おはようございます。
今日はブラジル最強のレコード・オタク・アーティスト、エジ・モッタです。
Ed Motta - 1978 (Leave The Radio On) (2013)
ブラジルのR&Bのパイオニアであるチン・マイアを叔父に持つ彼は、ブラジルのR&Bシンガーとしてデビューし注目されます。
ED MOTTA-SOLUÇAO-VIDEO ORIGINAL ( HQ )
よく言えば、ジェイムス・イングラムとかダニー・ハサウェイを思わせるボーカルですね。
2000年代に入ると、AOR、ジャズ・フュージョンがどんどん色濃くなっていきます。
そして、この数年静かなブームになっている”CITY POP”関連の本や記事を見ると、彼を良く見るようになりました。日本のシティ・ポップにも異常に詳しいんですね。そして、その理解の深さが半端じゃないんです。
彼のレコードコレクションは3万枚に及ぶそうですが、その中で一枚選ぶと?という問いに彼はスティーリー・ダンの「Aja」をあげています。
この「1978」もスティーリー・ダン・フレイバー全開の曲です。彼はサウンドを相当研究をしたようです。
さて、1978年。僕は14歳でした。多くのミュージシャンが音楽から最も強い影響を受ける年齢が14歳だと語っていて、そういう主旨のインタビュー本も出版されていました。中二病というのもありますが、14歳は人間の感性のターニングポイントなんでしょうね。
僕もその14歳音楽感度最高説(?)に全面的に同意するひとりです。ですので、1978年の音楽は体にしみ込んでいるような気さえします。
エヂ・モッタも1978年はアメリカ西海岸の音楽が好きになった重要な年だと語っていて、おお同胞がここに!と思ったのですが、彼は1971年生まれですから7歳!早熟すぎますね。それに、きっかけがクリストファー・クロスとジャーニーと語っていて、あれ?クリストファー・クロスのデビューは79年だし、ジャーニーのブレイクも79年から80年あたりだぞ!と突っ込みたくもなったのですが、まあ、よしとしましょう。
1978年、しかも”ラジオはつけっぱなしにして”なんて素敵なサブタイトルのついた曲を作ってくれたわけですから。
この「1978」が収録されたアルバムのタイトルはズバリ「AOR」。1978年はAORの代名詞の曲である「風のシルエット」(ボビー・コールドウェル)などがリリースされたり、TOTOがデビューしたり、などAOR元年の年だと主張する人がいるくらいの”当たり年”です。ですから「AOR」というアルバムに「1978」という曲は見事にフィットしています。
さて、日本のCITY POPに最も詳しい外国人である彼は、特に山下達郎をリスペクトしていて2013年の来日公演ではなんと「Windy Lady」をカバーしてその映像がアップしています。しかも、ギターは、デヴィッドTウォーカーですから、たまりません。
Ed Motta & David T. Walker Tokyo Blue Note 2013 - Windy Lady Tatsuro Yamashita 山下達郎