おはようございます。
今日は松田聖子。
説明不要の日本の女性アイドル史上屈指の存在、もちろんたくさんのシングルヒットを持つ人ですが、80年代の日本のポップスを語る上で、彼女の”アルバム”こそ決して外すことのできない重要なものだと僕は思っています。
当時、歌謡曲、アイドルの市場というのは完全に”シングル至上主義”だったところ、彼女はユーミンの向こう貼れるくらいアルバムも売れました。しかも、クオリティが無茶苦茶高かったのです。ユーミン、大瀧詠一、細野晴臣、原田真二、佐野元春などその時代最高の才能が集結し曲を書き、すべての歌詞が松本隆、編曲の多くが大村雅朗、そして最高のミュージシャンを集めるというまさに最強の布陣で作られた「風立ちぬ」から「9th WAVE」あたりまでは、クオリティの高いポップスのアルバムとして今でも聴くに値するものだと思います。
この「P・R・S・E・N・T」も大村雅朗のアレンジ、八神純子「サマー・イン・サマー」と同じ1982年リリースです。
そして、僕が注目したいのが作曲の来生たかおです。
彼は”マイナーで歌謡感がありながらも品のある楽曲”で有名です。代表的なのが中森明菜「スロー・モーション」「セカンド・ラブ」や、薬師丸ひろ子「セーラー服と機関銃」南野陽子「楽園のドア」などでしょう。
それに比べると彼と松田聖子のコンビネーションは知名度は落ちますが、実は僕はかなり好きなんです。もちろん、彼らしいバラードもありますが、爽快でメジャーなポップスも書いていて、とても彼女にマッチしています。この「P・R・S・E・N・T」と、あともう1曲「マイアミ午前5時」(「UTOPIA」収録)というのも同じタッチのポップスです。
来生たかおという人、独自のメロディラインがあり、自演でもヒット曲を持ち、しかも、作品の質、量ともにずば抜けています。こんなソングライターは他にいません。もっともっと再評価されなければいけない人だと思います。
それはさておき、2003年に彼女のアルバム曲、シングルのカップリング曲からファンの人気投票をして上位27曲を収録しる「Another Side of Seiko 27」というアルバムがありましたが、「P・R・S・E・N・T」と「マイアミ午前5時」どちらも収録されていました。、ファンからはちゃんと認められていた曲だったようです。