まいにちポップス(My Niche Pops)

令和元年初日から毎日更新中〜1日1ポップス。エピソード、歌詞の和訳、謎解き、マニアックな捜査、勝手な推理、などで紹介していきます。text by 堀克巳(VOZ Records)

 「虹」OKAMOTO'S(2014)

 おはようございます。

 今日はOKAMOTO'S。

 パンクのパイオニア的存在のラモーンズはメンバー全員、名字をラモーンと名乗っていました。ラモーンズ好きな彼らは、岡本太郎好きでもあるので、全員オカモト姓を名乗ることにしたようです。

 そして、彼が大瀧詠一の「君は天然色」にオマージュをささげた曲がこの「虹」です。

 

 

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 ラモーンズは、フィル・スペクターがプロデュースした作品がありますので、彼らが日本のフィル・スペクター大瀧詠一に注目したことも納得できます(メンバー全員ただ好きだったらしいですが)。

 スタジオにミュージシャン20人も集める大掛かりなレコーディングは、今の業界では予算的にも考えられないものですが、その分機材が格段に進歩したので、オーバーダビング(楽器をどんどん重ねて録音していくこと)によって音を分厚くしていったようです。

 また、メンバーは「君は天然色」の各パートの演奏をあらためて研究したようです。

 「おそらく、大瀧さんはすごくクリアなサウンドを目指していたと思いますが、僕らは音がグチャっとしていて、なんだかワケのわからないパーティ勘みたいなものが出せたらいいなと思っていました。」(ショウ・オカモト「SOUND DESIGNER」2014年3月号)

 

 大瀧詠一を目指しながらも、着地は”グチャとした”フィル・スペクターのほうに近づいたわけですから、面白いものです。ぐるっとまわって原点に戻ったというか。クリアで高音質なものじゃなく、グチャっとしたアナログっぽい仕上がりのほうが、若い人たちにはピンと来るのでしょう。

 

 そして、「虹」に一番雰囲気が近いのは大瀧でもフィル・スペクターでもなく、ウィザードのこの曲のように僕は感じました。

 

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OKAMOTO'S 『虹』

 

虹