まいにちポップス(My Niche Pops)

令和初日から毎日、1000日連続で1000曲(せんきょく)を選曲(せんきょく)しました。。。(現在は不定期で更新中)古今東西のポップ・ソングを、エピソード、和訳、マニアックなネタ、勝手な推理、などを交えて紹介しています。親しみやすいポップスは今の時代では”ニッチ(NIche)”な存在になってしまったのかもしれませんが、このブログがみなさんの音楽鑑賞生活に少しでもお役に立てればうれしいです。追加情報や曲にまつわる思い出などありましたらどんどんコメントしてください!text by 堀克巳(VOZ Record

「Stare at Me」ジェーン・ハンドコック&アンダーソン・パーク(JANE HANDCOCK, Anderson .Paak )(2025)

おはようございます。今日はジェーン・ハンドコックとアンダーソン・パークの「Stare at Me」です。

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Lil daddy’s from LA’s on his way
and I can't wait to see
diamonds dancing on his neck
pretty smile
VANS on his feet

Oh AP AP
I like what you did to me
Won't you take me to the sky?
Usually I'm motion deep
No hoes, I got my phone on D&D
I love it when you drive me by the beach
Outside I'm a classy little piece
But inside I be ratchet in the sheets
Wanna bust down
Run it uptown 
so good it got me shook
Got me showing out, this is show now
I do anything to make you look

Something bout the way you stare at me
Think you might have put a spell on me
Something bout the way
Watching baby please
I know you’re liking what you see
Ooooooooooooh
I like it i love it
Oooooooooooooh
I like it i love it

My baby’s on the way from the bay
and I can't wait to see
Cartier frames gold chain bucket cap
crocs on her feet 
Oh baby Jane, baby Jane, baby Jane
One day you'll marry me
until that day I'll be in LA
Where you wanna rip and run the streets
Check it out we gon' dance, shop and eat
Gon' bouncin on impala seats
Gon' take you to the spots it's hard to book
Gon' book it with the gangsters and the crooks
If you wanna bust down, we'll run it uptown

Just watch me cook
Got a nigga showin' now
this is a show now
I'd do anything to make you look

Something bout the way you stare at me
Think you might have put a spell on me
Something bout the way
Watching baby please
I know you’re liking what you see
Ooooooooooooh
I like it i love it
Oooooooooooooh
I like it i love it

We gon’ take it 
Uptown
From the Bay Downtown
Westside 
Eastbound
We don't play that
Uno, dos, tres
Say that
What the fuck you say
From the Bay, on the way to LA

We gon’ take it 
Uptown
From the Bay Downtown
Westside 
Eastbound
We don't play that
Uno, dos, tres
Say that
What the fuck you say
From the Bay, on the way to LA

Something bout the way you stare at me
Think you might have put a spell on me
Something bout the way
Watching baby please
I know you’re liking what you see
Ooooooooooooh
I like it i love it
Oooooooooooooh
I like it i love it

****************************************

リル・ダディはLAから向かってる途中
会えるのが待ちきれない
首元にはダイヤが踊って
カワイイ笑顔に
足元にはVANS

ああ AP, AP
あなたが私にしてくれたことが好き
空まで連れてってくれない?
いつもは態度に出さないタイプ
遊び相手もいないし 携帯は通知オフ、
海までドライブしてくれたら最高
外ではお上品にしてるけど
ベッドの中じゃぶっ飛んでるわ
もっと激しく踊って
アップタウンまでイキたい
もう良すぎて震える
私をさらけだして もうこれはショー
あなたをに見てもらえるならなんだってできる

あなたが私を見つめるそのやり方
まるで魔法をかけてるみたい
その見つめ方 ベイビーお願い 
あなたもきっと私を好きになっているでしょ

Ooooooooooooh
好き、たまらなく好き
Oooooooooooooh
好き、たまらなく好き

オレのベイビーがベイエリアからこっちに向かってる
会うのが待ちきれない
カルティエのサングラス、ゴールドのチェーン、バケットハット
足元にはクロックス

Oh ベイビー・ジェーン、ベイビー・ジェーン、ベイビー・ジェーン
いつかお前はオレとと結婚するんだ
その日までは、オレはLAにいるよ
オマエが街で遊びまくりたかったら
さあ、踊って、買い物して、食おうぜ
インパラ(シボレー)のシートで跳ねながら
予約できないような店にも連れてくよ
ギャングや悪いヤツらがいても、オレが仕切るさ
もしもっとハジけたいなら、アップタウンまでイっちゃおう

オレの腕前を見てくれ
本気を見せてやる
これはもうショーなんだ
おまえを振り向かせるためなら、何だってする

おまえがオレを見つめるそのやり方
まるで魔法をかけてるみたいさ
その見つめ方 ベイビーお願いだ
おまえもきっとオレを好きになってるよな

Ooooooooooooh
好き、たまらなく好き
Oooooooooooooh
好き、たまらなく好き

連れていくよ アップタウン
ベイエリアからダウンタウン
エストサイドから
イーストバウンド
遊びじゃない
ウノ、ドス、トレス
言ってみな
なんて言った?
ベイからLAへ向かってる途中よ

