まいにちポップス(My Niche Pops)

令和初日から毎日、1000日連続で1000曲(せんきょく)を選曲(せんきょく)しました。。。古今東西のポップ・ソングのエピソード、洋楽和訳、マニアックなネタ、勝手な推理、などで紹介しています。キャッチーでメロディアスなポップスは今の時代では”ニッチ”なものになってしまったのかなあとも思いますが、このブログを読んでくださる方の音楽鑑賞生活に少しでもお役に立てればと願っています。みなさんからの追加情報や曲にまつわる思い出などコメントも絶賛募集中です!text by 堀克巳(VOZ Records)

「恋のときめき(I Just Want to Be Your Everything)」アンディ・ギブ(1977)

 おはようございます。

 今日はアンディ・ギブの「恋のときめき」です。


I Just Want To Be Your Everything

 "もう長い間

  君も僕もおたがいに気づき始めてから ずいぶん長くたつね

  君への思いはますます強くなっているんだ、ガール

  信じていいんだよ   君が求めているより少しだけ愛をくれたら

  君の愛が鍵を開けるだろう

 

   僕のダーリン そのワインのような唇を僕はいつまでも待ち焦がれるんだ

   僕の作った世界で君を取り囲んで この愛は輝くんだ、ガール

   よく見て確かめるんだ

   君が求めているより少しだけ愛をくれたら

   君の愛が鍵を開けるから

 

 僕はただ君の全てが欲しいんだ

    君の心の中の幸せな場所を開いて

 僕のことを 僕にとっての君と同じような存在にしてほしい

    糸につながれた操り人形なんかじゃなくて

    もしここに君がいなかったら 僕は死んでしまうよ

 僕がもたらす愛の中で横たわってほしいんだ

 君のすべてになるためなら 僕はなんだってやる    ” (和訳)

 

*************************

For so long
You and me been finding each other for so long
And the feeling that I feel for you is more than strong, girl
Take it from me
If you give a little more than you're asking for
Your love will turn the key

Darling, mine
I would wait forever for those lips of wine
Build my world around you, Darling
This love will shine, girl
Watch it and see
If you give a little more then you're asking for
Your love will turn the key

I, I just want to be your everything
Open up the Heaven in your heart and let me be
The things you are to me and not some puppet on a string
Oh, if I stay here without you, Darling, I will die
I want you laying in the love I have to bring
I'd do anything to be your everything

Darling, for so long
You and me been finding each other for so long
And the feeling that I feel for you is more then strong, girl
Take it from me
If you give a little more then you're asking for
Your love will turn the key

I, I just want to be your everything
Open up the heaven in your heart and let me be
The things you are to me and not some puppet on a string
Oh, if I stay here without you, Darling, I will die
I want you laying in the love I have to bring
I'd do anything to be your everything
*****************************

 

 アンディ・ギブは、ビー・ジーズ”のバリー、ロビン、モーリスの三兄弟の末弟で、この「恋のときめき」を書いた長兄バリーのひとまわり下で、この時まだ19歳でした。

 彼は1988年にわずか30歳の若さで病気で亡くなってしまいましたが、1970年代後半の彼の人気ぶりはすさまじいものでした。

 ビー・ジーズの「サタデー・ナイト・フィーバー」の大ブームと並行するようにNO.1ヒットを連発し、この頃のギブ兄弟は間違いなく”音楽界最強”だったと思います。

 

 

 ギブ一家はイギリス出身ですが、父親の仕事の関係でオーストラリアに移住したので、ビー・ジーズはオーストラリアでデビューし、アンディはオーストラリアで生まれています。

 しかし、ビー・ジーズがメジャー契約を得たタイミングで、彼らだけでなく、まだ8歳だったアンディも家族と一緒にイギリスに戻っています。

 

 お兄さん達の影響が強かったのでしょう、アンディも音楽活動を始めたのですが、最初のバンド名がビー・ジーズの曲名をもじった”メロディ・フェア(Melody Fayre。FayerはFairの古い表記)”というものだったそうです。

 

 また、お兄さん達は、自分たちが成功したことにオーストラリアでの活動が大きく役立ったという経験から、アンディにオーストラリアに行くことを進めたそうで、実際彼はオーストラリアでまずデビューしています。


Andy Gibb=Words & Music 1975

 アンディ自ら書いた「Words and Music」という曲で、のちに彼のデビュー・アルバムにも収録されますが、1960年代のビー・ジーズを彷彿させるような曲調ですね。

 ”ディスコ期”のビー・ジーズと歩調を合わせて成功した彼ですが、本来”ソフト・ロック期”のビー・ジーズの影響が大きかったのかもしれませんね。

 

 アンディのデモ音源を聞いた、ビー・ジーズのマネージャーでレーベルの社長のロバート・スティグウッドが彼を契約することに決め、彼は兄のバリーと一緒にバミューダで曲の制作に入りました。

 実は、スティグウッドは当時バミューダに広大な邸宅を持っていて、ビー・ジーズのメンバーが滞在しよくそこで曲を作っていたそうで、「ステイン・アライヴ」など「サタデー・ナイト・フィーバー」の曲もほとんどそこで作られていたのです。

 それに加えて、アンディはこの頃ちょうど結婚したばかりで、バミューダは新婚旅行をかねていたようで、曲制作以外は奥さんとずっと出かけていたそうです。

 

 バリーとアンディはベッドルームに閉じこもって一緒に曲を書くはずだったそうですが、バリーは書き始めると一気に書いてしまうそうで、この「恋のときめき」はアンディが口出しする間もなく20分ほどでバリー一人で作ってしまったそうです。

 

 ちなみにこの時にアンディのセカンド・シングル「愛の面影(Love Is Thicker Than Water)」も書いていて、こちらはバリーとアンディの共作になっていますが、実はやはりバリーが一気に書いたものらしく、”Love Is Thicker Than Water”というタイトルになるフレーズだけアンディが考えたのだそうです。

 

 ともかく、「恋のときめき」は全米NO.1になっただけではなく16週連続トップ10入りという当時の記録を作るほどのロング・ヒットになりました。そして、同じ年にその記録を抜いて17週連続を達成したのがビー・ジーズの「愛はきらめきの中に」でした。

 

 そして「愛はきらめきの中に」が3週トップを続けた3週間後に「ステイン・アライヴ」が4週トップを続け、それを蹴落として2週トップになったのがアンディの「愛の面影」、そこから首位を奪い8週トップを続けたのが「恋のナイト・フィーバー」でした。そして「恋のナイト・フィーバー」からトップを奪ったのがイヴォンヌ・エリマンの「If I Can't Have You」。映画「サタデー・ナイト・フィーバー」の曲でこれもバリー・ギブの作品だったのです。

 この年は他にアンディの「シャドウ・ダンシング」、フランキー・ヴァリの「グリース」もNO.1になっていますから、この時期のバリー・ギブはまさに神がかっていたように思います。

 

  最後にアンディがビー・ジーズの「Words」を歌っている動画を。これを見ると、彼は本当にバリーに憧れていたんだろうなあと思います。


Andy Gibb Words

 

 

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