まいにちポップス(My Niche Pops)

令和元年初日から毎日更新中〜1日1ポップス。エピソード、歌詞の和訳、謎解き、マニアックな捜査、勝手な推理、などで紹介していきます。text by 堀克巳(VOZ Records)

「サタデー・ラブ(Saturday Love)」シェレールfeat.アレキサンダー・オニール(1985)

 おはようございます。

 今日はシェレールアレキサンダー・オニールの「サタデー・ラブ」です。


Saturday Love

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Sunday, Monday, Tuesday, Wednesday
Thursday, Friday, Saturday love
Sunday, Monday, Tuesday, Wednesday
Thursday, Friday, Saturday love,,,

When I think about you
My feelings can't explain
Why after all this time
My heart still feels pain

When I look at you
Memories of love
Like no one before
You'll stay on my mind

(Special feelings, special time)
Always so special
(I was yours and you were mine)
Made for each other

(All the good I won't forget)
You will stay on my mind
(Saturday, the day we met)

For always and forever
You will be my Saturday love

Sunday, Monday, Tuesday, Wednesday
Thursday, Friday, Saturday love
Sunday, Monday, Tuesday, Wednesday
Thursday, Friday, Saturday love,,,

When I think about you
My feelings can't explain
Why after all this time
My heart still feels pain

When I look at you
Memories of love
Like no one before
You stay on my mind

(Special feelings, special times)
Feeling so special
(I was yours and you were mine)
Made for each other, girl

(All the good I won't forget)
Staying on my mind, girl
(Saturday, the day we met)
Girl, you know I can't leave you behind

There's never any question
You will be my Saturday love

Sunday, Monday, Tuesday, Wednesday
Thursday, Friday, Saturday love
Sunday, Monday, Tuesday, Wednesday
Thursday, Friday, Saturday love,,,

When I look at you
Special feelings, special times
I thought we'd always be together
But sometimes things just
Don't work out like we planned

Life goes on and people grow
Out of things that fit before
But Saturday remains the same
And I hope it'll never change

For always and forever
You will be my, you will be my
You will be, be my Saturday love

Never on Sunday, Monday's too soon
Tuesday and Wednesday just won't do
Thursday and Friday, we can begin
But our Saturday love will never end

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日曜、月曜、火曜、水曜、木曜、金曜、土曜日の恋人

日曜、月曜、火曜、水曜、木曜、金曜、土曜日の恋人、、

 

あなたのことを想うとき この感情はうまく言葉であらわせない

どうして今頃になってもまだ 胸が痛むのかしら

 

あなたを見つめるとき 愛の記憶が

他の誰とも違う あなたのことは忘れられないでしょう

 

(特別な感情 特別な時間)

いつだって、すごく特別

(私はあなたのもので あなたは私のものだった)

最高にお似合いなの

(素敵な思い出は全部忘れないでしょう)

あなたはずっとこの胸にいる

(土曜日、二人が出会った日)

いつでも、いつまでも

あなたは私の土曜日の恋人

 

日曜、月曜、火曜、水曜、木曜、金曜、土曜日の恋人

日曜、月曜、火曜、水曜、木曜、金曜、土曜日の恋人、、

 

君を想うとき この感情はうまく説明できない

どうして今頃になってもまだ 胸が痛むのだろう

 

君を見つめるとき 愛の記憶が

他の誰とも違う 君のことは忘れられはしない

 

(特別な感情 特別な時間)

何より特別に感じる

(私はあなたのもので あなたは私のものだった)

最高の相性なんだ ガール

(素敵な思い出は全部忘れないでしょう)

ずっとこの胸にいるんだ ガール

(土曜日、二人が出会った日)

ガール、君を残してなんて行けないよ

これっぽっちの疑いもなく

君は僕の土曜日の恋人

 

あなたを見つめるとき 特別な感情と特別な時間

二人はいつだって一緒だと思っていた

だけど時々ものごとは私たちが望んだようにはいかないの

人生は進んでいって、人は成長する

以前はしっくりしていたものが場違いに感じる

だけど土曜日はいつだって同じ

だからこれからもかわってほしくないの、、

いつだって、いつまでも

あなたは、あなたは、私の土曜日の恋人


日曜はダメ、月曜は早すぎる

火曜と水曜は都合が悪い

木曜と金曜なら、始められる

だけどふたりの土曜の恋は決して終わらないの  (拙訳)

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 シェレールは本名はシェリル・アン・ノートンと言って、彼女が銀行に働いていた時の上司が、遅刻癖のあった彼女に対して「シェ、レール、遅いぞ」と、シェリルを強調した呼び方をしていて、それをそのまま芸名にしたそうです。

