おはようございます。
今日はヤング・ラスカルズの「グルーヴィン」を。
Groovin' on a Sunday afternoon
Really couldn't get away too soon
I can't imagine anything that's better
The world is ours whenever we're together
There ain't a place I'd like to be instead of
Movin' down a crowded avenue
Doin' anything we like to do
There's always lots of things that we can see
We can be anyone we like to be
And all those happy people we could meet just
Groovin' on a Sunday afternoon
Really couldn't get away too soon
No, no, no, no
We'll keep on spending sunny days this way
We're gonna talk and laugh our time away
I feel it coming closer day by day
Life would be ecstasy, you and me endlessly
Groovin' on a Sunday afternoon
Really couldn't get away to soon
No, no, no, no
Groovin' (uh huh, uh huh)
Groovin'
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心地よく楽しむ
日曜の午後
ホントに、すぐには抜け出せそうもない
これ以上のものは思いつかない
一緒にいれば、世界は僕たちのもの
ここ以外いたい場所なんてないよ
賑わう大通りを進みながら
僕たちはやりたいことを何でもする
いつだって見えるものはたくさんある
僕たちは、なりたいものになれるんだ
そして、僕たちが出会う幸せな人たちは、ただ
ゆったり楽しんでいる 日曜の午後を
ホントに、すぐに抜け出せそうもない
晴れた日はこんな風に過ごしていこう
おしゃべりして、笑い合って、時間を過ごすのさ
そんな日が近づいてくるのを感じるんだ 日毎に
人生はエクスタシー、君と僕とでいつまでも
心地よく楽しむ
日曜の午後
ホントに、すぐには抜け出せそうもない (拙訳)
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彼らはニュージャージーで結成されたバンド。のちに、”ヤング”をとってラスカルズという名前に変更します。白人がやるR&B、ソウル・ミュージックを”ブルー・アイド・ソウル”とかつて呼んでいましたが、彼らはまさにその代表的存在でした。まだ、黒人と白人の嗜好する音楽に大きな隔たりがあった1960年代にあって、彼らの音楽は黒人のリスナーにも支持されていました。
彼らは1966年リリースのセカンドシングル「Good Lovin'」でいきなり全米NO.1を獲得しています。
R&Bフィーリングたっぷりで、躍動感のある曲ですね。
そして、今回紹介します「グルーヴィン」は彼らの6枚目のシングルにして最大のヒット曲(全米1位)です。日本でも時々CMに使われていましたね。
また、山下達郎ファンには大変なじみの深い曲でもあります。アルバム「ARTISAN」でカバーされ、彼のラジオ番組のエンディングテーマにずっと使われているからです。
公園かどこかでピクニックかなんかして、のんびりくつろいでいる光景が思い浮かぶ歌詞です。
この曲の作者であるメンバーのフェリックス・キャバリエはこんなふうに語っています。
「どうやって曲ができたかというと、ミュージシャンというのは金曜と土曜の夜に一番仕事があるんだよね。ミュージシャンじゃない人とロマンチックな状況になるとスケジュール的に支障をきたすことになるのさ。彼らは通常、金曜日と土曜日は休みだから。それで、日曜日の午後というのは、大切な人と一緒にいられる唯一の時間なんだよ。だから、週末はいつも忙しいという事実を埋め合わせるために、曲を書こうと思ったんだ。それで、"Groovin' on a Sunday afternoon "と書いた。多くの人が、休みの日やピクニックなど、さまざまな形で曲に共感してくれて、本当に興味深かったよ。でも、そういうことなんだ。」
(SONGWRITER UNIVERSE. May 12, 2017)
曲としてはいたって単調ですよね。すごくポップというわけでもないです。
でも、グルーヴが本当に絶妙で気持ちよくて、そこにのっかるボーカル・ワークが素晴らしい。病みつきになるんですよね、何度聴いても飽きない、
晴れた日曜の午後の”まったり感”と、グルーヴが絶妙にマッチしています。
そういう、グルーヴとボーカルワークで聴かせるところが、まさにR&B!なんだと思います。実際にR&Bチャートでも3位まであがる大ヒット。あのR&Bの女王アレサ・フランクリンも、翌年にすぐこの曲をカバーしていて、名盤の誉も高い「LADY SOUL」に収録されています。
ちなみに、いまの日本でも、”ノリ”みたいな意味で”グルーヴ”っていう普通に使うようになりましたが、アメリカではこの頃わりとよく使うようになったみたいですね。
サイモン&ガーファンクルの「Feelin' Groovy」が出たのが前年、このブログで紹介したハーパーズ・ビザールのヴァージョンがヒットしたのが、この「Groovin'」と同じ年のことでした。
その後、彼らは1968年に「People Got Be Free」(邦題:自由への賛歌)という曲で再度全米1位を獲得しています。
1968年から彼らは”ヤング”を外し”ラスカルズ”にバンド名を変更した後、2枚目にリリースされたこの曲は、同じ年の春に暗殺されたキング牧師とロバート・ケネディを悼んで書かれた曲だと言われています。
最後に彼らの曲の中でも名曲との誉も高く、僕も大好きな「How Can Be Sure」(邦題:高鳴る心 1967年全米4位)をぜひお聴きください。