まいにちポップス(My Niche Pops)

令和初日から毎日、1000日連続で1000曲(せんきょく)を選曲(せんきょく)しました。。。古今東西のポップ・ソングのエピソード、洋楽和訳、マニアックなネタ、勝手な推理、などで紹介しています。キャッチーでメロディアスなポップスは今の時代では”ニッチ”なものになってしまったのかなあとも思いますが、このブログを読んでくださる方の音楽鑑賞生活に少しでもお役に立てればと願っています。みなさんからの追加情報や曲にまつわる思い出などコメントも絶賛募集中です!text by 堀克巳(VOZ Records)

「サマー・レイン」マイケル・モンロー(1980)

 おはようございます。

 今日はかなりマニアックなセレクトですが、間違いなく”隠れた名曲”。日本人が再発見したといってもいいアーティスト、マイケル・モンローの「サマー・レイン」です。

 


Summer Rain

 

 ”僕たちの愛は まるでにわか雨 この雨から逃れられない

   雨は花を育てるっていうけど     花は痛みを見せることはない

      君がそうなように 僕だって君がおかしくなったなんて思っちゃいない

   雨が降り続けるだけ

 

      夏の雨 僕たちの愛は夏の雨

   二人は 喜びと苦しみの雲の下を歩いているんだ

   そして この雨からは逃れられない

 

   どうして、僕は晴れた空の歌ばかり歌い続けるんだろう?

   どうして、僕はこの天気を呪わしく思ってしまうんだろう?

   雨は僕自身の瞳の中にあるのに     

      そして君の瞳は 幾千の晴れの日にだって換えることはできない

   雨は降り続く、、

 

      夏の雨 僕たちの愛は夏の雨

   二人は 喜びと苦しみの雲の下を歩いているんだ

   そして この雨からは逃れられない

 

      そして君の瞳は 幾千の晴れの日にだって換えることはできない

      だから、雨よ降ればいい

 

       夏の雨 僕たちの愛は夏の雨

   二人は 喜びと苦しみの雲の下を歩いているんだ

   そして この雨からは逃れられない                                   " (拙訳)

 

 フィンランドのロック・バンド「ハノイ・ロックス」のボーカルと同名異人、彼はミネアポリス出身のシンガー・ソングライター。この「サマー・レイン」の収録された同名のアルバムはインディーズ盤だったにも関わらず、日本では中古盤市場で静かな人気となり(僕がこのレコードを知ったのは渋谷のハイファイレコードでした)CD化されています。

 

 このアルバムがファーストで、彼は結局メジャーから作品をリリースするような存在にはならなかったのですが、現在に至るまでコツコツと音楽活動を続けているようです。

 彼はその後竹笛もマスターし、いわゆる”ニューエイジ”的な作風にシフトしていったようです。エコというか自然主義者なのでしょう。太陽光発電のあるスタジオを使い、ログハウス・ライヴというのも展開しています。

 そして、近年は自分の慣れ親しんだフォーク・ミュージックに原点回帰し、ピーター、ポール&マリーやキャット・スティーヴンスのカバー・アルバムや、「フォーク・レジェンズ」と名づけて、ジェイムス・テイラーサイモン&ガーファンクルなどの名曲のカバーをやっています。

 

 しかし、僕が好きなのはやはりこファーストです。マイケル・フランクスやケニー・ランキンほど洗練されていない感じがまたちょうどいいというか。こういう作品をちゃんと見つけて評価する日本の音楽ファンっていいなあ、などと思ってしまいます。

 

 彼も21世紀に入っても「サマー・レイン」もしっかり演奏しているようです。

   2014年の弾き語り動画を。


Michael Monroe (Minnesota) -- Summer Rain

      

 

サマー・レイン(紙ジャケット仕様)

サマー・レイン(紙ジャケット仕様)

 

 

 

Summer Rain

Summer Rain

  • 発売日: 1999/10/19
  • メディア: MP3 ダウンロード