 シンガーを目指していた彼女はラッキーなことに家の隣に、マイケル・ヘンダーソンが住んでいて、彼のおかげで仕事をするようになります。彼はベーシストとしてマイルス・デイヴィスと共演し、シンガー、プロデューサーとしても活動した多才なアーティストです。

 まず彼女は彼のツアーやレコーディングに参加した後、ルーサー・ヴァンドロスのコーラスにも参加、そして作ったデモテープが”タブー・レコード”に認められデビューすることになります。

 

 タブー・レコードは、ビル・ウィザースを世に出したクラレンス・アヴァントが設立したレーベル。クラレンスは「ブラック・ゴッドファーザー」と呼ばれ、彼の歩みを追った同名のドキュメンタリーがNETFLIXで今も見れますが、とんでもない人脈と交渉力を武器にゴッドファーザーになったブラック・ミュージック界のドンです。

 

 この頃の彼は、まだ”ゴッドファーザー”にはなっていませんが、その片鱗を見せるエピソードが「ブラック・ゴッドファーザー」で紹介されています。

 

 当時プリンスのバックバンドだった”タイム”のメンバーだったジミー・ジャム&テリー・ルイスが、タイムをやめてプロデューサーなることを目指して少し仕事をはじめた頃、彼らのマネージャーがクラレンスにデモを渡したそうです。

 そしてクラレンスは二人が事務所に入ってくるなり、いきなり”プロデュースをやれ”といい、マネージャーを部屋の外に出すと、マネージャーから提案された契約金よりもっとたくさん金を払うと言ってきて、二人を驚かせたそうです。

 

 実はクラレンスは、ビル・ウィザースで大儲けしたサセックスというレーベルを最後は倒産させてしまっていて、新しく作ったタブーも全然順調じゃなかったんですね。なのに、まだヒットも出していない新人プロデューサー・チームにポンと大金を出したわけです。

 

 そしてジャム&ルイスの二人はそれに応え、タブーレコードからヒットを連発し、そこからジャネット・ジャクソンをはじめとして、80年代後半から90年代前半にかけて時代を代表するプロデューサー・チームにまでなるわけです。

 

 シェレールは、ジャム&ルイスが最初に成功させた女性シンガーになりました。

 1984年にリリースされた彼女のデビュー曲「I didn't Mean to Turn You On」は、その後ロバート・パーマーがヒットさせ、マライア・キャリーもカバーしました。


Cherrelle - I didn't Mean to Turn You On

 そして、この「サタデー・ラブ」(全米26位、全米R&B2位)でデュエットしているのがアレキサンダー・オニール。

 ジャム&ルイスと同じミネアポリス出身で、地元NO.1との評判のシンガーだったそうで、彼ら3人は”タイム”の前身バンドである”フライト・タイム”のメンバーでした。

 ジャム&ルイスアレキサンダーを仕事で使わないかとプリンスに紹介したことがあって、そのときアレキサンダーはお金のことを細かくいろいろ言いすぎたため、プリンスに嫌われて仕事をもらえなかったなんていうエピソードがあります。

 律儀なジャム&ルイスはそんな彼をクラレンスに紹介しタブーと契約、「サタデー・ラブ」の少し前にデビューし、この曲のヒットがきかっけでレーベルの看板シンガーになっていきます。

 

 シェレールのアルバム「アフェア」の日本語ライナーノーツ(吉岡正晴氏)には、彼女がジャム&ルイスについて語っているのが載っています。

「ジミー(・ジャム)とテリー(・ルイス)は違ったタイプ。テリーはとてもロジカル(理論的)。ジミーはエモーショナル(感覚的)。テリーはよくジミーが熱くなったところを落ち着かせて物事をロジカルに見るように言ってるわ。きっと二人のパーソナリティがあれだけ違うから長くやっていけるんだと思うわ。」

 プロデューサー・チームというのは成功した後、バラバラになるケースも多いのですが、彼らはずっとコンビを続けているのは、きっと絶妙な補完関係にあるからかもしれないですね。

 

 小柄で繊細な声のシェレールと、大柄で野太い声のアレキサンダー・オニールのコンビネーションもまた絶妙な補完関係にあったようで、その後も共演しています。

 この2曲とも当時個人的に大好きで、僕はどんどんジャム&ルイス作品にハマっていきました、、。

 

 全米28位R&B2位「Never Knew Love Like This」


Alexander O'Neal Featuring Cherrelle - Never Knew Love Like This

R&Bチャート1位「Everything I Miss At Home」


Cherrelle - Everything I Miss At Home.mpg

 

 

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