連れていくよ アップタウン
ベイエリアからダウンタウン
エストサイドから
イーストバウンド
遊びじゃない
ウノ、ドス、トレス
言ってみな
なんて言った?
ベイからLAへ向かってる途中よ

あなたが私を見つめるそのやり方
まるで魔法をかけてるみたい
その見つめ方 ベイビーお願い 
あなたもきっと私を好きになっているでしょ

Ooooooooooooh
好き、たまらなく好き
Oooooooooooooh
好き、たまらなく好き (拙訳)

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 ブルーノ・マーズと組んだ”シルク・ソニック”でもお馴染みのアンダーソン・パークがフィーチャーされてるこの曲、僕みたいな80年〜90年代のR&B好きの体に染み込んでいるようなグルーヴですから、まさに”ひと耳ぼれ”してしまったわけですが、この曲の主役のジェーン・ハンドコックというシンガーのことはまったく知らなかったんですよねなのでちょっと調べてみました。

 彼女の本名はMyariah Summersと言ってカリフォルニア州オークランド出身。この「Stare at Me」の歌詞のなかで「オレのベイビーはベイエリアからやってくる」なんて歌われていますが、彼女は実際にベイエリアで育っているようです。

 MVで見る彼女は、1990年代のソウル・ディーバっぽい雰囲気を醸し出していますが、最初はソングライターをメインとして活動していました。オークランド芸術学校でしっかりと理論から音楽を学んだ彼女は卒業後はアトランタに移住し音楽活動をする中で”メンター”に出会います。それが、ラファエル・サディークRaphael Saadiq。1980年代から90年代にかけてのR&Bを代表するグループの一つ、トニー・トニー・トニー(Tony! Toni! Toné!)のメンバーで、その後もソロ・アーティスト、プロデューサーとしても活躍している人です。

 そして彼女はサディークがプロデュースしたエイドリアン・マルセルの2013年のアルバム「7 Days of Week」にソングライターとして10曲も参加することになります。また同じ年に元デスティニーズ・チャイルドケリー・ローランドにも「This Is Love」という曲を書いています。その後もタイリース、リック・ロス、テディ・ライリーなどたくさんのアーティスト、プロデューサーとも仕事をしてます。

 アーティストとしては、サディークがエグゼクティブ・プロデュースを手がけたミックステープ『Truth Be Told(2015)』と『Truth Explains a Lot(2017)』で活動をスタートさせています。

『Truth Explains a Lot(2017)』からエイドリアン・マルセルをフィーチャーした曲を

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 その後、彼女は自宅にレコーディング機材を揃え、自分の内面と向き合う創作活動に没頭し、『Where’s Jane』というEPシリーズをリリースします。

 そして、彼女は新たな"恩人”に出会います。それが、アメリカヒップホップ界の重鎮スヌープ・ドッグです。彼が2021年にプロデュースしたコンピレーション「Algorithm」に彼女は選ばれ、「LIKE MY WEED」という曲が収録されています。90年台のHIPHOP SOULの匂いを感じさせる楽曲です。

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 そして、2022年にスヌープ・ドッグが自身も創設期のメンバーでもあったHIPHOP界を代表するレーベル、デス・ロウ・レコード(Death Row Records)の経営者になると、彼女のアルバム「World of Women」(2023)もデス・ロウからリリースすることになり、彼女の認知度も一気に上がりました。ちなみにスヌープはこのアルバムに6曲も参加しています。彼女を相当推していたんですね。

 その「World of Women」から同じデス・ロウ所属でマーヴィン・ゲイ・スタイルの作品『ザ・リバース・オブ・マーヴィン』で話題になったオクトーバー・ロンドン (October London)をフィーチャーした「That's on Me」を。

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 そして、7月11日にリリースされたばかりの彼女のニューアルバム「IT'S ME、NOT YOU」からの先行シングルだったのがこの「Stare at Me」です。

  このアルバムのジャケがまた秀逸なんです。

 写真、ロゴ、そしてジャケの傷んだ感じとか、1980年代のR&BのLP感が濃厚ですよね(若い頃、こんな感じのレコードをたくさん持ってました(笑)。 
 彼女のバイオを見ると、影響を受けたアーティストとしてミッシー・エリオットスティーヴィー・ワンダー、グラディス・ナイト、ローリン・ヒルアレサ・フランクリンホイットニー・ヒューストン、メアリー・J.ブライジ、といった大物に加え女性ラッパーのパイオニアロクサーヌ・シャンテなんて名前も上がっています。やはり80年代〜90年代のR&Bに強く影響されたようですが、それと同時にこういったアーティストたちが”一般の人々のためにある”ということにインスピレーションを感じているとのことです。

 彼女もまた「Stare at Me」できっと、今まで以上にたくさんの人々を楽しませる存在になったのかもしれません。

 

Stare at Me [Explicit]

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It's Me, Not You [Explicit]

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