWAY」も「ストリート・ライフ」と同じく、作曲がジョー・サンプル(クルセイダーズ)、作詞がウィル・ジェニングスというコンビによって書かれています。
ウィル・ジェニングスは僕が本当に敬愛する作詞家なんですが、今年(2024年)の9月に亡くなっています。この頃の彼は、バリー・マニロウの「想い出の中に(Looks Like I Made It)」やディオンヌ・ワーウィックの「涙の別れ道(I'll never love this way again)」など、大ヒット作詞家として名をあげ始めたタイミングですね。
都会的な洗練された楽曲が多いですが、彼はテキサス州生まれでナッシュビルでキャリアを始めたという、カントリーがベースにある人です。ちなみに、作詞家になる前に4年間教師をやっていたそうです。
情感に訴えてくるのに品格もしっかりあって、しかも体温も感じるんですよね。1950年代から60年代のアメリカのスタンダード・ソングの持つ佇まいを80年代、90年代へと継承していった人だと僕はとらえています。
その彼がこの曲について「ヨーロッパでは瞬く間にスタンダードになったんだよ」と語っていましたが、確かにアメリカではシングルになりませんでしたが、イギリスのチャートでは2位、オランダ、ベルギーでは1位になっています。
そして、この曲の”スタンダード感”を思い知らさせてくれたのが、2001年公開の映画「ムーラン・ルージュ」でした。出演したニコール・キッドマンがこの曲を歌っていたんですね。
ちなみに彼女の歌はトニー・フィリップスによるリミックス・ヴァージョンがシングルとしてもリリースされています。
これによって再び注目を集めたこの曲は、2013年にイギリスのシンガー、キンバリー・ウォルシュがカバー。そして、この間このブログでご紹介しましたが、ビリー・ジョエルの「シーズ・アールウェイズ・ア・ウーマン」のファイフ・デンジャーフィールドによるカバーを使ってヒットさせた実績のある、イギリスの百貨店”ジョン・ルイス”がTV CM(2016年)でエレクトリック・バンド”Vaults”によるこの曲のカバーを使って話題になっていました。
この曲はもちろんジョー・サンプルのメロディも素晴らしいので、最後はインストで。2010年リリースのキース・ジャレットとチャーリー・ヘイデンのデュオ・アルバム「Jasmin」に収録されていたものをぜひお聴きください。
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