まいにちポップス(My Niche Pops)

令和元年初日から毎日更新中〜1日1ポップス。エピソード、歌詞の和訳、謎解き、マニアックな捜査、勝手な推理、などで紹介していきます。text by 堀克巳(VOZ Records)

「モーニング・ガール(Morning Girl)」ネオン・フィルハーモニック(1969)

 おはようございます。

 さて今日は、素敵な曲が多い"ガールもの"の中から1969年に全米17位まであがるヒットとなった「モーニング・ガール」を。

 このところ、くどく書いてきましたが、1966年のビーチボーイズの「ペット・サウンズ」に刺激を受けたビートルズ、特にポールの才能がさく裂し(「サージェントペパーズ」「マジカル・ミステリーツアー」)、「デイドリーム・ビリーバー」や「君の瞳に恋してる」なんていう不滅のポップスも生まれた1967年はすごい年でした。

 しかし、その勢いが続いた翌1968年も素晴らしいポップスが作られました。

 1960年代前半から中ごろの、ポップス黄金時代は、シンガーとソングライター、プロデューサー、プレイヤーが完全分業制で機能するヒット曲生産システムが大回転しました。しかし、1960年代後半はビートルズの動きに触発されて、サウンドにこだわったポップス、コンセプト・アルバムを作ろうという動き活発になりました。

 アソシエーションの「バースデイ」、ミレニアムの「ビギン」、ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズなど後世になって高く再評価される作品が作られたのです。

 (逆にシングルは1910フルーツガム・カンパニーなどのバブルガム・ポップが大ブレイクしていました)

 ネオン・フィルハーモニックはその流れに沿って現れた新しいバンドでした。ソングライター、キーボーディストのタッパー・ソーシーとボーカリスト、ドン・ブラントの2人組で、こういう音楽には珍しく、カントリーのメッカ、ナッシュビルで結成されました。

 有名なプロデューサー、アレンジャー、プレイヤーは使わず、タッパー・ソーシーが中心になって地元ナッシュビルで録音したようですが、ナッシュビル・シンフォニー・オーケストラのストリングスがとても効果的に使われています。タッパーはクラシックやジャズの素養もすごくあったようです(最近は、検索してみたら、世界を動かしている陰謀をあばく研究者として本を書いていました)

 「モーニング・ガール」は、子供からいつのまにか大人になった少女になんだかんだ言ってしまう、「あの娘におせっかい」的な歌です(最後は、外に出ていって、君に似合った男を見つけるがいい、などと言っています)

 

 この曲が収録されたアルバム「ザ・モス・コンフェセズ」(The Moss Confesses、蛾は告白する、なんてタイトル、、)の最後に”Morining Girl ,Later"(モーニング・ガール、その後)という曲があって、”いったいこんな長い間、どこに行っていたんだ?”という歌詞で始まっていて、お前が出ていけっていったんだろ、とつい突っ込みたくなりました。

 

 それはともかく、無名の新人バンドで、ヒット・メイカーたちの力を一切借りずに全米17位までいったわけで、いい曲なのだと思います。

 

Morning Girl - The Neon Philharmonic - 1969 -

  1976年にショーン・キャシディもカバーしています。彼のデビュー曲で邦題は「素敵なモーニング・ガール」でした。(ちなみにこの人、このブログに出てくる「ビー・マイ・ベイビー」「ダ・ドゥ・ロン・ロン」「魔法を信じるかい」もカバーしています。)


SHAUN CASSIDY - MORNING GIRL

 

 

Morning Girl (Remastered)

Morning Girl (Remastered)

 

 

 

Morning Girl

Morning Girl