まいにちポップス(My Niche Pops)

令和初日から毎日、1000日連続で1000曲を選曲しました(苦笑)。古今東西のポップ・ソングをエピソード、歌詞の和訳、マニアックなネタ、勝手な推理、などで紹介しています。みなさんの音楽鑑賞生活に少しでもお役に立てればうれしいです。みなさんからの情報や思い出話などコメントも絶賛募集中です!text by 堀克巳(VOZ Records)

「A面で恋をして」ナイアガラ・トライアングル(1981)

 おはようございます。

 今日はナイアガラ・トライアングルの「A面で恋をして」です。

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 こちらは<ナイアガラ・トライアングルVOL2>で大瀧詠一佐野元春杉真理の3人です。

 1976年には<ナイアガラ・トライアングルVOL.1>があって大瀧詠一山下達郎伊藤銀次というメンバーでした。

 

 この企画のきかっけは「A LONG VACATION」のヒットで、大瀧の元に資生堂のCMタイアップの話が来たことでした。

 その頃はアルバムは大ヒットしても、アルバムの曲はさほどヒットしていない状況で、ここで資生堂のCMソングを歌えばヒット間違いなしで、それが大瀧詠一の決定打になってしまって、歌手として引くに引けなくなることを危惧した彼は、その話を断ったそうです。

 しかし、そこでCMのキャッチコピーができているといって聞かされたのが”A面で恋をして”というコピーでした。

 

「言われたときパッとできちゃった(笑)。あー、できちゃったなぁ、大瀧詠一で「A面で恋をして」、売れそうだなぁと。」

 

「じゃ、ここで大滝詠一という名前を使わないですむ手はないか。で、思いついた。『ナイアガラ・トライアングルVOL2』しかない、と(笑)。まだ、”A面で恋をして”って部分しかできてなかったけど、これをトライアングルでやるんだと思った瞬間、バディ・ホリーのスペクター・サウンドっていうイメージができちゃった。そうすると、あと二人いないと成立しない。じゃ、これは佐野くんと杉くん、この二人しかない、と」

         (大滝詠一 Talks About Niagara Complete Edition)

 

 ”バディ・ホリーのスペクター・サウンド”、大瀧はご存知の通り、モノラルのフィル・スペクターの”ウォール・オブ・サウンド”をヒントに、それをステレオ・サウンドに再構築した”ナイアガラ・サウンド”がトレードマークでした。

 

 それをバックに歌うバディ・ホリーというイメージで、具体的な楽曲としては「Everyday」を想定したようで、特徴的な”A-hey, a-hey-hey”というフレーズも取り入れています。

「Everyday」はバディ・ホリーの代表曲「ペギー・スー」のB面に収録されていたもので、シングルは1957年に全米3位になっています。

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Every day, it's a-getting closer
Going faster than a rollercoaster
Love like yours will surely come my way
A-hey, a-hey-hey


Every day, it's a-getting faster
Everyone said, "Go ahead and ask her"
Love like yours will surely come my way
A-hey, a-hey-hey


Every day seems a little longer
Every way, love's a little stronger
Come what may
Do you ever long for true love from me


Every day, it's a-getting closer
Going faster than a rollercoaster
Love like yours will surely come my way
A-hey, a-hey-hey

 

Every day seems a little longer
Every way, love's a little stronger
Come what may
Do you ever long for true love from me


Every day, it's a-getting closer
Going faster than a rollercoaster
Love like yours will surely come my way
A-hey, a-hey-hey


Love like yours will surely come my way

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毎日、どんどん近づいていく
ジェットコースターよりも速く
君のような愛はきっと僕のほうにやってくる


毎日、どんどん早くなっていく
みんなが言った「彼女を誘ってみなよ」って
君のような愛はきっと僕のほうにやってくる


毎日、ちょっと長く思える
あらゆる意味で、愛はちょっと強い
どんなことがあっても
僕からの本当の愛を待ち焦がれているのかい?


毎日、どんどん近づいていく
ジェットコースターよりも速く
君のような愛はきっと僕のほうにやってくる


毎日、ちょっと長く思える
あらゆる意味で、愛はちょっと強い
どんなことがあっても
僕からの本当の愛を待ち焦がれているのかい?


毎日、だんだん近づいていく
ジェットコースターよりも速く進む
君のような愛はきっと僕のほうにやってくる

          (拙訳)

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 ジェームス・テイラージョン・デンバー、最近ではフィオナ・アップルもカバーしています。

 

 また大瀧はこの曲以前にもバディ・ホリーをイメージした曲をリリースしています。彼の「ペギー・スー」を1970年代ファンキー・サウンドでアプローチした「しゃっくりママさん」(1975)。

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 「しゃっくりママさん」を元に、沢田研二に書いた「あの娘に御用心」(1975)。コーラスは大瀧と山下達郎

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 最後はこの曲のカバーを2つ。

2001年、高田文夫が自身のラジオ番組の企画で「A面で恋をして」に合わせて歌詞を書いた「冷麺で恋をして」。大瀧はこの企画を快諾したそうです。歌っているのは東貴博。歌手名は小滝詠一。”こたき”ではなく、韻を合わせて”しょうたき”と読むのだそうです。

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 2020年の原田知世のカバー。アレンジは伊藤ゴロー。ボサノヴァの名手というイメージが僕にはあったのですが、こういうアレンジもやるんですね。

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